今コロナ禍だからこそ~アメリカという国家の意義
アメリカの強みは、星条旗の元、人種や肌の色を超えて結託する、文字の通り、国粋主義であった。
当たり前だが、単一民族よりは多種多様な民族、同一色より多色混合を包含する文化の方が、許容範囲は広く、汎用性に富んで、何より多数を取り込み、かつ従属のサインをシンプルにすればする程、強固な集団が構成される。中国にアングロサクソンが混じれば異端になり、ロシアにアフリカンが混じれば異端となる。アメリカは物量の面で、それらの原理を圧倒的に凌駕するのだ。当たり前だ、星条旗のもとに、白人も黒人も黄色人種も、結託するのだから。
それがアメリカという国家の、決定的な強みであった。
その牙城が今、崩れつつある。
最初は黒人による暴動で、それがコロナによって黄色人種に飛び火した。
繰り返すが、白人至上主義こそ、アメリカという国力を弱体化する、もっとも大きな武器なのだ。さて、考えよう、であるならば、誰が何故、どう仕掛けているのか?
もう一度、星条旗よ、永遠なれを聞いていただきたい。そして、アメリカの歴史と意義を、思い出してもらいたいものだ。
歴史的派遣争いの核なのだから。
繰り返そう。
人種主義や民族主義は脆弱だ。なぜなら、単一民族より多民族国家の方が、多数を包含できる。白人一色より、黄色人種や黒人を包含するのもしかり。その美旗を国に選んだアメリカは、ロシアや中国より、原理的に多数派なのだ。
言語野の局材という遺伝的変異により意識と記憶を獲得したヒトという種は、食物連鎖の頂点に立った。だが人という種をコントロールするには、どのような美旗の元に結託させるか、が重要な要素になる。言語機能が司る理性的なルールより遺伝子に組み込まれた衝動や感情の方が強いということは、歴史が証明してきたのだ。
ところがその牙城を突き崩されつつあるアメリカは今、危うい。
ちなみに、日本という国は黄色人種かつ単一民族基盤であるがゆえに、国粋主義に傾倒すると弱体化する。同様にアメリカは、国粋主義に走らないと弱体化する。
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