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#107 読書録 捨てられる銀行3 未来の金融から顧客提供価値とは何かを考えた話

みなさん、こんにちは!今日は捨てられる銀行シリーズの3冊目、未来の金融「計測できない世界」を読むについて読書メモを残していきます。

本日の本はこちら

この本と出合うキッカケになった最近ヘビーリスナーであり、プレミアムリスナーになっている木下斉さんのVOICYはこちら

自分としては、木下さんの知行合一な所が大好きです。


全体的な読後感

この本を読んで、自分に引き寄せて考える必要があることは、自分達の事業の顧客提供価値は何か?です。

自分にとって一番の学びはこれ。

何らかの顧客の課題のソリューションとなるものを提供していなければ、遅かれ早かれ市場から撤退させられてしまうという事が描かれているなと。

それと共に、企業のKPIの設定の仕方によって、組織の進む方向が大きく間違う可能性を含んでおり、ハード的な目標設定が本当に顧客の価値にむずびついているのか?を健全に疑う必要があるという事も学びでした。

目標設定が顧客ではなく、自組織の都合の良い方向に向いていたら、長い時間を掛けて組織に悪いカルチャーを醸成していくのだなと7Sの考え方に合致するもんなのだなーと理解が進みました。

一方で、組織の対応のまずさに対して、個人で、いや自分が当事者であったことをケーススタディーとして考えてみると。。。

自分の考えは、常にNoといえる選択肢を持てるように準備しておくことかなと。具体的には、そこから逃げるという決断ができるリスクマネジメントをしておくこと。いろいろと軽くしておく。

今、目の前の事に対応しつつ、俯瞰的に構造もみられるよう、視点、視野、視座を切り替えて物事を捉えられるように外に触れて学んでいこうという戒めになりました。

長くなりましたが、自分達の事業がどのような価値提供をしているか考える良いきっかけになる本でしたので、おススメです!

ここからは、特に気になったフレーズたちについて、理由やそれをうけてどのような行動を起こしていくのか?などをまとめておきます。

気になったフレーズたち

少しでも見栄えの良い数値を造る

このP46の人間は定量で評価された場合、数値の魔力に逆らえないという事実があり、よくいう数字の奴隷。

数字を見る側としては、常になんらかのバイアスがかかっていると健全に疑うことの重要さを再認識させられました。

同時に、ただ、やみくもに疑うでは物事は進まないので、定性(外の世界と中の常識の差分を見る力)と定量のバランス感覚かなと。

言い換えると、結局それって何の為の数字何だっけと自分なりのロジックを考えて数字を見るという事が大事な事かなという結論にたどり着きました。

数字のルールを守り続けて、当たり前になりすぎると、なんでこの数字になっているのだっけ?とさえ考えなくなる思考停止が発生する。

という事に近いフレーズが本書にもあり、そもそもこれって、、、という問いを立て思考停止しながら仕事に臨みます。

抽象化すると、なんだかビジネス書のネタしか書かれていないみたいなのですが、本の中には人間模様がたくさん描かれていることも付け加えておきます笑

再現性を生み出せる学習する組織

これまた、ビジネス書ど真ん中的なフレーズですが、銀行業界において革新的なテクノロジーがいくつも出てきて、先が見えない時に組織力を上げる為に重要なことはフィードバック力だ!というのはなっとく。

失敗というのは、諦めた時に確定するので、継続している時点では次に何をするかのフィードバックの材料っていう考え方は納得。

失敗と定義づけてしまうと、責任論が発生し、責任が個人に帰する場合はだったらそのリスクを取らない為に何もしないという、じり貧の状態になるので、いかに意味のある失敗を早くして、フィードバックループを早く回すかが勝負となったので、失敗の責任が個人に行く事になっていないかを確認する事が大事という気づきになりました。

真の恐怖は、、、

真の恐怖は、「ふつうの善良な人間」が、事務処理のようにグロテスクな行為をやってのけてしまうことにある。「一体何のために、誰に対して本当のところ何をしているのか」を見失った人間こそ恐ろしいのだ。

引用)捨てられる銀行3 P152 

無能な本部は無茶と無謀を往々にして一方的に現場に強いる。これに加えて、真面目なというか思考停止状態になっている人がこの状態にはまると不正が起きるのだなと。

よくいう、不正のトライアングルである、機会、動機(プレッシャー/インセンティブ)、正当化の構造であり、結局不正を起こすことができる構造的な問題で個人にたいして問題を帰着させるという事じたいがナンセンスなのだなと理解できました。

話は全然違う方向に飛びますが、政治の不正裏金問題があがり、個人的な問題と組織ぐるみの問題があまり深掘りされずに、最後のアクションとして、派閥を解体します(一応構造に手を使ているが、そもそもその因果関係はどうなっているの?)というながれは、構造に手を付けても本質を捉えていないと無意味であるという言い反例的なものになっていると思いここに乗せてしまいました。いろいろ気を付けよう、、、

まとめ

自分が今働いている業界も時間の経過と共に、顧客の課題が変わっているのは間違いなく、銀行の話と相似形だなとちょっと沈みました。

外部環境(特に技術)の変化が激しく、提供価値がコモディティー化して価格競争になったのであれば、過去は技術的にできなかった、顧客一人一人にリーチして、課解決を伴走するという価値の提供にシフトしたい。今の仕事であれば、できると前向きにもなれました。

ココロの持ちようですね。

最後に、顧客提供価値の話がでてきて、ジョブ理論の話だなと頭の中にパット浮かんできたので、もし気になる方は参考にしてみてください。

あとで読み直してどこかで読書録としてUPしたいと思います。

ではでは

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