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【ワタは最高の調味料】「スルメイカのトマト煮」の作り方を解説します。

お腹を空かせた皆さん、こんばんは。

宅飲み料理人エッセイ第二弾!!

第二弾は「スルメイカのトマト煮」の活用方法について解説していきたいと思います。

実際に作ったときに写真はこちら。

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こちらはイタリアンをやるときは毎回作っているメニューです。

なぜ毎回スルメイカのトマト煮を作っているかというと、他のレシピに応用が効くんですよ。例えば、残りのトマトソースでパスタ、リゾットをやっても美味しいですし、焼き魚のソースに活用することもできます。

そしてスルメイカの旨味を最大限生かすために重要なのは、なんと言ってもイカワタ!!

スルメイカの扱いに慣れていないと捨ててしまいがちなイカワタですが、そんなのモッタイナイ!!扱いはそこまで難しくないですし、コツさえ掴んでしまえば最高に美味しい調味料です。

今回はスルメイカの活用方法、イカのトマト煮の作り方含めて語っていきます。

スルメイカワタの活用方法

最初はスルメイカのワタをどのように扱うのか、を活用していきます。

まずワタの活用方法を述べる前に、お伝えしておきたいのが、必ず「スルメイカ」です!!他のイカだとワタ自体がなかったりするのでご注意を。スルメイカは価格も良心的なので、扱いに慣れると非常にコスパが良きです。

一から全て解説するのは時間が勿体無いですので、下記のサイトに詳しく捌き方からワタの手入れまで詳しく記載されています。

基本的にはこのやり方で問題ないのですが、私の場合はさらに臭みを取りたい&イタリアンに合うようにしたいので、あらかじめイカワタを白ワインにつけて5分くらい置いておきます。ちなみに和風な味付けをしたい時は日本酒につけておき、必ず生姜を加えることにより、嫌な臭みが出ないようにしています。

正直なところイカワタは、上手く扱わないと臭みが出てしまうので、酒や香辛料を活用して、ワタの良いところだけ抽出することが重要だったりします。

スルメイカのトマト煮の作り方

それではスルメイカのトマト煮の作り方を解説していきましょう。

まず用意する食材はこんな感じ。

具材
スルメイカ
(3~4人くらいだったら1杯で十分でしょう。)
トマト缶
(1缶。最悪トマトジュースでも作れます。)
ニンニク
(1カケ)

調味料・ハーブ
・オリーブオイル
(熱処理はピュアでも良いですが、香り付けはエクストラヴァージンがおすすめ。)
・オレガノ
(ローリエ、バジル、タイムでも良いですが、オレガノがおすすめ。)
・白ワイン
(シャルドネかソーヴィニヨンブランで。ナイアガラなどの日本ワインや安い果汁濃縮系のワインだと甘すぎて不味くなります。)
・塩
(なんでも良いです。)
・パルメザンチーズ
(市販で売ってる粉チーズでも大丈夫です。)

えっ!!これだけ??って思った方もいると思いますが、本当にこれだけです。笑

それよりも大切なのは調理工程。

1, ニンニクのみじん切りとオリーブオイルをフライパンに投入して弱火で加熱。
2, ある程度ニンニクがきつね色になったらイカワタを投入。弱火で軽く熱する。
3, ある程度ソースになってきたらトマト缶+塩+オレガノを追加してトマトソースの水分を抜いていく。(必ず中火か弱火)
4, パスタと和えても大丈夫なくらいのトマトソースになってきたら一回味見。塩味が足りなかったら塩、甘味が足りなかったら白ワインで調整。
(チーズを入れるので、ある程度塩味は抑えた方が良いです。)
5, 味の調整ができたらイカを投入。1~2分弱火で加熱したら火を止める。
6, 火を止めたらパルメザンチーズを投入。イカと和えていく。
7, 皿に盛り付け。皿に盛り付けたら最後にオリーブオイルをひと回しで完成。

いかがでしたでしょうか。この料理で大切なのが火入の順番!

特に重要なのが1,2,3,5の順番ですね。

順を追って解説していくと、1,ではイタリアンではよくある「オリーブオイルにニンニクの香りを移す」という工程を行なっています。なんでこの工程が必要なのかというと、イカワタの臭みを消したいから。

そして2,の工程。トマトソースを入れる前にニンニクオイルとイカワタが合わさることによって、イカワタの臭みを取り除く+熱することによって旨味成分を取り出す目的で調理しています。ここでトマトソースのベースを先に作っているわけです。

3,の工程ではトマトソースを追加するのですが、ここで重要なのがオレガノと塩。オレガノはトマト・イカの生臭さを消す作用と香りづけで使います。ちなみに乾燥バジルでも良いのですが、バジルは熱すると香りが飛ぶので、オレガノが便利です。

そして塩は味付けとトマトの水分を効率よく抜く目的で使用しています。パスタにするなら少し水分が残って茹で汁とかで調整可能ですが、主役はイカですので、ソースになるくらい水分を抜いちゃいましょう。

5の工程で重要なのがイカの火入れ。イカはすぐに火が入りますので、なるべく火入れしすぎないように、ソースが完成してから火入れするのがポイント。

このようにスルメイカは「火入れ・臭み取りこそ命!」です。

元々は母の和食レシピをアレンジしたもの

以上、「スルメイカのトマト煮」の作り方でした。

最後にお伝えしたいのが、このレシピは母の和食レシピをアレンジした、ということ。

母の場合は和食でイカワタを使っていたので、ニンニクの代わりに生姜、ワインは日本酒、トマトソースの関わりに醤油とみりんを2対1くらいで調整していました。そして母も一番大切なのが「火入れと臭みの取り方」って言ってましたね。これは牡蠣とかレバーにも入れるのですが、旨味が強い食材こそ火入れ・雑味・臭みの取り方が難しいです。

このように扱う調味料は違えど、要点だけ押さえておけば色々起点が効くのが料理の面白いところ。

次回はまた別の火入れ方法をご紹介します。

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