戦国時代の自動操縦 #毎週ショートショートnote
「おーとまた、じゃと?」
「ええ、自動操縦のからくり人形のようなものにございます。どんな雑事も人より素早く、細やかにこなす技巧を持つ代物となっております」
南蛮より渡来したという怪しげな商人が人一人は入れるであろう大きな木箱を持ち、儂の前に訪れた。普段なら門前払いしているところだが、尾張の大うつけは舶来品で多大な戦果を挙げたと聞く。機を逃してはならぬと、話を聞くことにしたのだが――。
「とても信じられぬ話だな。それに、それほどの品、一体いくらの値がついておるのじゃ」
「お代