Ryo.Sadayoshi / SATDAN

2022年より都内でデザイナーとして生きていく男。投稿内容は映画やコミックの話からデザ…

Ryo.Sadayoshi / SATDAN

2022年より都内でデザイナーとして生きていく男。投稿内容は映画やコミックの話からデザイン関係、はたまた執筆した小説まで、気の向くままに投稿。更新時はTwitterにてお知らせします。

マガジン

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    • 10本

    ZENKIGENで働くデザイナー達が取り組んでいる業務の内容や想いなどを発信します。

  • 海外コミック紹介・レビュー

    海外コミックについて、作品紹介からその他諸々まで色々とまとめています。対象はアメリカン・コミックスだけでなくバンド・デシネなど全般的に取り上げています。今後随時更新予定です。

  • 美術展レビュー・感想

    訪れた美術展・あるいは美術館について、感じたことを書き連ねている記事の集合体。誰のためでもなく、ただ自分の思考を言語化しておくための場所

  • ミスター・ミラクル(クラシック)を読もう

    今を輝くトップライター「トム・キング」がライターを担当しアイズナー賞にも輝いた『ミスター・ミラクル』が早くも邦訳決定。そんなわけで傑作の刊行を待ちわびながら、原作となったジャック・カービーによる本家『ミスター・ミラクル』を読んでいくマガジン。

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春が来る

全ての“選ばれし者たち”へ、この文章を捧ぐ。 先週の金曜日、3月31日は、俺にとっての新卒最後の日だった。俺は同期入社した、猫のような目をした男と、丸の内の通りを徘徊していた。その時、並んで歩く俺に向かって、猫目の男が「ちょっと、近いからそっちに行って」と言った。その瞬間、俺の脳裏に、表参道駅の地下通路を歩いている時の景色が蘇った。 そこを歩く時、俺の隣にはいつも一人の男がいた。その男は、俺と歩く度に、「ちょっと、近いからそっちに行って下さいよ」と言った。俺はそう言われる

    • 新たなる時代の幕開けー『アバター : ウェイ・オブ・ウォーター』評 前編

      “映像革命” かつてジョージ・ルーカスはジュラシック・パークのポストプロダクションに関わった際、そのCG技術を目の当たりにして自身が映像化不可能と判断していたスターウォーズEP1~EP3の製作に着手したという。こうした革新的な映像表現技術の進歩はこれまでもいくつかあり、その度に人々を驚かせると共に、多くのクリエイター達を創作へと駆り立てて来た。 そして2022年、我々は新たなる革命を目の当たりにした。前作アバターから13年の時を経て再びジェームズ・キャメロン監督がメガホンを

      • 『ザ・バットマン』公開記念!予習・復習に読みたい原作コミック5選

        いよいよ3月11日、『ダークナイト・ライジング』以来10年ぶりのバットマン主演映画である『ザ・バットマン』が公開される。筆者は先日試写会にて一足先に観賞させて頂いたが、これまでの映画が描いてこなかった「世界最高の探偵」としてのバットマン像に焦点を当て、3時間近い上映時間を感じさせない濃密なバットマンワールドが展開されていた。コミック・アニメ、さらにはゲームの要素までもを取り入れ、自らファンを公言するマット・リーヴス監督だからこそ描くことのできた、まさしく『バットマン映画の模範

        • 【小説】 ふたご座流星群

          その部屋は11号館の6階にあり、隣接する14号館との接合部分にあった。部屋はメインストリートに面しており、窓からは正門から出入りする学生達の姿を見下ろすことができる。部屋には職員室にあるようなデスクが右の壁と窓側に沿って1台ずつ置いてあり、同じく教師が座っているような椅子が2脚、それに1人用ソファーが隅にあった。 その日、3限の講義は11号館の3階で行われていた。講義後、僕はすぐにそこへ向かいたかったが、一度11号館から立ち去る必要があった。その部屋は普段施錠されており、中

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          インターン生がやってみた!社内報ロゴのデザインプロセス

          はじめまして。ZENKIGENのデザインチームでインターンをしている定由と申します。大学ではデザインと全く関係のない学部に所属しており、デザインは専門スクールと独学にて学びました。ZENKIGENでは主に社外向けの広告やLP制作などのお手伝いをさせて頂いています。 今回は私も制作に携わりました、ZENKIGENの社内報である『THE ZEN』のロゴ制作についてご紹介したいと思います。企画段階から完成までのデザインプロセスについて、約4ヵ月の一連の流れをまとめていますので、ロゴ

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          溢れんばかりの愛の悦び『ピカソ コート・ダジュールの生活』@ヨックモックミュージアム

          シガールでお馴染みのヨックモックが昨年10月にオープンした美術館『ヨックモックミュージアム』に行ってきた。同社会長が蒐集したピカソのセラミック作品の展示を目的としており、今回の展覧会では第2次世界大戦以降に始まるピカソの陶器作品の中でも、彼の平和への願いを感じさせる作品群が展示されている。 青山の閑静な住宅街にひっそりと佇んでおり、立地とは裏腹に穏やかな空気が流れている。 ピカソが絵画だけでなく陶器も手掛けていたことを今回初めて知った。これまで彼の作品を生で見る機会は少なか

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          『ラブ、デス&ロボット』シリーズ2 全8話紹介&感想

          5月14日、Netflixのオリジナルアニメ『ラブ、デス&ロボット』の新シリーズが配信開始された。 前シリーズが2019年なので2年越しの新作だが、前作が18エピソードあったのに対し今回は8エピソードと少なめ。ただし既に第3シリーズの配信が決定(2022年を予定)しており、製作総指揮のティム・ミラー曰く既に第4シリーズまでのアイデアがあるとのこと。 ならば不人気で打ち切り…にならないようにできるだけ多くの人に観てもらいたい。ということで自分の感想記録がてら全8エピソードを

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          サディアス死す!『ミスター・ミラクル』byジャック・カービー #1 中編

          今回は前回に引き続き、来月9月末に刊行予定のトム・キング&ミッチ・ジェラッズによる『ミスター・ミラクル』日本語版に備え、原作となった1971年刊行の『MISTER MIRACLE #1』の物語をご紹介。前編をまだお読みでない方は是非こちらから! 前回ガテン系鉄腕おじさんことスティールハンドが何やら企んでいたちょうどその頃、サディアス邸に招かれたスコットはサディアスの息子テッドの部屋で手厚いもてなしを受けていた。息子テッドはかつて"グレート・サディアス"と呼ばれていた彼にミス

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          9月の邦訳に備えよ!『ミスター・ミラクル』byジャック・カービー #1 前編

          その男は目を見張るようなトリックの達人…あるいはそれ以上の何かか? 諸君は確信するだろう。これから対峙する男が、コミック史上最も奇妙で目を疑うようなヒーローであるということを! 諸君は彼のショーを目にし、そのトリックに考えを巡らせるに違いない! しかしその舞台袖で、彼にとって最大の脅威が常に出番を待ち構えている… それは彼に挑戦する者達と…彼自身の死だ! 彼の名はミスター・ミラクル! スーパーエスケープアーティストがお届けする"殺人ミサイルの罠!" とある郊外の平原にて、

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          〈アイズナー賞受賞!〉ー亡き父と過ごした記憶ー パコ・ロカ 『家』〈コミックレビュー〉

          父さん、なんで闘うのをやめてしまったんだい?                          ー『家』本編より。   突如猛威を奮ったパンデミックの発生から早半年近く。感染拡大も落ち着きを見せ、ようやく家から出て人々との繋がりを取り戻す時がやって来た…  …かに見えたが、終わりが見えるとつい油断してしまうのが人間というもの。感染者数はあっという間に緊急事態宣言時の水準に戻ってしまい、それどころか毎日のように過去最多を更新し続けている。  そんな中、日本政府は「Go To

          〈アイズナー賞受賞!〉ー亡き父と過ごした記憶ー パコ・ロカ 『家』〈コミックレビュー〉

          note開始から2日が経過しました。「スキ」をくれた方、フォローして頂いた方、本当にありがとうございます。 次回の投稿ですが、自粛期間ラストスパートを海外コミックで乗り切ろうということで、ちょっと予定を変更して以前別のブログで投稿した書評記事を再構成してお届けします。お楽しみに。

          note開始から2日が経過しました。「スキ」をくれた方、フォローして頂いた方、本当にありがとうございます。 次回の投稿ですが、自粛期間ラストスパートを海外コミックで乗り切ろうということで、ちょっと予定を変更して以前別のブログで投稿した書評記事を再構成してお届けします。お楽しみに。

          noteをご覧の方へ〜自己紹介

           皆さんどうもはじめまして。広大なnoteの海からこのページを見つけて頂いてありがとうございます。ここでは簡単な自己紹介をさせて頂きます。 プロフィール もしかしたらご存知の方(Twitterから来た方or身内)もいらっしゃるかもしれませんが、普段は『SATDAN』という名前でTwitterを中心に色々ツイートしています。基本的には趣味のことが中心なので生活に役立つ知恵やビジネスに役立つ意識の高い情報などは発信していませんが、それでもたまにはいいことを言っていたりするかもし

          noteをご覧の方へ〜自己紹介

          最近の海外コミック邦訳あれこれ〜その傾向と考察

           ここ最近のアメコミの邦訳スピードには目を見張るものがあり、ほんの少し前に話題になった作品がいつの間にか店頭に並んでいるというケースが少なからず発生している。僕がアメコミにのめり込み始めた頃は本国で発売された新作が邦訳されるには早くても2〜3年待たなければならなかったが、今となってはもはや1年待つ必要すらないらしい。例えば来月1日発売の『スーパーマン : イヤーワン』は昨年連載された作品で、TPBが発売されたのは昨年11月。なんと約半年で邦訳されたことになる。僕はしばらくアメ

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