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【今日の本✈︎】
未来に先回りする思考法
佐藤航陽 著 ディスカバー ・トゥエンティワン 2015年
「飛行機の実現までには、100万年から1000万年かかるだろう」
ニューヨークタイムズがこの記事を掲載して数週間後、ライト兄弟は人類て初めて空を飛びこの予測を覆した。
❶[3セレクト]
①なぜ99.9%は未来を見誤るのか?
原因は、思考法にある。人は、目の前で起きていることからしか将来のことを考えることができない。
現在の景色という「点」をみて考える。結果、未来予測はだいたい外れる。
②0.1%の思考法(例:iPhone、Facebook)
長い時間軸から社会の進化のパターンを捉え、その流れを線としてつなげて意思決定をしている。テクノロジーに理解が深く、経済、人の感情などの複数の要素を把握し、パターンを見抜くことに長けている。パターンを見抜いていれば、状況が変わっても未来を見透せる。生物としての物理的な制約を受けない人工物であるテクノロジーに焦点を当てることが、社会全体の構造を理解する1番の近道。
補足:イノベーションの原動力
イノベーションの原動力は「必要性」から。
「Waze」「Viber」
Waze:携帯電話向けGPSアプリでイスラエルで起業したwase mobileが開発。
Viber: :イスラエルの開発者がはじめた欧州発のメッセンジャーアプリ。
イスラエルの企業は、必要性をみつける感覚が高い。なぜなら、危機が日常だから。日本でイノベーションが起こりにくい理由も見えてくる。
③予測の必要性と未来に先回りする意思決定法
未来が予測しづらいから予測を放棄して変化にすかさず対応するのは、戦略として意味をなさない。
「現代は、変化に先回りしたもののみ生き残る」(ダーウィン)
そのために、点ではなく線で考える。
【効率化の罠を回避するために】
✔︎常に原理から
✔︎テクノロジーの現在地を知る
✔︎タイミングを見極める
【今の自分の能力に基づき意思決定しない】
「案ずるより産むが易し」
自分の能力に基づき意思決定してしまう人は、自分の能力が、時間の経過とともに自分の能力が上がることを判断材料に入れていない。現時点で「できなさそうに思えること」とは「本当にできないこと」ではない。
行動を起こす時点と結果がわかる時点の時間差があることほど、自分の認識はあてにならなくなる。
+1:既存の戦略の盲点
・リーンスタートアップ:リーンスタートアップでは勝てない。古い地図をただ握りしめていては動けない。
どれだけスピーディーに変化して、仮説検証を繰り返しても、競争が激しくなりすぎてしまえば、十分な収益があげられない。
・計画通りにやる:計画とずれた現実を、当初の計画に近づけようと努力するより、今起きていることに全力で適応するという考え方は非常に合理的。
❷[エピソード] (納得感よりパターンを掴む)
Androidは、当初「ガラクタ」だった。AndroidはGoogleが無料で配布しているOS。結果、ハードとOSが違う企業によって作られることになり、機種によって仕様がバラバラだった。
そのため断片化という不具合が頻発した。一方でiPhoneはすでにハードもOSも自前で製造し、安定したエコシステムを形成していた。なぜボロボロのAndroidが普及すると考えたのか?
過去の事例から「パターン」を学んでいたから。
成否の鍵は、「水平分業型」と「垂直統合型」
これは、AppleとMicrosoftの競争に似ている。端末を制御するOSを各コンピュータメーカーにライセンス販売する「水平分業型」のビジネスモデルを採用し、パーソナルコンピュータの領域では、Microsoftが市場の9割以上のシェアを獲得し大成功した。
❸[今日からのアクション]
意思決定をする際、今の自分の能力で決めない
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