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全部やろうはバカやろう、というか無理【読書のキロク】

こんばんは、"もっちゃん"です。
記事に興味を持ってくださり、ありがとうございます。

今回も【読書のキロク】です。

働き方改革が叫ばれる昨今、教員のみなさんはいかがお過ごしでしょうか。

私は正直、職場でも散々言われているにも関わらず、自分の働き方を改革できていません。

事実、以前超過勤務の問題が叫ばれる中、自分もかなりの超過勤務をしてしまい、申し訳ないことをしてしまいました。

もちろんこれには、業務量の問題もありますが、私自身のマインドセットの問題もあります。

今回読んだ本は、そのいずれにも提案がなされているものでした。

◯今回読んだ本:『さる先生の「全部やろうはバカやろう」』 著者:坂本良晶 学陽書房

以前も何冊か読んだ、坂本良晶氏の著書になります。
紹介で"インフルエンサー"とありますが、こういった方をインフルエンサーと呼ぶのですね。

◯概要

目の前の仕事を全部やってはいけない!
ますます教師の仕事の仕事量が増し、過密化する中で、
本当に成果を上げるために「教育の生産性」を上げよう!
本書は、Twitterに現れるや否や、爆発的にフォロワー数を増やした
インフルエンサー さる@小学校教師こと、坂本良晶教諭による初の単著。
働く時間を減らしつつ、子どもを伸ばす「教育の生産性」向上の実現。
そのための思考法、仕事術について凝縮された一冊。
本著は、あれをしましょうこれをしましょうの「足し算の強要」をするものではなく、
全部やろうはバカやろうという「引き算の提案」をするものである。

上記ホームページより引用

◯やらなくてもいいけど、やった方がいいこと

本書を読むと、納得させられることが多いです。

学校という職場において、
エッセンシャルな部分に注力し、その他は削っていく
という考え方はとても必要なものだと思います。

個人的には、学校という場において、その“エッセンスの見極め”が一番難しい部分だと思っています。

学校においては、
「やらなくてもいいけど、やった方がいいこと」
が溢れていると感じています。

例えば、本書でも書かれていましたが、“学級経営”それ自体は“やらなければいけないこと”ではありますが、

それをどこまで突き詰めるかは
“やらなくてもいいけど、やった方がいいこと”
に分類されるものが多いと思います。

例えば、
日々の子どもの日録に対するコメント。そりゃひとつひとつに丁寧に返事する方が良い気がする。
学級通信。出さないより出した方が良い気がする。
学校行事。なんとなく参加するよりも精力的に取り組んだ方が良い気がする。

挙げ出したらキリがないと思います。

詰まるところ、それをどこまでやって、どこまでやらないのか、それを見極めることができるようになることが大事なのだと思います。

その効果を最大限に引き出しつつも、削減していけるところはしていく。
そのバランスをとれるようになっていきたいものです。

◯初任者の辛さ

最近、熟達した先生に「若い先生にどんなことを伝えたいか」ということを聞きました。

すると、その方は
「手の抜き方かな」
と答えていました。

なんとも深い言葉だと思いました。
確かに、その通りだと思います。上で書いたような、"見極め”は、初任者には到底難しいことのようにも思います。

一方で巷には「学級経営ではこうした方がいい!」「授業はこうやって作り上げていくといい!」みたいな論調で、たくさんの書籍も出回っています。

そうして「あれもやってみたい、これもやってみたい」という人材が出来上がってくる。もっと言えば、「あれもやった方がいい、これもやった方がいい」といった思考になり、どんどん辛くなっていくようにも思います。

この”見極め”が可能となるには、経験を重ねないとならないものなのでしょうか。
なんとか、若い先生方もそうした視点を持てると良いのかなとも思います。

◯教員の楽しみはどこにある?

これは完全に私の感じていることですが、なんとなく教員の楽しみって、
こうした“やらなくてもいいけど、やった方がいいこと”の中にも多分に含まれているようにも思うのです。なんとなく。

無論、"やらなければいけないこと”でもそれは感じられることではありますが。

なんだろう、いろいろなことをカットしていくことで、楽しい感じが少しずつ削れていってしまう気がしてしまうのは私だけでしょうか。

少しジレンマを感じます。難しいですね。

◯いずれにせよ、働き方改革

いずれにせよ、私のようなマインドセットは働き方改革が叫ばれる昨今においては、マイナスな考え方だと思います。
懐古的とでもいいましょうか。

どこか抜本的に変わらねばいけないときが来ている気がします。
そんな気がして何年も経ちますが、なかなか変わりきれないでいるのが情けない!

本書では、仕事術的なこともたくさん例示されていました。そのあたりから、できそうなことから取り掛かってみたいと思います。


そんなことを考えた1冊でした!

教職大学院にいるうちに、教師の働き方改革についてもしっかりと考えておきたいものですね。

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