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5次会疑似クラス招集 #毎週ショートショートnote

 次は5次会疑似クラス招集、か――

 今夜は10年ぶりの同窓会だった。楽しいひとときを過ごしたあと、「2次会行く人!」という声に、手を挙げて答えた途端、俺は謎の真っ白い部屋に移動していた。
 最初は、酔っ払いすぎたのかな、なんて思っていたが、周りを見渡せば他にも人がいる。一番近くにいた人に、ここはどこか、と訪ねたがその人もわからないようで、困惑するばかりだった。

 色々な人に話を聞いたところ、皆、何かしらの飲み会をしていたらしい。2次会に行こうとした途端、ここにやってきたのだという。

 周りの人に話を聞いていると、突然部屋に、大きな声が轟いた。

『2次会会場へようこそ諸君。最初のお題は"2次会デミグラスソース"だ。お題を達成すれば、その部屋から出してやろう』

 声が聞こえなくなったと同時に、部屋の中央にキッチンが現れた。そういうことか。俺は、他の人達と協力して、2次会デミグラスソースを完成させた。

『おめでとう。次の部屋に進むが良い。次は"3次会キングクラブ豆腐"だ』
 約束が違うじゃないか。文句を言いながら次の部屋に進み、なんとかお題を達成した。次もまた脱出はできず、"4次会時季満たすロース"のお題を言い渡された。

 4次会もなんとか突破できたが、やはり脱出は叶わず、"5次会疑似クラス招集"のお題を言い渡されたのだ。
「擬似クラス……なるほど、こういうことだな」

 2次会から4次会まで、お題に沿って料理を用意してきた。今度は、それらを使って、ここまで来た名前も知らない人たちと飲み会をした。彼らはもう、かつてのクラスメイトのような、かけがえのない存在なのだ。

『よかろう。見事な擬似クラスだ』
 やった。正解だ。疑似クラスメイトとなった仲間たちと喜びの盃を交わす。

『では次のお題だ、6次会――』
 俺は、まだ続くのかよ、と悪態をついた。でも、この仲間たちとならきっと乗り越えられるはずだろう。そう思いながら次の扉を開くのだった。

(800文字)

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 410字くらい、という指定を思いっきり超過しちゃいました。6次会は何だったんでしょうね。

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