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学校、最終日へ 2020年12月18日

 金曜日まで学校で、そのあとクリスマスの休暇に入る。秋休みもあったから、たったの2ヶ月ほどの学校生活だったが、レイは充実していた模様。友達と離れることが悲しい。
 今回のフランス滞在では、レイの成長が著しく、一日一日で変わっていくのが感じられるほどだった。
 実際のところは、何度も友達と衝突することもあった。ドッジボールのような遊びをしたときに、友達の一人のアダンが言い出したせいで、みんなからレイばかりねらい打ちされた、といって週末に暗い顔をしていたこともあった。
 それを聞いて私は、アダンに「そんなことしたら、くっそおもしろくないんじゃ、ぼけ!」と言ってやれとけしかけた。
 ママがいきなり汚い言葉を使ったのでレイは目をまんまるにして、それから可笑しくなってきたらしくニコニコしはじめた。フランス語は、日本語とは比べものにならないほど、種類豊富に様々なレベルの侮蔑語を取りそろえている。レイはフランス語でいうとどうなるかな?といろいろ翻訳してみたら楽しくなってきたらしく、声を立てて笑い出した。悪い言葉も、またたく間にすっかり上手に使えるようになったのだ。
 レイは実際にはそのとき何もできなかったのだが、モアメッドも同じように嫌なことをされていて、途中から二人で助け合って闘うことができたそうだ。
 翌週はアダンがまだ嫌で、ちょっと学校へ行くのも気が進まない様子だったのだが、帰ってきたときには仲直りできたといって明るい顔をしていた。
 これほど友達ともうまく関わっていけるようになったのであれば、日本に戻ってもまた違った風に遊びも進化して、学校嫌いもなおっていくかもしれない。
 木曜日の放課後に、担任でもある校長先生とほんの少し面談をした。レイの担任をするのはとても興味深かったし、気持ちのいい生徒だった、と言ってもらえた。また戻ってくるのかとか、日本からクラスメートに手紙を送ってくれるかとか、こちらから送ってもいいかとか、そういうお話もあり、レイのことを心から気に入ってもらえていて嬉しかった。
 学校、最終日も、楽しい一日となりますように。


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