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精神科医の禅僧が教える「心と身体の正しい休め方」

【今日の読書旅】

「精神科医の禅僧」が教える
心と身体の正しい休め方
川野泰周 著 ディスカバー  2018年

私たちは、私たちの身体や心のことを
思っている以上に正しく把握できていません。


実際には、脳で起こっている問題を、身体の問題と捉えがちです。
実は、あなたの疲れは「脳の疲れ」かもしれません。


正しく把握できないものは、正しくケアできません。
あなたの疲れの原因を探ってみませんか?


100年使っていく「あなた」を
ただただ消耗させたらもったいない。


車と同じように、毎日メンテナンスが必要です!


本書では、「心」と「身体」を休める41種類の方法が紹介されています。


❶[3セレクト]

①まず、「自分の疲れ」を知る


あなたには、「あなたの疲れ方」がある。生活環境、仕事内容など、人それぞれ、置かれている状況は違う。そうすると当然、「適した休息法」も変わる。日常の生活の中で、「全く疲れないように生活する」のは不可能。でも、例え疲れたとしても、「自分を正しく休ませる方法」を知っていれば、それはとても心強いもの。必要な肉体および精神活動によって生じた疲れを速やかに解消させることのできるセルフマネジメント力を高めることで、自分自身に対する信頼感が生まれ、より自信を持って生きていくことができる。


②疲れには3つの種類がある


1、身体の疲れ(肉体)
2、ネガティブな感情の疲れ(心)・・・脳疲労
3、マルチタスクによるもの・・・脳疲労

心の疲れ(兆候)
・イライラして、落ち込む
・なんとなく意欲がわかない
・何をしても楽しくない
・集中力がもたない
・食欲がない
・睡眠が浅くなる


私たちの日常は、ほとんどが「無意識のマルチタスク」
例)車の運転では、ハンドルを握り、耳を傾け、前方後方左右に意識をむけ、同時にアクセルを踏んでいる。


3つの分類を知るだけでも、自分の疲れを正しく認識し、気づくことができる。気づくと、手放すことができる。(仏教の真理では「智慧」をたずさえるということで、禅的に表現すると、「自己の本分を知る」ということ)

③ネガティブな感情による脳疲労

私たち人間の脳や体には、「疲労を促進する因子」「疲労を防御する因子」がある。

「楽しいこと」「興味のあること」をしている時には、様々な「疲労を防御する因子」が活性化することが科学的に証明されている。(セロトニン・ベータエンドルフィン・BDNF)


反対に、「つらい」「苦しい」などの負の感情を抱えている時には、「疲労を促進する因子」が活発になり、エネルギーロスが激しくなる。ストレスのかかる仕事を長時間続けることで、活性酸素が生じると、細胞が酸化され、その細胞から疲労因子が分泌されることもわかっている。ネガティブに囚われていると、注意力が散漫になり、エネルギー消費者が激しく、脳が疲れやすくなる。


❷[エピソード] 失感情症


現代人に増えている症状の1つに、「失感情症」というものがある。
「自分の感情に気がつけない」という状態。心の中に、「つらい」「苦しい」「悲しい」「腹立たしい」などの感情が生まれていても、それをありのままに認識することができない。最大の原因は「忙しさ」にある。一定量の注意資源を使って自分の内側に目を向けてあげないと、自分の感情に気づくことができなくなってしまう。(本書では、マインドフルネスや呼吸法などが紹介されている)


❸[今日からのアクション]


感じたことを小説の描写のように言葉にする


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