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ハムスターに感化される売れない芸人の話 4.父親

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くつろぐハムスター。
ここまで野生を忘れてくれていると、飼い主冥利に尽きる。

出産後、母子以外の二匹を別ケージに移した。
共食いという行為が珍しくないためである。
その二匹には、父親も含まれている。

ハムスターの父親が育児に参加するという例は、ネットを漁ると割と出てくる。
ただ、そうでない場合は別の場所に移して共食い等を防いだ方が良いらしい。

我が家の父親には、父親という自覚は無さそうであった。

最初に記載したくつろぐハムスターは、
別ケージに移した父親の姿だ。

自分が産んだ子のことなど忘れて、今までに見たことない姿で天を仰いでいる。
そういう父親だったのだろう。
そういう生き物なんだろう。

ただ引っかかることがあった。
こんな寝ている姿は今まで見たことがない。
我が家に来て3ヶ月、初めて見せる姿勢だった。

もしこれが、
僕の気付かないところで育児に奮闘していて、
父親として精一杯生きていて、
寝姿も整えられないくらい疲労困憊に陥っていたとしたら。


ハムスターは記憶力が乏しいため、2、3日触れ合わないと飼い主のことも忘れてしまうと言われている。
もう母子の元へ戻しても、
家族のことは忘れている可能性が高い。


飼い主として正しく振る舞えたのだろうか。
不安な気持ちは他所に、
父親は、今日もただ食べて走って寝ている。

頑張らせます。