悪者とは何なのか【読書のキロク】
こんばんは、"もっちゃん”です。
記事に興味を持ってくださり、ありがとうございます。
今回は【読書のキロク】とはいえ、少し趣向が異なります。
絵本をご紹介します。
教職大学院の同級の方に教えていただいた絵本なのですが、非常に考えさせられる絵本でした。
◯今回読んだ本:『二番目の悪者』 林 木林/作 庄野ナホコ/絵 小さい書房
意味ありげな表情のライオンが表紙になっています。2014年発行ということで、絵本の中では新しい方かもしれません。
図書館等でも借りることができるようです。
◯概要
ボリュームのある絵本です。子ども向けというよりも、対象とするのはどちらかというと大人のような感じがしました。
内容に関するネタバレにならないよう気をつけたいと思います。
あらすじ等からわかるところまででとどめたいと思います。
簡単に言えば、人間関係の中でありがちなことを、動物の王国の比喩を用いながら考えさせる絵本となっています。
あらすじの中の”噂”というのがキーワードになるかと思います。
ありがちな“根も葉もない噂が広まっていく”、それに伴い好ましくない結果が訪れるとき、「悪者」とは…?
◯「悪者」とは?
こうしたことを取り上げると、
「善」とは何か、「正義」とは何か、「悪」とは何か、「悪者」とは何か、
というようなことをつい考えてしまいます。まず結論は出ないというのに。
本書のタイトルは『2番目の悪者』です。何かしら悪い者(人)がいるという前提なのかもしれません。
私も読んでいて、何かしら「悪」がそこに生じているような気もしてきたのですが、
「悪者」かといえば、そうでもない気もします。
ただ、これは私が個人的に思うことであって、もっと引いた目で見れば、そこには「悪」は無かったのかもしれません。
そもそも、「善悪」などは非常に主観的なものでもあると思います。
それを「悪者」として、客観的に存在してしまうようなものとして描いているところに、何か違和感があるのかもしれません。
◯物議を醸す作品
読み終えたときに、何となく自分の周りで起きそうなことを描いているようにも思いつつ、
ひいては「善悪」についてまでも考えさせられる作品でした。
好みが偏りそうな作品のように感じます。気になる方はぜひお読みいただけると良いと思います。
ぜひ、みなさんのお考えをお聞かせいただきたいです。
そんなことを考えた1冊でした!
絵本とはいえ、なんか普段の読書よりも考えることが多かったように思います。
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