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都合のいい女、その後

前回「私は都合のいい女」という記事を書きました。ずっとモヤモヤしていたことを吐き出したので書くのに時間がかかりましたが、私にしてはたくさんスキや感想コメントを頂けて、とても嬉しい記事になりました。

あれから、私は少しずつ変わりつつあります。
せっかくなので、皆さまへのお礼の気持ちをこめて続編を書きました。

(前回の記事のざっくりまとめ)
ワンオペ育児が大変、自分で自分の機嫌を取ったり夫への伝え方を工夫したり色々頑張っているけど、夫は自分のペースを崩さないことにモヤモヤ。私は夫に利用されているのでは・・・?都合のいい女から抜け出したい!でもつきつめて考えると、私は夫に何かを差し出してほしいわけではなく、ねぎらいの言葉をかけてほしいだけなのでした。

ねぎらいの言葉が欲しい割に、素直に言えない理由。夫婦の上下関係。

自分が欲しいものはわかっているんです。
でも素直に言えないんです。

なぜ言えないかを掘り下げてみると、夫に「お願い」したくない気持ちがありました。それにより「欲しがる者」と「与える者」という関係性ができてしまう気がしたからです。「与える者」は断ることもできる。それが上下関係に繋がりそうで嫌でした。

何でこんなに嫌なのか。

本当のところ、
私は自分を上下関係の「下」だと思っていることに気づきました。
だから、これ以上その関係を強化したくなかったのです。

(誤解を招かないように一応補足すると、こう言いつつも私は夫に滅私奉公している妻ではありません。料理も作らないし夫のお世話もしていません。割とやりたいようにやっていますけど、根底にあるマインドの話として聞いて頂ければ幸いです。)

夫のほうが年上
夫のほうが収入が多い
夫のほうが社会的地位が高い
私の立場は弱い・・・

なんじゃそりゃ。自分で書いててドン引きです。
もし友人や同僚からこんなことつぶやかれたら、全力で否定します。

まず人と比べるな
彼が職場でどうであれ、家庭とは別物
あなたは家事育児がんばってる
夫婦は家庭を運営する同志でしょ!上も下もない!

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頭では理解しているのです。
でも心の奥底にはつい夫と自分を比べてしまう自分が隠れていました。

これに気づいた時は大変ショックでした。
というのも、今年に入ってから特に「自分軸」を大事にしよう、自分の人生を生きよう、と心がけてきたつもりだからです。

それでも、長年にわたり染みついた、夫と自分を比べてしまう思考癖が抜けてなかったようです。

なぜ夫と自分を(特に収入・役職で)比べてしまうのだろう。

掘り下げてみると、行きついた先は私の両親でした。

父は、昭和の企業戦士でした。早朝出勤、帰宅は遅く、土日は部屋に引きこもって趣味に没頭。時代背景もあってか、家事育児を手伝うことはありませんでした。
一方、母は自宅で家事の合間に仕事をしていましたが、ほぼ専業主婦として常にワンオペ。たまに母が父に文句を言うと

「稼いでから言ってくださいよ」
「あなたがもっと稼いでくれれば私は会社を辞められるのに」

と小馬鹿にしたような口調で返されていたのを思い出します。
母はどんなに悔しかっただろう、思い出すと今でも胸が痛くなります。

原体験としてこれがあったので、私の中に
「稼がないと夫に意見も言えない」と刷り込まれてしまったのかなと思います(そして稼げてないから勝手に肩身が狭く感じている・・・)。

夫は私の父ではないし、私は私の母ではない。

夫に何を言っても響かないと勝手に決めつけ
言いたいことを飲み込み、自分を貶めていたのは自分自身だった。

このことに気づけた時、私は上下関係からヒョイッと抜け出すヒントを得たのでした。

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そして自分に問いかける。理想の夫婦関係とは。

「じゃあどういう夫婦でいたいのか?」自分に正直に問いかけてみました。

対等な関係
言いたいことを言える関係
お互いを尊重する関係

うん、しっくりきます。こうなりたい。
しかし、今はそうではない。

どうしたら理想に近づけるか。
それは、まず自分が上下関係から抜け出すこと。
夫と自分を比較するのをやめること。
自分に自信を持ち、素直に夫に自分の気持ちや欲しいものを伝えること。

できるかな。

肩の力を抜いて・・・実践

結局、自分を縛っていたのは自分自身。

考えすぎず、シンプルに自分が欲しいものを投げかけてみよう。

ところで、前述のツイートにアドバイスを下さった方がいます。感謝!


お2人とも、フラットに伝える感じがまぶしい。
できそうなことからはじめてみよう。
ようやく私は動き出せました。

◆難易度低:アイスが欲しい

私「今日は子どもの愚図りで疲労困憊。疲れすぎて自分を褒める気力もないのでアイスが欲しいです」

(翌日アイスが2個入ってた)

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◆難易度中:感謝して欲しい

私「金曜で疲れている中、子ども達の夕飯あげてお風呂入れて洗濯物干して上履き洗って寝かしつけまでやりました。たいへん偉いので感謝してください。」
夫「はい、ありがとう」

なんだ、結構簡単に感謝してくれるじゃないの。

◆難易度高:緊急のお迎え

私「トラブルがあり残業。ダメもとで聞くけど、お迎え行ける?」
夫「ギリギリになるけどなんとか行ける」

1人目復職以来初です。緊急のお迎え依頼したらまさかのOK!
以前だったら聞きもせず延長保育やファミサポさんを手配していたところです。できるかできないか判断するのは夫。申し訳ないなどと思わずに「とりあえず聞いてみる」ことができて本当に良かった。

ボールを投げてみたら、案外キャッチしてくれることがわかり嬉しい。

最近の私は、都合が良くない女

少しずつ成功体験ができてくるにつれ、自分の考えをはっきり伝えることができるようになりました。

・私はあなたの部下ではない。対等なパートナーである。
・圧倒的に感謝の言葉が足りてない。態度で示して。アイスでも可。
・私が辛いのはワンオペ育児であって仕事は楽しいのだ。必要なのは仕事を辞めることではなく、ワンオペ回避である。
・0か100かではなく、「たまにやる」でもいいから何かやって。
・このままだとあなたの家庭内での役目が希薄になります。

夫は少し驚いていました(笑)

言ったからといって、何かが劇的に変わったわけではありません。
相変わらずワンオペです。
でも、早めに帰宅した日は寝かしつけを担当してくれたり、
アイスを買ってきてくれたり、少しずつ夫が変化しているのを感じます。

私は頑張ってる。
夫も頑張ってる。

2人で家庭をより良くしていく。
そんな兆しが見えてきて私は嬉しい。

考えるきっかけを下さった皆さま、
アドバイスをくれた方々、
本当に有難うございました。

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