【日経新聞】図書館がつくる空間

幼い頃、母親に連れられて 近所の公民館の図書館へよく行った。
建物の3階にあったので、1階の受付口にある金魚の水槽を観察したり
2階の市民講座を覗きながら3階まで向かった。

そんなに新しい建物でもなかったので、新刊コーナーと児童書ゾーン・
大人向けの書籍ゾーンに分かれているだけだったが、
膨大な本に囲まれて当時の私にとっては夢の国だった。
それと、予約や取り寄せをするための機械が当時珍しかったので、
操作して司書の方に依頼するのも楽しみでしょうがなかった。

少し座るスペースはあったが、基本的には本を選んで借りるのが目的なので
何時間も長居するような場所ではなかった気がする。

最近は徒歩圏内に図書館がないので自分で購入することがほとんどである。
今の図書館がどうなっているかなんて気にすることもなかったので
今回の記事を見つけてよかったと思った。

当時の私が、記事にあるような "滞在型図書館"を知ったら
遊園地よりも魅力的だとはしゃいでいるはずだ。
今の私でも早速行ってみたいと調べているくらいだから。

昔の図書館は、"本との出逢い"の場所だった。
今でもそれは変わらないと思う。それに加えて、
本に興味がない人も図書館自体に惹かれて足を運んでみたら
本を手にとることがあるかもしれない。
そんな"きっかけを提供する"場所でもあるんだと思う。

図書館という空間そのものが
"本は人生を豊かにする"ということを表現している気がした。

従来のもの(アナログ)が切り捨てられるのではなく、
プラスの付加価値をもちながら現存しているのを知って
なんだかほっとした自分がいる。

頭をかしげるような税金の使い道をよく耳にするので、
もっとこういう前向きな使い方が増えますように。

sato

#日経COMEMO #NIKKEI

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