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投資に低リスク高リターンはあり得ないという話

こんにちは。東京都練馬区でマネトレをしているファイナンシャルプランナー(FP)の佐藤彰です。

先日、このようなニュースを銀行の金融商品販売に関して、このような記事を見つけました。

このニュースを見て、投資の超基本として、お伝えしておきたいと強く感じたことがあります。

それは、投資の世界で「低リスク高リターン」はあり得ないということです。

今日は、この点について書いてみたいと思います。

銀行が販売する仕組み債とは?

仕組み債がどんな金融商品かわかりにくいので、この説明から書きます。

まず、債券とは企業が借金したいときに発行する借用証書です。

お金を貸す期間が仮に5年であれば、5年間で企業がつぶれていなければ、貸したお金は返ってきますし、その間一体のペースで利息がもらえる場合が多いです。

仕組み債はそんな債券の一種で、その利息や返ってくる金額が条件によって変動します。

よくあるのが、日経平均など特定の株価指数によって金利が変動したり償還(現金化されること)になるタイプです。日経平均に連動した仕組み債を図でイメージすると、以下のような形です。

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図解引用:新生銀行ホームページ

この図を見て、どんな債券かわかりましたか?

この図を見てもわからないと感じても不思議ではありません。

このように、仕組み債はどんなときに高い金利収入が手に入るか、現金化されてしまうか、現金化されたときにそれがいくらになるか(場合によってはマイナスになって返ってくる)等の条件が非常に複雑かつ予想が困難です。

このような金融商品の購入が向いているのは、ある程度資金に余裕があって、なおかつ、日々株式相場等をチェックしている投資経験豊富な方です。

仕組み債の販売でクレームになる理由

上記の朝日新聞の報道は、このように複雑な金融商品を投資経験の浅い方に販売して、損失が出たタイミングで苦情になったという話です。

リスクのある金融商品は、事前にリスクを十分に説明をしているなら、苦情が何件も発生するということは基本的にありません(販売した営業員に愚痴をいうことはもちろんありますが…)。

それがクレームになるということは、リスクは低いが高金利だという趣旨のセールストークで販売をしてしまったか、販売する行員自身、商品性をよく理解していなかったかのどちらかが原因です。理解していない場合も、低リスク高リターンだといって販売しているのと同罪です。


「こんな商品、銀行で買わないから大丈夫」


ここまで読んで、そう感じるかもしれません。しかし、このお話は銀行で行員から直接営業をかけられる人でなかったとしても、意味のある話です。

今回のケースでは、買ってしまった側も行員の説明うんぬんは別として、リスクはそんなになくて高い金利が受け取れると勘違いをしていた可能性が高いです。

このように、投資の世界で低リスクだけど高リターンだというセールストークはあちこちで満載です。この点に注意が必要な点は全員同じです。

まとめ

この報道で理解していただきたいのは、投資の世界で低リスク高リターンはあり得ないということです。

そう言っている人がいたら、勘違いしているか、ウソをついているかのどっちかです。

仕組み債の商品性を理解できるかどうかより、こちらが大事ですので、ぜひここは徹底していただければ幸いです。

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