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【井の中の蛙】

ゼロからのスタート。
僕は同じ中学から入学した人が誰もいなかったからこそ、新しい自分をスタートすることができました。

ちなみに、中学までは眼鏡をかけていましたが、高校からはコンタクトにしました。
もしかしたら、それも新しい自分になる後押しになったのかもしれません。
ちなみに、実家は眼鏡屋です。
親父、ゴメンよ。

部員ゼロから始まった演劇部は、少しずつ部員も増え、一年生の春には6人になっていました。

しかし演劇を教えてくれる先輩もいなければ、顧問の先生はほとんど演劇を知らない数学教師。
僕は片っ端から演劇のワークショップに参加して、発声方法や演技の仕方、演劇の作り方を学んでいきました。

そして一年生の夏には、大阪府全体の演劇部から出演者を募集した公演があり、その公演に参加。
そこで初めて、大海を知ることになります。

僕が高校生だった当時、大阪には追手門学院と金蘭会という、二大演劇部がありました。
野球でいうなら、PL学園と大阪桐蔭のような、最強の演劇部。
部員数も50人を超えるビッククラブ!
そんな演劇部が存在するなんて。
まさに僕は井の中の蛙でした。
この二大演劇部が、毎年大阪府大会の優勝を争っていました。

こちとら大阪の片田舎で、部員が6人しかいない弱小演劇部。
大阪府大会出場の経験すらありません。

ここで、またもや僕の心に火がつきます!
僕は映画のメジャーリーグ(チャーリー・シーンが主演で、最弱球団のインディアンスが優勝を勝ち取るまでを描いたスポーツエンターテイメント作品)が大好きで、インディアンスのように最強の敵に立ち向かい、コンクールで勝利することを目指すようになりました。

そんな夢を抱いて挑んだ高校一年生の秋。
初めての演劇コンクール。
結果は・・・。
何一つ、賞を獲ることはできませんでした。
現実はそんなに甘くない。
初めて本気で挑んで、本気で負けた勝負でした。

きっと僕はそれまで、本気で勝負をしたことがなかったのでしょう。
本気でなければ悔しくない。
この時の敗北は、悔しくて悔しくて涙が出ました。
来年こそ、必ず大阪府大会に出場し、二大演劇部に勝ってみせる!
ここから、僕の新しい挑戦が始まります。

つづく

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