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英語を活かした中学受験への備え方。必要な英語力の目安は英検何級?

少し前の話にはなりますが、日経xwomanにて中学受験のかわりに「英語を武器にする」選択肢についてお話しさせていただきました。

小学生のお子さまを持つ保護者の方たちにとって、中学受験をさせるかさせないかは大きな決断だと思います。
今回は英語を活かした中学受験を予定されている方に向けて、英語を活かした中学受験に必要な英語力と、英語学習法についてお伝えします。

英語受験可能な中学が10倍に

中学受験の直近の動向として、英語試験を導入する学校の急激な増加が挙げられます。
これは特に首都圏に顕著な傾向としてあり、2021年時点で首都圏の中学で英語試験を導入している学校は143校との調査結果が出ました。
(参考)https://www.syutoken-mosi.co.jp/blog/entry/entry002978.php

また、この増加に伴い、中学受験で求められる英語力にも変化が。数年前までは中学受験では英検3級〜準2級レベルが求められていましたが、2021年の中学入試で求められる英語レベルは最低でも英検準2級レベルになっているのが現実です。

例えば英語試験と作文、面接のみで受験が可能な三田国際中学校インターナショナルコース(帰国子女ではなくても可)では英検準1級レベルを求められており、人気の広尾学園インターナショナルコースアドバンストグループでは英語試験の免除にはTOEFL iBT90点以上が必要となっています。さらに広尾学園インターナショナルコースアドバンストグループは海外経験がある帰国生あるいは英検2級以上の英語力を持っている者という受験条件があります。

その他にも、2022年4月からインターナショナルコースを新設したサレジアン国際学園はCEFR B1以上(英検CSEスコア1950-2299点・英検2級~準1級レベル)であれば英語の筆記試験免除、エッセイ(英語)と面接(日本語&英語)のみで受験が可能です。

小学3年で英検3級レベルが一つの目安

上記からわかる通り、英語を活かした中学受験をする場合は最低でも英検準2級、学校によっては英検2級〜準1級レベルの英語力が必要となります。

現在のお子さまの年齢にもよりますが、小学3年生時点で英検3級レベルの英語力があれば、受験までの約2年間で英検準2級〜2級レベルまで英語力をあげることは決して不可能ではありません。英語を活かした中学受験に挑戦することも1つの選択肢と言えます。

逆に、小学3年生時点で英語力が英検3級レベル以下の場合は、英語を活かした中学受験で合格は難しいと言えるでしょう。その場合、中学受験をしない、あるいは英語を使用せず従来の中学受験をする場合が考えられます。この場合の、英語勉強法については次の記事で詳しくご説明します。

英語を活かした中学受験へ備える英語学習法

英検はベンチマークの一つ

英語を活かした中学受験を行う場合、やはり英検が一つのベンチマークとなります。特に志望校が英語資格の提出を求めている場合は、英検を一つの目標として設定せざるを得ません。過去問を解いてみて何割解けるかをベースに受験級を決め、目標級の合格から逆算して学習スケジュールを立ててみてください。

一方で小学3年〜6年はまだまだ聴覚が発展途上にある時期であり、この時期に英検合格のみを目標とした英語学習を行うことはとってももったいないです。最短で英検合格を目指すのであれば、過去問をひたすら解き、単語を暗記する勉強法が一般的ですが、これでは想像力や考える力は身につきませんし、使える英語は残念ながら身につきません。中学入学後にも活かせる英語を身につけるためには、英検以外の勉強もすることをぜひ意識してみてください。

中学生活にも活かされる英語学習法

小学生のうちは想像力が豊かで、聴覚もまだまだ発展途上にあります。この時期に、中学入学後を見越した英語学習を行うことはとても大切です。

そのためにもぜひやっていただきたいことは質の高い英語の本を読むことです。質の高い英語の本とは、お子さまにあったレベルの、お子さまが苦痛に感じることなく楽しみながら読める本を指します。物語の一言一句を理解する必要はないので、ストーリーを楽しみながら、その情景をイメージしながら本を読むことを大事にしてみてください。
とは言っても、質の高い英語の本を選ぶのが難しいと感じられる方もいることかと思います。ぜひ下記を参考に、英検対策と並行して、英語の本を読む時間を確保するようにしてみてください。

  • おすすめの個人が購入できる読み聞かせ絵本

  • キャタル公式でTwitter (@cataljp)で無料配布中の「読書フリークなバイリンガルがおすすめする洋書をまとめたブックリスト」

英語学習はゴールのない長期戦です。本当に使える英語を身につけるためにも、英語資格の取得だけにとらわれることなく、英語の本を読むなどの英語学習を取り入れることをおすすめします。

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