03設計事務所って、コンビニの倍以上あるってしってました？　日本人の100人に一人は建築士という現実。

2020年3月28日 21:59

114,983 　これが設計事務所の登録数です。
1,091,887　これが建築士の数です。

１）設計事務所　ー売上げと社員数の統計データから見えてくる世界
01　設計事務所の数と建築士の数について

さて、今回から設計事務所の実態について数回に分けてお話しします。

建築士事務所の数は、11万以上

**114,983 **これが建築士事務所登録数です。11万を超える数が存在しています。

全国のコンビニ店舗数が57,956店ですから、コンビニの倍以上の設計事務所が存在しているということになります。

毎日あれだけ目にするコンビニより多くの数の設計事務所があるわけです。凄い数です。。。

建築士は士業であるため、全数が国土交通省に登録されており、統計データがありますが、資格を必要としないインテリア事務所の実際の数も相当の数であると想像されます。

質問
Ｑ：11万社のなかから選ばれる1社の設計事務所となることって？
Ａ：簡単なことではない。
という当たり前のことがわかります。

さらに、建築士の登録数は、1,091,887　110万人もの建築士がいます。政令指定都市の仙台が105万人ですから、仙台市の全員より、多くの建築士が存在しています。

110万人って、日本の人口が1.2億人ですから、ざっくりいうと日本人の100人に一人が建築士ということになります。石投げれば建築士にあたるぐらい一杯いるんですね。（内訳　一級30万、二級70万、木造9万）

質問
Ｑ：110万人のなかから選ばれる一人の建築士となるって？
Ａ：簡単なことではない。
というこれも当たり前のことがわかります。

いい仕事をしていれば、いつか有名になっていい仕事が来る。

それは、夢物語は甘いといわざるを得ないでしょう。

自分には才能がある。そして努力している。だからそれを世の中が発見してくれて、いつか有名になって美術館を設計して、安藤忠雄さんのようになれる。

それも、夢物語といわざるを得ません。

設計能力、デザイン能力があって当然。努力なんてして当然。ただ、それを活かす為の機会があり、成長し続けることができなければ、いつか気持ちが萎え、生活のための糧としての設計に落ちていく。好きだったはずの、憧れだったはずの建築家。

自分には才能があった、だけど運がなかった。

家族を養わなければならないから。やむを得ない。

年を重ねていく中で、どこかで自分の才能をあきらめてしまう人達がたくさん出て来るのを見るのは残念です。

10年ほど前からでしょうか、多くのアトリエ建築家の事務所から、大量の有能な設計者が組織事務所に転職するのを目にするようになりました。それまでは、アトリエ事務所を卒業すると、自らの設計事務所を立ち上げる。というこれまでのキャリアパスに限界を感じたからかもしれません。

独立した設計者が組織の設計者より優秀ということはありません。組織には組織なりの魅力があるでしょうし、独立しても組織の下請けで設計しているのであれば、組織の方が良かったということもあるでしょう。

夢見る子供で生きていけるほど、世の中は甘くない。

景気の減速、このコロナがそれに拍車を掛けるでしょう。不安定で複雑で先の見えない社会。

その現実を受け入れることからはじめよう。

その現実を前提として、希望を失わず、大好きな建築の世界で生きていくためにどうしたらいいか？

苦しみ、のたうちまわり、かっこ悪いことも恥じらわず、一生懸命格闘しながら、それを探しづけていくしぶとさ、生き抜く力が必要です。

次回のテーマは、02　設計事務所の売上げと社員数について　です。

１）設計事務所　ー売上げと社員数の統計データから見えてくる世界
２）インナーブランディング　ーチームビルディングの手法
３）teamSTAR　ー建築家とデザイナーをスターにするクリエイティブプラットフォーム
４）COCLUSION　ーまとめ
５）クリエイティブが産業化する時代にむけて

引き続き、どうぞよろしく願いします。

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