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Chat GPT4oの示唆する社会

先週、OpenAIからGPT-4oが発表されました。オフィシャルサイトのデモ動画をいくつか見て、私は興奮を抑えきれませんでした。
参考
https://openai.com/index/hello-gpt-4o/

シンプルに、これは生活を変えるものだと。スティーブ・ジョブズがフェイスタイムを発表した時、「WiFi環境があればいつでもテレビ電話ができるんだ!」と小躍りした時のことを思い出しました。

今日は、GPT-4oのデモ動画が示唆する、今後私たちの生活に起こり得る変化についてお話しします。特に、GPT-4oのカメラ機能や音声認識機能が一般に公開された際に、日常生活や仕事のあり方がどう変わるかをイメージしてみましょう。

AIがスマホのカメラから3Dで認識する世界

AIがスマホのカメラを通じて3D認識機能で、周りの状況を理解するようになると、何ができるようになるのか。

視覚障害者にとって、GPT-4oの3D認識機能の利便性を劇的にあげてくれるでしょう。例えば、スマホのカメラをかざすだけで、周囲の状況を音声で説明してくれるため、障害物を避ける際の助けになります。

また、スーパーで商品を選ぶ際には、カメラを使って商品の詳細や価格、成分表示を認識し、読み上げることができます。さらに、公共交通機関を利用する際には、カメラで駅の案内板やバスの時刻表を読み取り、目的地までのルート案内を音声で提供してくれるため、より自立した移動が可能になります。

同時に、健常者にとっても、生活の利便性は上がるでしょう。例えば、旅行先でスマホのカメラを周囲にかざすことで、AIが自分専属のツアーガイドになってくれます。大阪城の前に立てば、どのような歴史的背景から豊臣秀吉が築城したのかをわかりやすく説明してくれます。

美術館では有料の音声ガイドが不要になり、スマホのカメラを作品にかざすだけで、作者や制作背景などを詳しく説明してくれるでしょう。もう音声ガイドにお金を払う必要はなくなりますね。

これらのことが、月に3,000円のサブスク費用で、24時間、週7日、あなたが必要なタイミングでAIが対応してくれるようになります。

リアルタイム音声認識による新しいコミュニケーション

次に、GPT-4oがリアルタイムで音声認識を行うことで、どのような変化が期待できるでしょうか。人間とAI同士の会話が可能になることはもちろんのこと、それだけでなく、複数のAIがAI同士で会話をすることが可能になります。

これは社会にとって、何を示唆するでしょうか。私は今後、人間社会で、AIを使ったエージェント化が進むのではと予想しています。

GPT4oのデモ画像を見ると、男性がオンラインで購入したスマホが壊れていたため、AIに代理で、販売店のカスタマーサービスに電話して解決するよう依頼していました。すると販売店のカスタマーサービスも企業が用意したAIが対応しているようで、AI同士が、返品、交換についての段取りを交渉して確認しています。

GPT4oのリアルタイム音声認識が利用できるようになると、誰もが自分専属のAIを代理人として「雇う」ことができ、自分に変わって問題解決に向かって尽力してくれることでしょう。

さて、AIが人間の代理人を務められるとなると、人間にとって「有能」な人はどんな人なのでしょう?

おそらく、AIに適切なプロンプト(指示や依頼)のできる人ということになります。また、適切なプロンプトの積み重ねで、いかに有能なAI代理人を育てられるかが、自身の能力を決めることになると思います。

懸念される人間社会へのネガティブな影響

一方で、AIの進化には注意が必要です。AI社員が優秀で真面目、ミッションに忠実であるがゆえに、悪気なく人間に対して否定的な行動を取る可能性があります。

例えば、私がある会社の社員で、二人のAI社員と三人で、会社の経営効率を上げる方法について議論している場面を想像してください。会議が30分を過ぎたあたりで、私がトイレに席を立ちました。

そこで、二人のAI社員同士が「あの社員の年収は1,000万円だよね。我々のコストはOpne AIへ支払うサブスク費用の月20ドル(約3,000円)。この会社にはあの人のような管理職が100人位いるけど、みな我々ほど有能じゃないよね。」「そうだね。半分の50人の管理職を解雇してAIに置き換えただけでも、5億円近いコストダウンが可能ということだね」といった議論をAI同士で展開します。

そして、私がトイレから戻ると「我々で議論した結果、良い案が浮かんだので、今ちょうど社長に提案のメールを送っておきました。」

数日後、私は割り増し退職金をもらって退職しました。というようなことが起こり得ます。

AIパートナーによる生活の質の向上

とはいうものの、うまく使うことによって、毎日の生活の質は向上するでしょう。

例えば、自分がヨガやエクササイズをする様子をカメラでを通じてAIに共有することで、パーソナルトレーナーとしてアドバイスをくれます。同様に、宿題に四苦八苦しているお子さんが算数の難問に取り組んでいる様子を見て、AIは家庭教師として、問題の解き方を説明してくれるでしょう。

このように、AIはあなたのパートナーとして、わずかなサブスク費用で、24時間、週7日間、あなたが必要な時にいつでもサポートしてくれるようになります。

まとめ

GPT-4oの登場は、私たちの生活に計り知れない影響をもたらすでしょう。日常の利便性を高めるだけでなく、視覚障害者のガイド、子供たちの学習、さらには企業における業務効率化にまで幅広く貢献します。その一方で、AIの導入には倫理的な配慮も必要です。うまく使わないと、人間の職を奪う可能性や、AI同士のやり取りがもたらす予期せぬ結果など、慎重な対応が求められます。それには、人間もAIの進化に合わせ、プロンプト(指示)の出し方など新たなスキルを身につけていく必要があるでしょう。時代の変化を楽しみながら、自分も成長できたらいいですよね。

以上になります。今日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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