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マネジメントゲームMG研修に参加してみた

Yentaで会った方に誘われてMG研修に参加してきて、面白かったので感想等を吐き出しておく。(※Yentaの話はまた別で書こうと思う)


マネジメントゲームMGとはどんなものか?

要約するとこんな感じかしら

  • 1976年にソニーで開発された

  • 製造業の経営者と会計担当者の体験学習ができる

  • 経営者育成研修に用いられている

  • マネジメントゲーム、と言うのは権利関係でダメ、MGと言いいましょうとのこと

詳しい説明はこのへんかしら。

具体的にはどんなことをするのか

ゲーム中で5期会社を経営してみて、その中でいろいろ学んでいく、という流れになっている。

1期目

  • ゲームの流れとルールの確認

  • 実際の企業活動(仕入れ、製造、販売、投資、採用等)を行ないつつ、資金繰り表に記載していく

  • 期の締め処理

  • 原価計算フローシート作成

  • 対外報告書作成(B/S、P/L、S/C、C/R)

  • マトリックス会計表作成

2期目

(★を付けたものが新しくやること)

  • 実際のゲームスタート★

  • 実際の企業活動(仕入れ、製造、販売、投資、採用等)を行ないつつ、資金繰り表に記載していく

  • 期の締め処理

  • マトリックス会計表作成★

  • MQ会計表等作成★

  • 経営状況を確認★

3期目

  • MQ会計表ベースの経営計画作成★

  • ゲームを行ないつつ、資金繰り表に記載していく

  • 期の締め処理

  • マトリックス会計表作成

  • MQ会計表等作成

  • 経営状況を確認

ここまでで1日目終了、4期目と5期目は2日目。

4期目

  • MQ会計の講義★

  • 利益感度分析の講義★

  • 経営計画作成

  • ゲームを行ないつつ、資金繰り表に記載していく

  • 中間決算★

  • 期の締め処理

  • マトリックス会計表作成

  • MQ会計表等作成

  • 経営状況を確認

5期目

  • 経営計画作成

  • ゲームを行ないつつ、資金繰り表に記載していく

  • 中間決算(個々人で確認)

  • 期の締め処理

  • マトリックス会計表作成

  • MQ会計表等作成

  • 経営状況を確認

個人的なゲームの振り返り

1期目

インストラクターの説明を聞きながら進めていくだけなので、わりとスムーズに終了。
全員ちょっとだけ自己資本が減る。

2期目

上級者の方に助けてもらいながらなんとか進める。
行動も上級者の方のを真似しつつ進める。
途中で在庫がなんかおかしなことになってることに気付く。

締めで給与が払えないことに気付いて材料在庫を売却して凌ぐ。
在庫がおかしくなっているのもインストラクターに助けてもらいつつ、つじつまを合わせる。

自己資本がさらに減る。

3期目

3卓中、真ん中の売上の卓に移動。
回るスピードが速いので必死。

期の初めにコンピュータ代と保険代が払えなかったので借金(長期金利)。
おかげで現金が手に入ったので、動いていくぞ、と思ったらリスクカードを引きまくる。
倉庫火災が2回、セールスマン退職、不良品発生、製品開発失敗、製造機械故障、2回休み、を喰らう。
リスクが発生すると、行動が1回減るのがそもそもとても痛い。
製造も販売も全然できずに終了。

自己資本がとても減る。
でももっと減ってる人がいるので、まあまだマシなのかあ、と思ったり。

使わない脳を全力で使ったのでへろへろ。

4期目

真ん中の卓でゲーム。
今回も回るスピードがとても速い。
シニアルールでやる?、と言われたけど、無理です、と言ってジュニアルールのまま進めさせてもらった。

中途半端に現金を持っているせいで追加の借金ができず、手元の現金が不足気味。
自転車操業で現金を増やしつつ、5期目に備えて在庫を抱えていくことにする。

3期目で退職した人の代わりに採用した人が1順目で退職したり、また火事になったり、今期もいろいろリスクカードを引いたけど、自己資本はちょっと減っただけで済んだ。

5期目

4期目の売上が少なかったので、一番下の卓でゲーム。
回るスピードがゆっくりなのは心理的には楽だった。
ゲーム時間は決まってて、スピードがゆっくりだとできるアクション数が少なくなってしまうので、経営的には良くないんだけどね。

今回も中途半端に現金を持っているせいで追加の借金ができず、手元の現金が不足気味。
ただ在庫はそこそこあったので、少し在庫を売った後は投資も進めつつ、普通にゲームを進めることができたかな。
製造力も販売力も少ないので、やっぱり自転車操業気味。
誰かが売るときに都度入札で絡みつつ、自分のターンでは製品作りに集中する感じにした。
おかげで、自己資本はちょっとだ増えて、なんとか倒産もせず、無事に終了。

ただルールをちゃんと理解してなかったのが痛かった。
コンピュータ、アタッチメントを買って、教育もしてるので、製造力は4、販売力は3、あるはずなんだけど、なぜか、2、2、でパイプラインを回していた。
ちゃんとやってればもっと売上を上げられてたはずなのになあ。
気付いたのは終わった直後。
計画通りに適切に投資してるのに、投資したものを使ってなかった、という。
もうね、脳味噌が疲れて死んでたんだよ。

他の上手い人の成績とかを見ると、全然数字が違うんだけど、まあなんか真ん中ぐらいの成績っぽかったので、初回としては良かったんじゃなかろうか。
借金の額は一番少なかったけど、借金するほうが現金が増えるので、数字は伸ばせるんだよねえ。
そのへんも実際の経営と一緒だよなあ、と思った。

感想

MGはゲームとしては、とても良くできている。
製造業の経営がどういうものかなんとなくわかるようになっている。
市場、競争相手、次第で戦略も変わってくるし、適度にランダム要素がありつつも、適切に行動している人はちゃんと勝てるというのも良い。
リスクとなる事件も時々発生するので、ほんとに一筋縄ではいかない感じだけど、強い人はちゃんとリスクに対する備えをしてたりする。

研究開発と教育を重要視しているのも、ソニーっぽくってなんか良いのよね。

経営数値を適切に見ることで、儲ける方法、みたいなのもなんとなく勉強できるのも良いね。
要はちゃんと固定費に適切に投資をすると、製造力も販売力も上がって、大量に高く売れるようになって、固定費に投資した以上に稼げるはずなのよ。
ただ固定費の痛みもちゃんと体験させてくれる。
期末には、給与払いたくね〜、って気持ちになるんだよ。
でも固定費をちゃんと使いきるように経営できてれば、給与は余裕で払えるんだよ。

ひとつの期の間にはたくさんのアクションを行なった方が良いんだけど、そのためには迅速に行動しなきゃいけなくて、心理的にとても焦る。
自分が遅いと回りにも迷惑をかけちゃうしね。
資金繰り表の記載漏れとか、在庫管理をミスったりとか、そういうことは良くおこる。

会計処理を手作業でやるのはとっても面倒。
でもめったにない学習機会なのかもなあ。
経営数値が実際にどうやって作られるか、というのを体験できるけど、経理部門やコンピュータ会計の有り難みも実感できるよ。

参加者は経営者とか長く続いている会社の幹部候補とか、わりとちゃんとしている人が多かった印象。
主催者もちゃんとした方だなあ、と思った。
たまたま暇で面白そうだから参加してみた、みたいな適当な人は私だけだったのかも。
適当な仲間が欲しかった。

3回ぐらい参加すると慣れてくる、と言われたけど、次はどうしようかなあ。
そもそも私は経営者とかじゃなくて興味本位で参加した感じだし、参加費もそれなりに高いのよね。
まあでも、経営の数字がどう作られるか、みたいなものは体験できたし、ちょっとでも興味がある人は参加してみると良いんじゃないかな、と思うよ。
わりと良い体験だった。
会社の研修でやるのはアリだと思う。

誘ってくれた伊藤さんには大感謝。
伊藤さんは今回で100期まで経営したということで表彰されてたんだけど、なんかちょっと感動したよねえ。
継続は力なのかもしれない。

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