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子どもが観ているアニメから感じた時代の変化と探究と

小学生の頃,何がなんでも水曜日の夜7:00は
絶対にテレビの前にいなければならない事情がありました。
週に1回「ドラゴンボール」を見逃す訳にはいかなかったのです。

朝は朝7時過ぎには学校の用意を終えて
絶対にテレビの前にいなけれなならない事情もありました。
ドッジ弾平を見なければならなかったからです。

アニメや映画は,映画館で観るかサブスクリプションで好きな時に好きなだけ観る時代になりました。
私たちが子どものころ,週一回テレビで観ていたドラゴンボールのように,悟空がスーパーサイヤ人になるまで2週も焦らされるという体験を,今の子どもたちがすることはないでしょう。
(♯夢中になって友だちとただただ「はぁーーーーーー・・・」と言っていた悟空の姿を語り合ったグローリーdays笑)

映画「君の名は」は新しい世代に向けて緻密に計算されていましたね。
youtubeを見慣れた世代を意識して,とにかく「間」をカットしてテンポよくカットがどんどん切り替わっていきました。あのカット数だと通常はもっと長い作品になるそうです。だから若い層の爆発的な支持を得ました。
(♯もちろんそれだけが要因ではありませんが😆)

そんなことを考えながら,子どもとサブスクでアニメを観ていると
(♯何を考えながら観とんねん‼️笑 楽しめよ🤣笑)
一つ気づいたんです。何に気づいたか・・・それは

真剣な描写とお笑いの描写の使い分けが,かなり明確であることに


2話無料】タッチ 完全復刻版|無料マンガ|LINE マンガより

アニメや漫画でいわゆる「読者が笑うシーン」ありますよね。
「ここは笑う場面」というところででは,絵のタッチが変わることあります。
昔もあったんですが(スラムダンクで二頭身になるやつみたいな)最近のアニメってそれがより顕著に細かく出てるように思います。
昔と比べてテンポが早い分,シリアスとお笑いの切り替えもスピーディーに進まなければ視聴者がストーリーに追いつけません。
いわゆる「間」の中で,前後の状況や人物の表情などから想像して笑うような場面が激減しています。

漫画「タッチ」の中で,ある見開きページを例にしてみましょう。
スポーツの試合やバトル漫画のバトル中のセリフが少ないことは,今も昔もあまり変わりませんが,二人の会話のシーンでも,
一人の表情のカット,無言で向き合っているカット,風景だけのカットが多いです。

実際に見てみます。

タッチ あだち充3(小学館)「14.15ページ」

達也のセリフは「うん。」と「うん?」のみで,ほぼ同じ姿勢


タッチ あだち充3(小学館)「14.15ページ」

こちらも,ほぼ同じ姿勢で表情の変化から伝わるものがあります。

最後から3つ目のコマ(・・・・。)の部分(赤いまる)は,
人物が描かれていません。
これまでのカットで人物の位置を考えると(・・・・。)は明らかに
達也のものです。一つ前のコマで挿入することだってできるのに,です。
コマが一つ進んで,達也の表情が変化しているのかもしれません。
あえてそこを描かないことで,読者が表情を想像するような設定に立っているのです。

明らかに「間」が意識されており,その「間」の中で読者はいろんなことを想像し,ストーリーの中に入り込むことができていたのでしょう。

そういう視点で最近のアニメを観てると,シリアス場面とコミカルな場面な場面の切り替えがとてもテンポよく切り変わっていると気づきます。
アニメでは視聴者が飽きてしまわないように,その変化の振れ幅も大きく,内容がよくわからなくても雰囲気で「ここは笑うところなんだな」というのがなんとなくわかります。深く考えたり想像したりしなくても「眼」で眺めているだけで「面白い」「楽しい」と感じられるようになっています。

SPY×FAMILY 2 (ジャンプコミックス)

「SPY✖️FAMILY」は,アーニャの表情がとてもストレートでわかりやすく,変化の幅がとても大きいですね。もちろん,全てがそうではありませんが,少なくともじっくり考えなくても世界観やキャクターの言動を楽しむことができると思います。

「どちらがどうだ」という問題ではない

大切なのは時代と共に間違いなく変化しているということです。
そして,考えておかなければならないのは,何も考えなくても「楽しい」ということに慣れすぎてはいけないことでしょう‼️
無条件で与えられたものに満足していては,そのうち物足りなくなってより強い刺激や楽できるものを求めるようになってしまいます。

問うことで「探究」の入り口になる

新しいアニメを観てみたら,気が付いたら5話も一気に観てしまった😱笑
「一体何が原因だったのか⁉️」「どんな仕掛けがあったのか⁉️」
「作り手側にどんな意図があるのか⁉️」
そういう視点で「問う」ことによって,様々な角度でアプローチすることができます。逆に「問う」ことをしないでいると,考える力は擦り減っていく一方になっていき,取り返しのつかないことになるかもしれませんね😨




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