見出し画像

【今日の読書】Day128

スマホ脳アンデシュ・ハンセン 著 新潮新書 2020年


情報を受動的に受け取っているだけでは、脳力は退化してしまう。

止まることないデジタル化に自分の身体と心を蝕まれないために、あなたは今から何をする?

デジタル社会を生きる人類の「人生バイブル」ースマホ脳ー

最も注目される精神科医アンデシュ・ハンセンの本


❶[3セレクト]

①豊かな時代の矛盾

スウェーデンでは、大人の9人に1人以上が抗うつ剤を服用している。同様の統計が多くの国でみられる。

この増加は、ここ数十年で私たちが裕福になり、GDPが上昇するにつれて起きた。良い暮らしができるようになったのにむしろ不健康になっている。身体を動かす機会が減り、昔のような形で人と会わなくなった。

多くの人、特に若い人が、以前より孤独を感じている。新型コ○ナで外出を控えるようになるずっと前から。フェイスブックやスナップチャット、インスタグラムを運営する企業は、私たちの脳の報酬系をわずか10年でハッキングすることに成功した。

変化があまりにもはやすぎて、人間の身体は順応できていない。


”私たちはウイルスの感染拡大に付随して、インフォでミックにも襲われている”ーWHO(世界保健機関)ー


②IT企業トップは子供にスマホを持たせない。


IT企業のトップは、自分たちが開発した製品に複雑な感情を抱いている。その際たるものが、アップル社の創業者スティーブ・ジョブス。

ジョブスは、自分の子供のスマホ使用には慎重だった。よく、お医者様は自分や家族に薬を飲ませないときく。同じことだ。

ジョブスの子供は、iPadをそばに置くことすらしなかった。そして、ジョブスは、スクリーンタイムを厳しく制限していた。

スウェーデンでは、3人に1人が毎日ダブレットを使用している。

ジョブスはテクノロジーが私たちに与えうる悪影響について既にわかっていた。ビル・ゲイツも子供が14歳になるまで、スマホは持たせていない。現在、スウェーデンの11歳児の98%は自分のスマホを持っている。


③私たちのIQは下がっている


ニュージーランドの大学教授ジェームス・フリンは90年代の終わりから気がかりな傾向に気づいていた。

北欧ではIQの上昇が頭打ちになり、今では平均スコアが毎年いくらか下がっているほど。それも劇的なものではない、年に0.2程度の低下だが、北欧では1世代後には6〜7も下がることになる。おそらく世界の他の地域でも同じことが起きるだろうと予測している。

フリンによれば、これは学校が昔より緩くなり、20年30年前ほど読書が推奨されなくなったせいだという。

それ以外に考えられるのは、体を動かす時間が減ったこと。


+1:

”地球に存在した時間の99%、動物にとってストレスとは恐怖の3分間のことだった。その3分が過ぎれば、自分が死んでいるかてきが死んでいるかだ。で、我々人間はというと?それと同じストレスを30年ローンで組むのだ”
ーロバート・サボルスキー(スタンフォード大学神経内分泌学・進化生物学教授)


❷[マイエピソード] +[今日からのアクション]


何でも「楽」だけを追っていたのでは、私たちの能力はどんどん退化する。その危険を感じている人は、どれほどいるだろうか?

スマホで恩恵を受けていないわけではないけれど、スマホに自分の全てを受けわたしてしまっては、私たちの脳力ばかりか、人類の未来も危ない。

自分の大切な時間をスマホになんて、ハイジャックされない!

スマホになんて、大切な健康を奪わせない!膨大なガラクタ(情報)の奴隷になんて絶対にならない!知識を使って、使い方も情報も精査する!

スマホユーザーが、スマホとの付き合い方を変えない限り、スマホに犯された身体や心(脳)をケアする人たちをどれだけ増やしても、減らす事はできない。


ブログ記事執筆者について

個人がハイパフォーマンスを発揮できる「心と身体の造り方」や「学びの効率化」「読書コーチング」など、個人の生活やビジネスの生産性を上げるサポートや講座を開催しています。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?