見出し画像

#20 勝負の神・航空の神

渡航前最後の週末を迎え、今日は妻と二人で神社にお詣りし、ドイツへ渡る僕の渡航安全と、日本に残る妻の神恩感謝の御祈願をあげていただきました。


新宿十二社熊野神社

御祈願をあげていただいたのは、新宿にある十二社熊野神社で、この神社は11年前に妻と結婚式を挙げた神社です。以来、何かの折には必ずお詣りをし、昨年は結婚十周年の御礼をあげました。いつでも戻ってきてお詣りでき、結婚式を挙げた時のことに思いを馳せ、感謝の気持ちを新たにできるのはとても幸せです。今日も本殿に上がっての御祈願でしたが、「あの日と同じ場所にいる」というのは素敵で身がひきしまる感覚でした。

この神社は勝負事に対して強いご利益があることで知られています。ご利益のためにお詣りするわけではありませんが、人生の大きな節目を迎えるにあたり、その神社が過去にどんな縁を引き寄せたのかということには興味があります。十二社熊野神社はある大きな「幸運」を引き寄せたことで有名です。それは、2011年7月17日の出来事です。覚えていますか?

その日は、ドイツで開催された女子サッカーワールドカップで、なでしこジャパンがPK戦の末アメリカを下し、優勝を決めた日です。そして、彼女たちが渡独前に訪れて必勝祈願をしたのが、十二社熊野神社でした。サッカー日本代表のシンボルマークは、男女とも3本足の八咫烏(ヤタガラス)で、これは元来熊野神社のシンボルです。日本神話では、天照大御神が神武天皇らの軍勢を道案内するために遣わせたのが八咫烏とされています。ワールドカップ優勝はもちろん選手たちの努力の結晶ですが、運が味方する必要があるのも事実。最後のPKが入った瞬間は神がかっていました。今日は、渡航安全とドイツでの研究成功を遠慮なく祈願しました。

そんな十二社熊野神社は、写真のように東京都庁のある新宿副都心エリアの中にひっそりと佇んでいます。参拝する人も多く、いつも凛とした空気が漂っています。今日も御祈願ののち、神主様と日本とドイツの気候の違いについてなど少しお話ししたのですが、とても謙虚な気持ちになれる時間でした。

新宿の高層ビル群の中にたたずむ十二社熊野神社

所澤神明社

新宿十二社熊野神社を後にし、次は日本でもめずらしい「飛行機の神様」がいらっしゃる所澤神明社へ。所沢は明治44年に日本最初の飛行場が建設された場所で、跡地は所沢航空記念公園として整備されています。その地を氏子域とする所澤神明社境内に、鳥之石楠船神(とりのいわくすふねのかみ)を御祭神とする鳥船神社があります。天(高天原)と地(葦原中国)を行き来する際に神様が乗った船を神格化しているとされ、近代以降は航空の神とされてきました。渡独後は欧州域内の移動で飛行機を使うことも増えることから、改めて航空の神様に道中安全を祈願してきました。

鳥船神社〜多くの折鶴や紙飛行機が供えられている
鳥船神社〜めずらしい「航空の神」

祠の横には糸のついた折り紙が置かれており、《願を込めた「折鶴」や「紙飛行機」をお供え下さい》と記されています。26年前の1997年にオーストラリアへ留学した時、季節が逆のシドニーに降り立った時に空港で見かけたコンコルド、その優美なデザインはまさに「天と地とを行き来する乗り物」のようでした。そんなことを思い出し、コンコルドのつもりで紙飛行機を折ってお供えしました。

紙飛行機をお供え〜コンコルドに見える?

人智を超えて

日本神話やそれにまつわる話になじむようになると、身の回りの出来事が実は全くの偶然ではなく、一つの大きな物語とつながっていることを感じるようになりました。独立した個人として志を追求しながらも、人智を超えた何ものかに護られている……そんなことを改めて感じた今日のお詣りでした。

今日もお読みくださって、ありがとうございました🐦‍⬛✈️
(2023年7月29日)

この記事が参加している募集

#結婚式の思い出

1,446件

#今日やったこと

30,738件

サポートってどういうものなのだろう?もしいただけたら、金額の多少に関わらず、うーんと使い道を考えて、そのお金をどう使ったかを note 記事にします☕️