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【今日の読書旅】Day137

最高のコーチは、教えない。
吉井理人 著 

ディスカバー ・トゥエンティワン 2018年


ビジネスに役立つ超一流コーチング

大谷翔平・ダルビッシュ有のコーチが伝える才能を120%引き出し、圧倒的成果を出す方法とは?


どうすれば、相手のモチベーションを高め、能力を引き出し、高い成果をあげることができるのか。

メンバーを成長させることができるのか。

その方法は、「教える」のではなく、自分の頭で考えさせるように質問し、コミュニケーションをとる「コーチング」という技術。


❶[3セレクト]

①なぜ、コーチが「教えて」はいけないのか


コーチの仕事は、選手が自分で考え、課題を設定し、自分自身で能力を高められるように導くこと。コーチングの基本は相手が主役


・教えてはいけない理由1:相手と自分の経験・常識・感覚がまったく違う(強制的な指導は目的を見失う)


・教えてはいけない理由2「上から力ずく」のコミュニケーションがモチベーションを奪う(力ずくでは、たまたまその指導に当てはまる選手だけにしか効果は出ない)

※コーチのコミュニケーションミスから、モチベーションを下げる選手は多い。


・教えてはいけない理由3:「余計なひとこと」が集中力を奪う ※コーチは自分の言葉の重みを自覚しなければならない


・教えてはいけない理由4:「悪いアドバイス」がパフォーマンスを低下させる
同じアドバイスをして、正確に理解し、思い通りに身体を動かせる選手もいる。言葉の理解力が高く、理解したように身体が上手に使えるかどうかの差。

つまり、頭で考えたことを、身体をうまくコントロールして実現できる能力があるということ。著者がコーチとして関わった選手の中で完璧にできるのは、ダルビッシュ有選手の他に見たことがないという。


他人の言葉を自分の感覚に変換して完璧に再現できる選手はほとんどいないのでコーチは自分の経験に基づいた言葉だけでアドバイスするのは避けるべき。変わりに「その選手だったらどう思うだろう?」と想像する能力が求められる。


・教えてはいけない理由5:一方的な指導方針が、現場を混乱させる


コーチが「自分ができるから選手もできる」と考えるのは誤っている。できない人にできる人が歩み寄らないと、つまり、指導する側が指導される側に歩み寄らないと、正しい指導はできない。


②コーチングの基本理論(個が伸びれば組織は強くなる)


個々が才能を発揮した時、チームは強くなる。ビジネスパーソンも、組織として求める能力よりも、個人が持つ能力をあげることを優先させたほうが良いと思う。そのためには、ビジネスの世界でも、コーチが必要。

完全に一人一人に対してオーダーメイドで対応していくのが、指導行動の本質。組織・相手のレベルや性格に応じてオーダーメイドする。

【2つのコーチング指導】
1、指導行動:技術スキル、専門知識、パフォーマンスを高める
2、育成行動:心理面での成長、社会的な面での成長、課題設定


③能力を伸ばす肝「課題」


コーチは、選手が難易度の高い課題(夢)に挑戦する前に、クリアにしなければならない課題があることを根気強く説得し、理解させ、納得させなければならない。

コーチングによって”自分にあった適切な課題”を見つけるように誘導する。課題を自己設定する習慣を身につけさせる。(本人の意識問題と、継続する力が大きく作用する)

中学校、高校の部活動のことから、自分で自分の課題を見つけて実行する習慣を身につけていれば、大人になってからの成長スピードも速い。

+1:PM理論モデル

4つのステージで指導方法を変える「PMモデル」

選手には様々なタイプがいて、様々なレベルの選手がいる。同じ指導をしても、届く選手と届かない選手が出てきてしまう。そこで、先にあげた指導行動と育成行動を使い分けることで、選手にとって最適な指導を模索する。

その使い分けの基準となるモデルが「スポーツコーチング型PMモデル」で、

パフォーマンス(職務遂行機能)とメンテナンス(集団維持機能)という1つの側面から類型化したリーダーシップ論。

第一ステージ:「指導型コーチングスタイル」(初心者向け、技術中心)
第二ステージ:「「指導・育成型コーチングスタイル」(中級者向け、技術指導+モチベーション、プライドマネジメント)
第三ステージ:「育成型コーチングスタイル」(中上級者向け、練習の仕方、社会においてどうあるべきか)
第四ステージ:「パートナーシップ型コーチングスタイル」(上級者向け、ただ選手をみているだけ)


❷[マイエピソードとアクション]

 
コーチングスキル任せのコーチングをするコーチも多い。

この本で、スポーツ業界のコーチングに触れたことで、コーチングに対する新しい視点が見つかった。紹介されている「PM理論」はとても役に立った。

今後、自分がどんな意識でコーチングに携わると良いか、1つ新しく魅力的な指針が見つかった。早速、目指すゴールとポリシーを作り変えた。


ブログ記事執筆者について

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