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「学級経営」の悩みは尽きることはない

 小学校現場での1番の悩みは「学級経営」です。これまで10数年,小学校に勤務し自らも学級経営を実践してきました。一言では語れないほど,複雑な問題が山積みですが,これだけは断言できます☝️

 「教育はすぐに答えや結果が出るものではない」と言われます。間違いではありませんが,少し言葉が足りません。「良い」結果は見えにくい上に,表面化するまでに時間を要し,「悪い」結果はあっという間に表面化して目立つというのが現状です。(♯良い悪いの定義は,今回は置いておきますね)学級担任制というシステムの原理原則と言えます。


 その上で,学級経営に関する悩みが尽きない理由を考えていきます。

✅① 土台を築く基礎工事なのに難題過ぎる

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 何を積み上げるかでなく,積み上げる「順番」が重要です。全ての土台になるのが学級経営。にも関わらず,この基礎工事の部分が難しすぎるんです💦そして,それをみんなわかっています。だから本屋さんに行けば,この時期なら教育書のコーナーに「絶対上手くいく学級経営のやり方」「黄金の3日間で最高の学級を」といったものが目に付きやすいところに所狭しと並んでいます。もちろんある程度の「知識」は必要ですが,その通りにやれば上手くいくかというと,「否」です‼️自分自身の特性や子どもたちの実態に合わせて常に変化させていくことが必須だからです。


✅②学級経営の不安定は全てに連鎖する

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 学級経営が不安定になると,間違いなくその他のパフォーマンスに甚大に影響します😰同じような業務を抱えても,足場が不安定な人と安定している人では,どちらがどうだなんて,考えるだけ野暮ですよね。学校や学年を動かす先生は「自分の学級経営が上手くいっている」という前提が必要になります。「そんなことはない‼️」という声があるかもしれませんが,私はそんな先生に出会ったことはありません。さらに,校務分掌と言われる学校運営するための役割は4月に決まります😖大きな校務分掌を持ちながら,自分の学級を運営していかなければならないのです。(♯そして給料は同じという事実)

 そんな中,自分の学級が上手くいかなかったり,学級崩壊まではいかなくともトラブルが続いたりすると,かなり大きな負担になります😰勝手に心の中で「そんなこと言ったって,あの人のクラスできてないやん」「それより,まずは自分のクラスをなんとかしたら❓」と思われているのではないか,という不安が募り「私にはそんな資格がない」と卑下してしまうマインドになってしまいます😫毎日の授業をブラッシュアップする余裕なんて無くなっていきます。それが,掛け合わさってマイナスの力がどんどん大きくなっていくのです。

✅③不安の連鎖が時間と余裕を奪う

 

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それでも学校の先生は「自分の学級が不安定なのは自分の責任だ」「なんとかしなければならない」と思います。そう思って,頑張ろうとすると,使えるのは「時間」しかありません。他の職員に迷惑をかけられない,なんとか子どもたちのために,という感情から家族との時間を削ってまで夜遅くまで残ったり,休日に出勤したりします😣💦不思議なもので,そのような状態にあると「時間」はいくらあっても足りないものなのです。不安が不安を増殖させていき,心を蝕んでいく悪循環から抜け出せなくなるんです。そのうち身体にも影響が出てきます。

✅④保守的な思考が蔓延る

 

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この悪循環の根っこにはやはり「学級経営」の是非があります。この土台が崩れたら簡単には取り返せなくなることを,経験が増えれば増えるほど痛感します。その結果何が生まれるかというと「保守的な思考」です😆「自分が学級崩壊しない」(したくない)が先行してしまいます。いろんな特性を持った子どもたちがいます。大変なバックボーンを抱えた子どもたちがいます。その子たちの学級担任になるということは,一筋縄ではいきません。覚悟が必要です。しかし「保守的な思考」が蔓延している場所では「大変な子どもたちやガタついている学年の担任は避けたい」というマインドが上回っていきます。押し付けているわけではありませんが,やはりどこか他人事になりがちになるのです。


✅教師の学ぶ機会を少なくするシステム

 ここまで,「学級経営」に関する悩みがなくならない理由について考察してきました。あくまで一般論としてなので,例外は必ず存在します(♯ここは大事‼️)

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 この悩みがなくならないことで新たな問題が生まれます。それは「学級経営が安定していれば,なんとかなる」問題です。一定のレベルが担保されていることが絶対条件ですが,「学級経営」さえ上手くいっていれば,授業はなんとかなってしまうという点です(しかし,その逆はない‼️)私も「教師は授業で勝負‼️」と言われてきましたが,やっぱり学級経営ありきの話です。影響し合う,大事な両輪であることは間違いありませんが,並列ではない。学級経営が不安定な時は,どんなに授業に力を入れても効果は小さいのです。いくら,学習指導や授業のスキルを身につけても「学級経営」が上手くいかないとどうしようもありません。ここに,大きな問題を感じます。

✅子どもたちが多様なら,先生だってそいういうものだ

 

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日本で学級崩壊をなくすためには「学級経営が得意で好きな先生もいれば,苦手な先生もいる」を受け入れることが必要だと思ってます。いやいや,それが先生の仕事なんだから苦手とか甘いこと言ってんじゃねぇ💢と思うかもしれません。実は数年前まで,少なくとも私はそう思っていました(♯もちろん,「一生懸命やるのは当たり前」が大前提です‼️悪い意味で適当なのはザンギエフのダブルラリアット😎笑)でも,たくさんの先生たちと関わっていく中で,変化してきました。

一人ひとりに丁寧な個別指導がめちゃくちゃ上手な先生

掲示物や教材作りのクオリティがヤバい先生

事務作業やスケジュール管理が得意な先生

指導要領が大好きな先生

子どもたちの前で話すのが超うまい先生・・・など

自分には持ってないものを持っている先生にたくさん出会いました。どの面下げて自分の学級経営に酔っているか😖と恥ずかしくなりました💦

 クラスの子どもたちに「素敵なところを認め合おう‼️助け合おう‼️」と語るならば,まずは「学校」や「先生」たちがそういう場所・集団になっていくことが第一歩ではないかと思います😃「学級」を「担任」だけでなんとかする時代は,もう終わったのではないでしょうか❓

✅エンディング✨

もうすぐ春休みということで(♯どゆこと🤭)今日は少〜し尖ってみました😝最後までありがとうございました✨教育研究所Piste Storiesでは,現役小学校教諭もうすぐ15年目&2児のpapaが教育現場で使えるピッチピチの実践や子育てで感じたことを毎週ハートフル💖に発信してまいす🌟興味のある方は,過去の記事も覗いてみてください✨👍


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