ピアノ調律師を目指す者の技能体得に関して


お久しぶりです。
最近は色んなことで精一杯で中々前に進まないのが現状ですが、大事だと思うことがありますので少しだけ話したいと思います。

「ものづくり」をやろう

ピアノの調律師は色々な工具を用意し、色んなネジを回して調整するかと思います。
ピアノ調律師を目指す学生の方なら分かるかもしれませんが、しばらく練習していない調整項目があると、「練習しないと!」と言って学校のピアノへ向かう事があるかと思います。

確かに「練習」として捉えるのも良いかもしれませんが、それだと「アコースティックピアノのある環境」でしか練習できないのです。
大きなグランドピアノを皆んなが持っている訳でも無いし、増してや出会う機会の少ないピアノだと、尚更触るチャンスもないかと思います。

そこで私がおすすめしたいのが「ものづくりをやろう」という事です。


例えば、ピアノ調律師の整調項目で、鍵盤ならしや鍵盤深さなど、手で感じ取って調整するものや、レットオフなど目で見て調整するものもあります。

例ですが、私の場合「チェンバロやその他楽器作り」を仕事としています。この仕事の中で木材を削ったりしますが、家具にしても何の構造物でも、触って確かめておおよその寸法を予測したりします。これは木工作業というもの全体の話なのです。

例えば剥面の目違いが、コンマ何ミリズレてるから鉋をあと何回かけようか、鉋の刃の出しろはどれぐらいか、鉋身の刃返りがどれぐらい出てるかなど、木工をやってるだけで五感を鍛える事ができます。

そして更に、調律師としての仕事だけでなく仕事の幅を増やすことも同時に可能なのです。

何度も申し上げますが、楽器を自分で作って自分で完成させて売ることで、後のメンテナンスにも責任が持てるわけなんです。それが出来ないと、生産した台数に対しての、将来生き残る楽器の数は減ってしまいます。

大量に作って使えなくなったら捨ててしまう。
そしてまた貴重な木材を消費する????あり得ないです。少なくとも天然素材を多く使う楽器の大量生産は時代遅れです。

自分でやって理解すると全体が見える、仕事に自信が持てる

上記の例に倣うと、木工ができれば自分で修理できるわけです。ブリッジを自分で交換する、駒そぎを自分でやる、響板を交換する。鉋で削る。全て可能であるはずの事なのです。

木工に限らず他の分野でも一緒です。機械を直すのが趣味であれば、ネジの事だって理解が深まるし、絵が描ければピアノの塗装の修復に役立つかもしれない。

従って、しばらくやってないからピアノを調整する練習をしようではなく、他の事をやっていても得られるものは沢山あります。

なので、学校で成果が出せないだとか、卒業後に仕事があるのだろうかなど心配する必要はないと思います。

何かものづくりで自分の支えになるものを1つでも見つけて、それも極める事でピアノ調律師としての仕事に更に磨きをかけられるという事なのです。
楽器を演奏する事を主軸としてもいいかもしれませんが、何かを作る事も考える事でよりレベルの高い仕事が直ぐにできるかもしれませんね。

急いで書きましたので文章がおかしいかもしれません。
何か疑問等ありましたらコメントよろしくお願いします🙇‍♀️

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