SLEの悪化、透析生活への歩み
今回は、私が新卒で社会人になった頃に持病のSLE(全身性エリテマトーデス)が悪化し、透析が必要となるまでの経緯についてお話しします。
夢のゲーム会社とコロナ禍での新社会人生活
私は新卒で、子供の頃からの夢だったゲーム会社に入社しました。
実家から遠く離れた新しい土地で一人暮らしを始めましたが、入社したのは2020年4月、コロナ禍の真っ只中です。
入社式も仕事もすべてリモートで、会社の人たちとも直接会えず、外出も制限される日々が続きました。頼れる人もいない中で、「自分がしっかりやらなきゃ」とプレッシャーや孤独感を抱え込みながら過ごしていたのです。
また、地元を離れたことで、通院先の病院も変更が必要になり、それまで月に1度だった通院が、コロナの感染リスクを避けるため2か月に1度の頻度に減ってしまいました。
疲労感や息苦しさが少しずつ増していましたが、新しい生活に伴う一時的なものだと思い、「仕事も始まったばかりだし、これくらい我慢しないと」と自分に言い聞かせていました。
しかし、その時すでに体内ではSLEが悪化し始め、危険な状態になっていたのです。
体調の急変
そんな中、会社の夏季休暇を利用して実家に帰省したある日、突然立っていられないほどの倦怠感と息苦しさに襲われ、救急車で搬送されました。
検査の結果、SLEの悪化で腎不全を起こし、体内にも水が溜まっていたのです。息苦しさは肺に水が溜まっていたことが原因でした。
1か月前の病院の検査では異常が見つからなかったため、SLEの進行の速さに驚きを隠せなかったです。
透析生活の始まり
緊急入院となり、利尿剤で体内の水分を排出しようとしましたがうまくいかず、首にカテーテルを挿入して一時的に透析を開始。
その後、腎生検の結果、腎臓はすでに機能を果たせないほどのダメージを受けており、腎移植が必要な状態であると診断されました。
しかし、コロナ禍の影響で腎移植には待ち時間が生じ、すぐに移植は行えない状況。そのため、少なくとも1年は透析を続けながら移植を待つという選択肢しか残されていなかったのです。
結果として、夢だったゲーム会社も退職せざるを得なくなり、ここから2年間の透析生活が始まりました。
健康管理には気を配り、仕事にも真剣に取り組んでいました。しかし、環境の変化やストレス、コロナ禍での通院制限などが重なり、医師からは「たまたま運が悪くSLEが悪化した」と言われました。なので、SLE悪化の根本的な原因ははっきりしていません。
今でも割り切れない気持ちは残っていますが、同時に出来事を受け入れ、前向きに歩み続けるようにはしています。
私の経験が、同じような体験をしている方やSLEと向き合う方の参考に少しでもなれば幸いです。
皆さんが一人ではないと感じ、前向きな気持ちになれるきっかけになればと思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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