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経営に「秘密のノウハウ」は存在しない。

経営に「秘密のノウハウは存在しない」

数ヶ月前、ある企業から相談を受け、キャッチフレーズの変更と、ブランディングに関するコンサルティングを行ないました。先日、社長から連絡があり「コロナの影響は受けていますが、新規顧客の質とレベルが向上しているので手応えを感じている」とのこと。そして、追加で新規の制作依頼をいただきました。

このような話をすると「何か特別なノウハウがあるのか?」と、感じる人が多いと思います。しかし、とても残念なことなのですが、経営に「秘密のノウハウは存在しない」と、いうのが経験を通した私の率直な考えです。

「めんどうくさい」を、片付けていく

基本的に、私がコンサルティングをする時に実行していることは「経営者(または責任者)が見落としている(または無意識に避けている)部分を発見する」そして「実行できるように、定期的に確認を行う」ということです。学校の先生が、居残りで放課後生徒を指導する時のように「今日はここまで終わったら、帰っていいよ」と、教室の前に座って監視している感じですね。

取り組む内容は個別に異なりますが、特別な内容ではありません。どちらかというと「地味でめんどう」な部分が多い(だからこそ、放置してしまうわけですが)ので、忍耐力が必要な項目が並ぶ場合が少なくありません。

そのような部分に正面から向き合って、私のような人間から「ダメ出し」をされることは、あまり愉快なことではないと思います。「もっと楽な方法はないだろうか。実は秘密のノウハウを隠しているのではないか」と考えることもあると思います。

秘密のノウハウは「地味でめんどうな部分」に存在する

しかし、そのような気持ちを抱えながらも、日常業務のあいまと休日の時間をフル活用して「宿題」に取り組んでいくことができれば、必ずどこかが変化します。変化が起これば、それはやがて結果となって表れてきます。

マスコミから取材を受けた、テレビへの出演が決まった、〇〇への出店が決まった、新規プロジェクトの立ち上げが決まった。

横で見ていると「秘密のノウハウ」を活用したように見えるような状況も、実は「地味でめんどうな部分」を、圧倒的な作業量でクリアし続け、試行錯誤をルーティンにしている「だけ」なのです。少なくとも、私がサポートさせていただいた企業のみなさんは、そのような地味でカッコいい人たちばかりでした。

新しい仕事術も、やがて過去の仕事術になる

未来が予想できない時には「秘密のノウハウ」をチラつかせる人たちが、増えてくるでしょう。「次世代の〇〇」も次から次へと登場してくるでしょう。興味があるのなら、それらに手を伸ばすことも自己責任の範疇です。

ただ同時に「秘密のノウハウは存在しない」と意識をしながら、5年10年先につなげていく「軸」を育てていく意識が必要なのではないか

手段が目的ではなく、目的のための手段であることを見誤っては、いけない。
未来の仕事は「現在の延長線」には存在しない。

土台(軸)を、しっかり。そして、いつでも飛び出せるように、自己管理とメンテナンスを隅々まで。何を追いかけるのか。それは仕事という「人生」を費やすに、ふさわしい目標なのか?

変化を受け入れ、挑戦を試みる経営者と話をしながら、そんなことを考えました。


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