見出し画像

【小布施 彩香 さん】「行動したら良くも悪くも結果はすぐ出る。だったらPDCAまわして行動したもん勝ち!」~社会人5年目から音楽への再挑戦~

「この働き方しかないと制限していた
昔の自分に教えてあげたい働き方」をコンセプトに
新しい働き方に挑戦している人を紹介する
『新しい働き方辞典』

今回インタビューさせて頂くのは、
今年からピアニストとして演奏活動を再開された
小布施彩香さん!

学生の頃と社会人になってからの
「音楽を仕事にする」という考え方の変化や、
自分にあった働き方を模索する行動など、
社会人5年目の等身大のお話をお聞きできました。

好きなことを仕事にしたい方、
働き方を模索している方にとって
ヒントになると思います!


◆試行錯誤の中で自分に合った働き方を見つけた

【略歴】
埼玉県立大宮光陵高等学校音楽科
上野学園大学音楽学部音楽学科器楽コースピアノ専門卒業

新卒で一般企業に就職するが、体調不良で退職。
その後も働き方を模索。

派遣としての働き方が合っていると感じ、
3年ほど前から派遣社員として勤務。

今年に入って音楽活動も再開し
個人事業「[MUSICUORE(ムジクオーレ)」を
立ち上げる。
現在、コンサートなどに出演中。

里:
高校から音楽の道に進まれていますが、
いつから音楽の道に進もうと思ったのですか?

小布施:
小学生の頃からピアニストになりたくて、
音楽科の高校に行くと決めていていました。

そう言うと、夢が叶ったように聞こえるけど、
私の中ではちょっと違っていて…



音楽科の高校へ進学したのは、
勉強がイマイチだったから。

音大に進学したのも、
本当はアナウンサーになりたかったけど
そちらへの進学が難しかったから。

実は、そういう消極的な理由で選択しています。



高校の頃はアナウンサーになりたくて、
もし音大に行ってもダブルスクールで
アナウンサーを目指したいと思っていました。

でも、これも親に反対されて断念。



大学で就活していた時も、
やっぱりアナウンサーに未練があって。

ブライダルの司会やフリーランスの司会など探し
体験入学したり、いろいろ行動していました。



でも音大なのでそういった就活支援はなく、
「指導者になった方が安定するかも」と
また消極的な理由で指導者を選択。

それで音楽の指導者の方向で就職を考えたけど、
たまたま就職説明会に来た方が、
あまり夢のないことを言っていて…

あと、音楽を仕事にするか否かの葛藤もあり、
その時は自分の中で答えが出ませんでした。



もう「働ければどこでもいいや」と、
一般企業での就職を選びました。

里:
「消極的な理由で選択した」と言われますが、
かなり自分で行動していますね!

卒業後はどういった業種を選んだのですか?

小布施:
新卒で就職したのは医療事務でしたが、
激務で体調不良になり数ヶ月で退職しました。

その後は電気屋でパートもしたけど
あまり充実感がありませんでした。

まだアナウンサーも諦めきれず、
華やかな仕事したいと思い
ビール工場のツアーガイドへ転職。

ツアーガイドは楽しいし、
アナウンサーのようなこともできるし、
楽しかったけど。
仕事で試飲するので、具合が悪くなり退職。



何度か転職することで、
これもダメ、あれもダメと、
一生転々とするのではないか

心配になってきました。



そこで働き方を考えてたどり着いたのが、
派遣という働き方でした。

派遣の良さは、所属を変えないまま
業種を変えられるところです。

もし派遣先をいくつか変えたとしても
履歴書では転々としているように見えません。



それに、副業もOKなところが多く、
仕事も時間もある程度限定して選べます。


正社員と比べると保障は少ないけど、
私に合っていると思いました。



派遣に切り替えると、
その働き方が私にハマって。
3年ほど前から今の派遣会社に勤めています。

今の就業先にも慣れてきて、心が安定したら、
やっぱり私は音楽が好きだと思って。

今年から音楽を再開することにしました!




◆完璧な自分じゃなくても、喜んでくれる人がいる

里:
今年から音楽を再開しようと思った切っ掛けは、
6月から新しい働き方LAB2期が始まったことですか?

小布施:
きっかけは、それより少し前でした。

音大卒業後、一切ピアノも触らず
見るのもイヤで家のピアノも売って、
空白の4年間を過ごしていました。



でも2年ほど前、私の誕生日の時に
友達がZOOMで『ハッピーバースデー』を
ピアノで弾いてくれて。

その時、自分のためにと弾いて貰えるって
すごく嬉しいことなんだと気付き、
私も誰かにgiveしたい
と思うようになりました。

それで、今度は私がピアノを弾いた動画を
プレゼントしたら、すごく喜んでくれて!



それまでは、自分の演奏が仕事になるとか
何かの役に立つとは思ってなかったけど。

自分は特別優秀なわけではないけど、
こうやって喜んでくれる人がいるなら
ピアノを再開しても良いかもしれない

と考えるようになりました。



自分の中でハードルが下がったというか、
勇気をもらったというか。

それが音楽を再開する切っ掛けになりました。

里:
音楽活動を再開されて、
何か考え方の変化はありましたか?

小布施:
以前は完璧主義なところがあって、
「もっと研鑽を積んで、見た目も美しく、
 ピアノも上手で、だれがどう見ても認められる
 完璧な状態じゃないと行動してはダメ
と思っている節がありました。



でも、それだとひたすら準備するしかなくて、
改善のしようがない。

「もしかしたら私は、進む方向が分からないまま
 意味のない努力をしているのかもしれない」

と思って。

それだと、頑張るにも頑張れない。



でも、行動したら、行動しただけ、
良くも悪くも結果は必ず出る。


それを踏まえて、また次の行動を考えたらよい。

そうやって人生はまわしていくものだと
考えるようになって。



そしたら、「行動したもの勝ちだ!」
それから動きまくりました。




◆就活で感じていた違和感も、今では理解できるように

里:
就活の時の「音楽を仕事にするかどうかの葛藤」は
今もありますか?

小布施:
今もハッキリとした答えは出ていないけど、
悩みの種類は変わりました。



以前は「音楽を仕事にするか・しないか」の
二択だったけど、
今はもう仕事にすると決めてます。

今は、生活するためにもどうやって
継続するかが課題です。



そこで、最近自分の中でテーマになっているのが
『サービス業としての音楽』と
『教育・指導としての音楽』です。

具体的には、
前者が「大人に趣味としてピアノを教える」など
ビジネス的なイメージ。
後者が「音大で音楽を教える」など
音楽教育というイメージ。



どちらも正解だけど、
自分でやりたいのはどっちなんだろう?

「音楽を仕事にする」と言うけど、
その「仕事」ってどっちのことだろう?

そういう部分で、
まだハッキリとした答えは出ていません。



今になって思うと、
大学の頃の就活で音楽の道を選ばなかったのは、
ビジネスとしての音楽のあり方に疑問を感じ、
それを自分の中で消化できなかったのかも。



仕事だから新規会員も増やさなきゃいけないし、
継続したり、参加費も払ってもらう必要がある。

ビジネスだから当たり前のことだけど
音大で学ぶこととは全く別のものなので、
大学生の自分はビックリしたのだと思う。



音大の中で育ってきた人が
いきなりビジネスの世界を見たら
違和感を感じるのは当然だった。

当時の私はそこで無理だと思ってしまったけど、
今思うと無理とかじゃなくて、
見たことない世界だったのでビックリしただけ。




今は社会人を5年くらいやって
ビックリしなくなった。

だったら、どうやって自分の強みを仕事にするか
ということを考えていきたいと思っています。





◆はじめの一歩は開業届

里:
音楽を再開しようと決めてから、
はじめの一歩は何をされたんですか?

小布施:
はじめの一歩は、開業届を出したことです。



検索でいろいろと調べると、
「開業届は必ずしも出さなくて良いけど、
 そこで出すか迷ってると上手くいかない」
という記事を見つけて。

私はまだ何も成し遂げていないけど、
その言葉に背中を押されました。



そして『MUSICUORE(ムジクオーレ)』という
屋号も決め、開業届を出しました!

イタリア語で
『心』は『cuore(クオーレ)』というのですが、
それと『音楽』を合わせた造語です。



私はピアノを弾くとき
コンクールなどで完璧に弾くことではなく、
自分だけの表現をするとか、
心に訴えかける演奏をするとか、
音楽と心で繋がることを大切にしています。

それで、この屋号に決めました。

里:
屋号を決めたり開業届を出したりして
何か変化はありましたか?

小布施:
屋号があると演奏会のチラシにも書けるし、
代表だと名乗れるし、気持ちも高まりました。

結果的にそれが、全ての仕事に責任をもって
取り組むことに繋がった
と思います。

里:
音楽を再開すると決め、開業届も出して、
次は何をされたのですか?

小布施:
オーディションに片っ端から応募しました。

まずは検索で調べまくり、
コンサートの演奏者募集とか、講師募集とか、
数打ちゃ当たる方式で
履歴書を片っ端から何十通も送りました。


新しい働き方LABに参加してから数ヶ月で
20社くらいです。



今はコロナの影響もあって動画審査が多いので、
「半年以内に演奏した動画」など条件はあるけど
一度動画を上げてしまえば使いまわせます。

履歴書や音楽の経歴書もデジタルで使いまわし、
送信できます。

そういう時代の後押しもあって、
多めに行動できたと思います。

里:
近々コンサートはありますか?

小布施:
昨年末、12月25日に赤坂で
クリスマスコンサート
を行いました!

カップルから、お子さん連れのご家族まで
食事をしながら楽しんでいただきました♪



3月26日は池袋で
スプリングデュオコンサート
を行います。
ピアノとバイオリン、2人のコンサートです。

サブタイトルは『出あいの春』。
『あい』をあえて平仮名にしていて、
春だから『出会いの季節』ということと
『愛』を掛けています。

演目も、クラシックや映画、ディズニーなどから
愛や春にちなんだ曲を選んでいます。
カップルに激押しです!

➔ 昨年12月に行われたクリスマスコンサート


※3/26(日)スプリングデュオコンサートは
 このページ最下部をチェック!




◆早くPDCAを回し、定期的に振り返る時間を持つ

里:
これからはどのように展開する予定ですか?

小布施:
とにかくPDCAを早くまわすことが大事だと
考えています。



以前は、
「一度決めた予定を変えるのはダメなこと、
途中で予定変更するのは自分がダメだから」
という思考でした。

でも、やってみて、結果を見なければ
分からないこともある。



とにかくやってみて、フィードバック受けて、
もっと良いやり方があるなら、見直してみる。


そうやってどんどん循環させていくことが
仕事のやり方
だと考えるようになりました。



今はコンサートも決まっているので
進むしかない感じで行動しているけど、
一旦落ち着いたら振り返り、
どうしていくか考える。

定期的にそういう時間を持とうと考えています。



最終的に、音楽で食べていくとか
音楽を仕事にしながら幸せに生きるとか、
そういう大元の目標は見失わないようにしたいけど。

見失わないためにも、
途中途中で振り返ったり
軌道修正していきたい
と思います。



そうしないと、どんどん違う方向に行って
辛くなったことがあるので。

定期的に振り返る時間を持ちたいと思います。




◆早く困難にぶち当たれば、早く解決できる

里:
最後に、
これは『新しい働き方図鑑』のコンセプトなので
皆さんにお聞きしているのですが。

「この働き方しかない…」と
自分の働き方を制限している人がいたら
なんと声を掛けますか?

小布施:
やってみないと分からないことあるし、
やってダメならやめたらいい。



何もやってもないのに、
「これやってダメならどうしよう…」と
考えることに時間を割いたらもったいない。

どうしようと考えるその時間に、
とりあえずやってみたらよい。


一回やったら、良くも悪くも結果はすぐ出る。



早く着手したぶん
早く結果が出て、
早く困難にぶち当たることで
早く解決もできる。




大事な決断は熟考するのは大事だけど

迷ったまま時間を過ごすくらいなら
やってみたら良いと思います!

里:
つい正解を求めて、何かを始めるまでに
時間を掛けてしまうことがあるけど。

良くも悪くも結果が分かるなら
まずは早く行動してみようと
すごく背中を押されますね!

ありがとうございました!



➔ Instagram


➔ YouTube


➔3月26日(日)
ELENAミュージックライブ関東公演No.25
会場:SALON VELA

ヴァイオリン:李玲花 ピアノ:小布施彩香
(東京都豊島区/サロン・ヴェーラ)
チケット等お問合せ先:ELENA音楽事務所
※本イベントに関するWEBページはございません。

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?