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【本について】
タイトル:Think CIVILITY
「礼儀正しさ」こそ最強の生存戦略である

著者:クリスティーン・ポラス 出版社:東洋経済

Q. 生き残る「礼儀正しさ」とは?企業が生き残っていくために必要なものとは?

A. 「思いやり」「尊重」

【重要な問い】

■自分はどういう人間になりたいのか?
■あなたは周囲にとってどんな存在になりたいのか?
■周囲にどんな影響を与えたら嬉しいと思うか?


【WHY】(なぜ、「礼儀正しさ」が大事なのか)

■「無礼について」過去20年、職場環境と、そこでの人間関係が変化し、悪化し続けている

■「自分は無礼な行動を取ることがある」と答えた人に理由を聞くと、自分への負担が重すぎるからだと回答。
(40%以上が、人に対して礼儀正しくしているような暇はないという結果、25%は上司が無礼だからと回答している)

■私たちは人と人とのつながりが重要と知っていながら、つながり方にさほど注意を払っていない。つまり、悪い言動の大半は、自己認識の欠如から生じている。


【WHAT】

■礼儀正しいとは?

「人に感謝する」
「人の話をよく聞く」
「わからないことは謙虚に人に尋ねる」
「他人の良さを褒める」
「成果を独り占めせず分かち合う」
「笑顔を絶やさない」


■礼節のある人が得られる3つのメリット(個人)

1、仕事が得やすい
2、幅広い人脈が築ける
3、出世の可能性が高まる

■礼節ある企業が得られる2つのメリット

1、礼節ある上司のチームは高い業績をあげる
2、礼節ある経営者は従業員に安心感を与える

■無礼がもたらす費用(コスト)

・無礼な人が近くにいると、その影響を受けて自分の無意識のうちに破壊的、攻撃的な思考をしやすくなる。

・企業内に無礼な人がいるとわかると、顧客はたとえそれを直接みていなくても、その企業との取引を避けるようになる。

・誰かに無礼な態度を取られると、人の心はジェットコースターに乗り恐怖を味わった時のようなストレスにさらされる。ストレスは、認知能力の低下を招く。

・職場のストレスによってアメリカ経済にかかるコストは1年に5000億ドルにのぼる。社員間の人間関係の修復、無礼な人間による悪影響への対応のため、職場での時間の13%を奪われている。


【HOW】

■礼節のある人とみなされるには?

・礼節ある行動とは、相手を丁重に扱うこと。必ず心から相手を尊重する気持ちがないとうまくいかない。

・見返りに相手から何かを得よう、自分の属する企業の利益につなげようという気持ちが背後にあると、いくら相手を丁重に扱ったところで意味なし。


■礼節を高めるには?

・他人からフィードバックをもらう
・できるコーチの指導を受ける
・同僚や友人に協力してもらいチームで改善に取り組む
・ゴールスミス式 360度フィードバックを利用する
(マーシャル・ゴールドスミス:コーチ)

360度ルール:
上司、同僚、部下など、関係の異なる複数の人からフィードバックをもらう+誰かについて否定的な言葉を口にした時には、10ドルの罰金を払う

・人の感情を読み取る訓練をする
・毎日、日記をつける
・「食う、眠る、動く」で自分を大切にする


■職場で礼儀正しくあるためには?

・与える人になる
・成果を共有する
・褒め上手になる
・フィードバック上手になる
・意義を共有する

*高い業績を上げている社員は、平均以下の業績の社員に比べて、2倍以上のリソースを同僚に分け与えている。


【WHAT IF】

■世界のトップ企業は礼節を重んじる

「仕事において重要なのは、何をするかだけではない。どうするか、もとても重要」
(マイクロソフト人材、能力開発担当のゼネラルマネージャー ヴィッキー・ロテッター)

■礼節のある人が守る3原則

・モトリーフール社の取り組み
”全員が全員の名前を覚えられたら、年間賞与の20%に相当する額の特別ボーナス支給する”(社員同士の絆を強める)
この取り組みの結果、2015年グラスドア社の選ぶ「企業文化の優れた小〜中企業ランキング1位」へ


【学び】

■世界的に成功している企業には、礼節を重んじる文化がある、礼節のための秀逸な規範がある

(ザッポスの「ヒーロー賞」、グーグルの「マネージャー・フィードバック賞」、NSAの「チャレンジカード」)

■大切なことは、子供の頃から教わってきていること

・常に周囲の人に気を配ること
・他人の立場でものを考えること
・笑顔でいる時間を増やすこと

【響いたメッセージ】

■賢い人は宝を貯め込まない。他人に与えれば与えるほど、彼の宝は増えていく(老子)

■あなたの残す功績は、石碑に刻まれるのではなく、他人の人生に織り込まれるのだ(古代ギリシャ政治家 ペリクレス)

■良いリーダーは、スポットライトの下で、自らが輝くが、偉大なリーダーは自分だけではなく、自分の下にいる人たちを輝かせる(経営学者:ウォーレン・ベニス)

■無礼な社員にかかるコスト“年間120万円” (極めて厳しい選考基準を維持するのは、リーダーの責任)

■誰かに礼節のある振る舞いを望んでも、あなた自身の振る舞いが模範となるものでなかったら、望み通りにしてもらうのは、難しい。

■良い価値観をただ信じるのではなく、その価値観に忠実にしたがって生きることが重要

■無礼は伝染して、次の無礼を生む(無礼な言動の悪影響は短時間のうちに広がる)

■人が人の温かさを判断するスピードは、33ミリ秒

■一人ひとりのサクセスストーリーを必ずチーム全体で共有するようにする

■評価の基準となる数字は、金額とは限らない。売上額なども当然見るが、顧客をどれだけ満足させ、楽しませたかも評価する。

■誤った人間を雇うくらいなら、誰も雇わない

■自社の経営理念として、社員が顧客にどう接するべきかを謳っている企業は多いが、社員同士が互いに対しどう接するべきかを謳っている企業は少ない

【アクション】

誤った人間を雇うくらいなら、誰も雇わない

→クライアント選びに採用

ジョン・ウッデンの成功ピラミッドに学び、自分のサービスの成功ピラミッドを作る


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