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『歴史の考察』

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#古代ローマ帝国

「何もない」からこそ可能性がある!?

「何もない」からこそ可能性がある!?

『なぜ結局蛮族が境界線を突破することになったのか。文明度の高い社会と低い社会との間の境界線が前進を停止するときは、それで、はかりが安定した平衡状態に落ち着つのではなくて、時の経過にともない、発達のおくれた社会に有利な方向に傾くものであるからである。(「歴史の研究1」第1章 歴史研究の単位より A・J・トインビー著)』

当時、高度な文明を築いたローマ帝国。積極的な拡大路線をとらず、常備軍を作り、基

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「想像的でなくなった組織」への対応方法について

「想像的でなくなった組織」への対応方法について

ローマ帝国の直前に動乱時代のあったことを知った。この動乱時代は少なくともハンニバル戦争までさかのぼるものであって、この時期にはヘレニック社会はもはや創造的ではなくなり実際、歴然と衰退の道を辿りつつあった。この衰退はローマ帝国の成立によって一時くいとめられはしたけれども、結局、ヘレニック社会とローマ帝国とを同時に亡ぼす不治の病の徴候となった。(中略)
事実、帝国が滅亡して教会が生き残ったのは、教会が

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イノベーションとマーケティングの機能不全が組織衰退を招く

イノベーションとマーケティングの機能不全が組織衰退を招く

私は、古代ギリシアや古代ローマ帝国の時代も好きです。そんな私に、トインビーは「歴史の研究」でこんな言葉を投げかけました。

『われわれは、ローマ帝国の直前に動乱時代のあったことを知った。この動乱時代は少なくてもハンニバル戦争までさかのぼるものであって、この時期にはヘレニック社会(古代ギリシア・ローマ)はもはや創造的ではなくなり、実際、歴然と衰退の道を辿りつつあった。               こ

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