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子供の行動が世の中を動かす

【一本の電話】

少し前の話になりますが、2月のある夜に嬉しいニュースが飛び込んできました。 「横浜市の小学校で使い捨てストロー廃止が決まりました!」東京新聞の記者さんからの一本の電話でした。

その日の横浜市議会での教育長の答弁を受けて、息子に電話でインタビューしたいと電話を頂けたのでした。

以下、東京新聞の記事からの引用です。

プラスチック使用量を減らすため、学校給食の紙パック牛乳のストローを廃止してください−。昨年三月、横浜市の児童たちが市と市教育委員会に訴えた要望が一部実り、市立小学校給食で四月から、従来のプラスチックストローの使用を廃止することになった。十七日の市議会本会議で鯉渕信也教育長が「ストローを使わない紙パックや、自然由来のバイオマスを配合したストローを四月から導入する」と述べた。

東京新聞2023年2月18日の記事より

昨年3月に息子たちが横浜市に提出したプラスチックストロー廃止の要望書。
その時の返答は前向きに検討するというものだったのですが、なんと一年後のこの4月から実現することになりました❗️

要望書で子供達が試算した際の削減効果は18トン。
今回は完全廃止とはならなかったものの、
「山型牛乳パックの場合」→「ストロー不使用の紙パック」に変更
「四角い紙パックの場合」→「バイオマスプラスチックストローを使用した紙パック」
の二種類が小学校給食で導入され、年間3.6トンのプラスチック使用削減効果が見込まれるとのことです。

【一本の映画が変えたこと:つながる思い】

小学校低学年の頃から環境問題に関心を持ち始め、環境に対して変わって行かない世の中に苛立ちを覚えながらも、それに対して何もできない自分への歯痒さ。
そんな息子の思いを現実のものに変えるヒントをくれたのは一本の映画でした。

佐竹敦子監督の映画「マイクロプラスチックストーリー〜ぼくらが作る2050年~」。

これはNYの小学生が脱プラを実現させていくストーリーのドキュメンタリー映画です。
佐竹監督がご自身の熱い思いで、「変革のレシピ」と呼ぶこの映画によって、息子は勇気づけられました。

タラ・オセアンジャパンの日本事務局長のパトゥイエ由美子 さんの熱い思いが加わって実現することになった日本語吹き替え版制作。佐竹監督の思いで、日本中の環境問題に関心を持つ小中学生から声優が選ばれることになりました。

映画を見ることによって生まれた新たな思い。
「声優に挑戦してみたい!」とチャレンジすることを決めオーディションに応募しました。

声優はもちろんの事、演劇とも無縁の内気な息子でしたが、必死に努力して練習し、最終的に声優の座を勝ち取ることができました。
声優を経験する事をきっかけに、息子と同じように環境問題に熱い思いを持つ仲間、行動を共にできる仲間を見つけることが出来ました。

「変革のレシピ」の名前どおり、この映画のストーリーには子供が行動を起こせる”ヒント”がたくさんちりばめられています。そして行動するのに大事なのは少しだけの勇気。

今までそんな勇気が出せなかった息子でしたが、映画で知り合った仲間のおかげで行動をする勇気を分けてもらえるきっかけになりました。

自分の思いを伝えるために勇気を振り絞って、横浜市の藤崎議員に手紙を出したことで、藤崎議員も息子の熱い思いに答えてくれて、まさに映画と同じように、市会議員の力も借りながら、プラスチック廃止への活動が動き出しました。

思いが詰まった「プラスチックストロー廃止」の要望書。そして実現したストロー廃止。

まさに日本版「マイクロプラスチックストーリー」のようです。
インタビューの中で本人が答えているように、まだこれは第一歩です。
ただ、横浜という大都市で実現することは、他の都市への波及効果も大きい、とても大きな意義のあることだと感じています。
これからも親として大人として何ができるかを考えながら、息子の夢を実現する手助けをしていきたいです。

【息子の挑戦について】

妻のnoteで妻の思いと一緒に、息子の奮闘記が描かれています。もし良ければ一読下さい。


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