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より多くの人の役に立つように自分のゴールを設定する

前回の記事で「自分の定義」と「自分を変えるための考え方」を解説しました。

その中で、自分を変えるにはその目的が大事であるということを書きました。今回は自分を変える目的の持ち方について説明したいと思います。

ゴールの設定の仕方

自分を変える目的のことをコーチングでは「ゴール設定」と言います。このゴール設定には大きく分けて3つの要素が必要になります。

1.現状の外側に設定する
2.バランスホイールで複数設定する
3.「want to」で設定する

一つ目の「現状の外側に設定する」は、自分を大きく変えなければ達成できないようなゴールや、今の自分では全く達成するイメージが湧かないゴール。全く自分がやったことない異分野のゴールを設定するという意味です。

なぜこのように現状の外側のゴールを設定しなければいけないかというと、「現状の内側」では自分自身を変える必要がないからです。例えば自分が営業だったとして、ゴールを「今月の予算達成」やもう少し大きくした「年間目標の達成」を設定したとします。もしかしたら高いノルマが課せられているかもしれないので、今よりも努力が必要かもしれないし、新たに営業の知識や業界知識、また自社商品の勉強をしなければいけないかもしれません。でもこれって「自分を変える」ほどの変化をしないと達成できないゴールでしょうか?
こうした今の自分をそれほど大きく変えなくても、今より少し努力したり、達成できるイメージが既に湧くゴールのことを「(現状の)理想的なゴール」と言います。

「いや自分は怠ける癖があるので、それを克服したいんだ」ということであれば、むしろそちらをゴールに設定した方がまだ「現状の外側」に行けるかもしれません。それでもさらに「現状の外側」を意識するのであれば、「怠ける癖を克服した自分は何を達成できるのか?」とさらに思考を広げて考えてみると良いでしょう。

例えば怠ける癖を克服したら、これまで苦手だった語学の勉強を続けられるようになり、外国語が堪能になるかもしれません。そうしたら、これまでは絶対に無理と諦めていた海外向けの仕事に就ける可能性があります。社内で既に海外向けの仕事があるならその部署に異動することも可能かもしれないし、もし今の会社にその部署がないのであれば、上司に掛け合って海外展開の企画を打診して、自分がその部署の責任者に就任することもできるかもしれません。であれば、ゴールは「海外事業部責任者になる」などが考えれます。これであれば「怠ける癖がある自分」ではなれる可能性は殆どないので「自分を変える」必要性がかなり高まります。

「現状の外側」に行くコツは「抽象度」を上げること

このように「現状の外側」にゴールを設定するというのは、「今の自分のままでは絶対に達成することができないようなゴールを設定する」ということです。その発想をするときに大事になるのが「抽象度を上げる」ことです。

「抽象度を上げる」とは、今の現状よりも高い次元で物事を考えるという意味です。「高い次元」とは例えば、自分一人だけが幸せになるようなゴールから家族や仲間、社会までが幸せになるようにゴールを広げてみたり、具体的なゴールからより網羅性の高い抽象的なゴールを想像していくことを言います。

例えば「お金持ちになりたい」というゴールを思いついたとします。これだけだと、「自分一人がお金持ちになる」というゴール設定になります。これを家族も含めてに変えると「お金を稼いで家族を幸せにする」となります。さらに仲間まで含めると「お金の稼ぎ方を仲間にも伝えて、仲間も一緒に幸せになる」となります。さらに社会まで含めると「お金を稼いで自分で会社を作ったり、社会貢献度が高い会社に出資することで、困っている人の役に立ちたい」となり、さらに世界まで含めれば「お金を集め上手に運用できるようになることで、新しい経済システムを作り、世界から貧困と犯罪を無くす」というゴールを設定できるかもしれません。

このように抽象度を上げることで、今の自分では到底達成できない「現状の外側」のゴールを設定することができます。「現状の外側」を意識することで、「自分を変える」必然性が高まりますので、ぜひ皆さんも考えてみてください。

次回は「バランスホイールで複数設定する」を説明したいと思います。

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