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防衛増税を語る岸田総理の心中はいかに?

1兆円の防衛増税がくる?

岸田総理が自民党の会合で防衛力強化のために1兆円程度、増税するという発言を行い、自民党の中で大混乱が起きています。

当然ですが、消費増税やコロナ、輸入物価の高騰などで日本経済はただでさえ傷んでいる状況です。このタイミングで増税するというのは到底理解できることではありません。高市早苗経済安全保障担当大臣も怒っています。

今年はロシアがウクライナに侵攻して、未だに戦争は終結していません。
また、中国が台湾に侵攻する可能性も高まっています。
こんな状況ですから、防衛費を増やすこと自体は正しい。
しかし、それは増税ではなく、国債発行によって賄うべきなのです。

岸田総理が増税を語り出したのには2つ理由があると思います。

理由その1 岸田総理は財務省寄りだから

まず、岸田総理は『財務省寄り』だと言われています。親類に財務省の人が多く、もともと財務省の意見に従いやすい傾向があるという意見です。しかし、岸田総理が財務省に対して常に言いなりというわけではありません。

総合経済対策を検討していた10月にこんなことがありました。

岸田総理は鈴木財務大臣から『総合経済対策の規模は25兆円です』と報告を受けました。

あれ?金額小さくないか?

そう思った岸田総理は、自民党の萩生田政調会長の携帯に電話します。
総合経済対策の内容については、自民党の萩生田政調会長に一任しているからです。

岸田総理:「この金額で了承したのか?」
萩生田政調会長:「今、議論しているところで、了承はしていません」
岸田総理:「そうか、ごめんな」

こんなやり取りがあったそうです。

萩生田政調会長は総合経済対策の中身についてまだ議論している最中なのに財務省が勝手に金額規模を総理に報告したことに激怒。結果的に補正予算の金額は増額されました。

岸田総理も予算規模を抑えたいという財務省の意思を感じ取って、萩生田さんに電話をしたのだと思います。官邸と自民党が手を組んで財務省の悪だくみを阻止した好事例だと思います。

岸田総理が財務省寄りだから防衛増税をするのだ、というのは理由として少し弱いかもしれません。

理由その2 貨幣について理解していないから

結局、この話に行きつくと思います。
中国が台湾に侵攻する可能性が高まっている中、防衛費を上げること自体は当然のことですが、同時に増税をする必要はありません。
国債発行により貨幣を創造すればよいだけです。

このことは意見が真っ二つに分かれる論点なので、いつまでたってもお互い分かり合うことができません。

  • 税金は政府にとって財源ではない

  • 経済が傷んでいる状況下で、増税をするべきではない

この2点だけ理解していれば、防衛増税なんていう発想は出てこないはずです。今からでもいいので、総理は考えを改めてもらいたいです。

こういう日本を変えていきたい

私がnoteで経済の記事を書くのは、まさにこういう日本を変えていきたいからです。

日本ではお金について誤った認識が定着してしまい、政府が必要な財政支出を行うことを妨げています。日本に限ったことではありませんが、日本は特にひどい、ということです。

結果的に30年間、日本人の賃金は上がらず、本来享受するはずだった幸福な人生を送ることができずにいるのです。

せっかく令和の時代になったのですから、平成の過ちから早く抜け出したいものです。そのために、私も微力ながら経済に関する記事を書き続けていこうと思います。

以上です。

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