佐々木大輔

1980年、遠野出身。インフォバーン、ライブドア、LINEを経て、現在はSmartNewsの執行役員。SekappyとNext Commonsの顧問も兼務。UGCに取り憑かれた男。小説では『僕らのネクロマンシー』ほか。座右の銘は公私混“働”と"諸"志貫徹。

佐々木大輔

1980年、遠野出身。インフォバーン、ライブドア、LINEを経て、現在はSmartNewsの執行役員。SekappyとNext Commonsの顧問も兼務。UGCに取り憑かれた男。小説では『僕らのネクロマンシー』ほか。座右の銘は公私混“働”と"諸"志貫徹。

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    • 遠野を訪れる友人のための観光ガイド

    • 私家版 ビジネスフレームワーク読本

      私が独自に開発したビジネスフレームワークや、すでに流通しているが独自の改良を加えたもの。それらを紹介していきます。

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    Substackでは、コンテンツもエンゲージメントも自分で経営できる

    Substackというニュースレター配信+ウェブログといった趣のサービスがあるのですが、それが自分の性に合っていたようで、定期的に書き続けています。 https://sasakill.substack.com/ 投稿したコンテンツは、いつでもエクスポートできる。読者とのエンゲージメントもメールアドレスを通じて行うので、これまたいつでもインポート/エクスポートできる。生産から流通までをマネジメント(経営)できるツールであるといえばかっこいいが、私は単に、ソーシャルメディアと

      • 2021年に読んだ本、個人的ベスト10

        年末なので、備忘録的に。紹介は50音順です。 音楽が未来を連れてくる / 榎本幹朗一世紀に渡る物語であり、壮大なリファレンス。おいしい言葉がわんさか出てくる。特に「サービスを創る才能が、コンテンツ産業を救うことになる(ジム・グリフィン)」はよかった。この書評もおすすめ。 関連して、『クラシックレコードの百年史 記念碑的名盤100+迷盤20』も読んだ。これも実におもしろかった。それはこんな書き出しではじまる。  2004年のクリスマスの1週間前のことだ、あるクラシックのメ

        • ワールドセントリックとミーセントリック - スマホを手にした瞬間、私たちは即座に価値観を切り替える

          はじめに私がよく使う「ミーセントリック」という概念について、他の人でも使えるようにパブリックなところに書いておいたほうがいいのではないかとお薦めしてくださる方があったので、ここに公開します。この概念を思いついたのはLINEでの経験が大きく、自分のものにしていったのはSmartNewsでの経験が大きいのですが、それはつまり「スマートフォーンでサービスを作るとはどういうことなのか?」を説明するものです。 ワールドセントリックミーセントリックを理解する前に、ワールドセントリックと

          • イエローマジックプロポーサル - YMOに学ぶ一文企画書

            ビジネスフレームワークの連投をそろそろやめようかなとつぶやいたら、「もっと延々書いてください」とおだてられたので、ネタだけはまだまだあるぞということを見せるために簡潔にして切れ味のいいやつを投稿します。名付けて、イエローマジックプロポーサル。 細野晴臣が坂本龍一と高橋幸宏を誘った言葉は、最高の企画書であるというのがこのフレームワークの前提となる認識なのですが、その言葉というのはこれです。 マーティン・デニーの「ファイヤー・クラッカー」を、エレクトリック・チャンキー・ディス

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            みんなで遠くへ行く技術 - 内省とコンフリクト解消(もくじページ)

            「私家版ビジネスフレームワーク読本」と名付けたマガジンは、自分が発明した(あるいは、自分流にカスタマイズした)フレームワークを記録として残しておくためのものでした。だから網羅性もないし、連続性もありません。でも、続けるうちに、「これはひとつのテーマにくくれるな」と気づいて、途中からはオーガナイズされた最終形をイメージするようになりました。そのテーマは「みんなで遠くへ行く技術」です。 ビジネスパーソンが好んで引用するアフリカのことわざに「If you want to go f

            ブリコラージュとベストプラクティス - 知っていても真似するのが難しい奥義として

            奥義というのは、「最も大事な事柄。最も肝心な点。極意」というような意味なのでちょっと大仰な感じがしますが、奥義っていうのはどこかに隠されていたり、複雑で難解だったりするわけじゃないと思うんですよね。フロスをすれば虫歯にならない、とか、運動を続ければ健康でいられる、みたいな誰にでもわかるような内容だと思うんです。ただし、それを忠実に実行するのは簡単じゃない、というような。そういう話をします。 ブリコラージュとベストプラクティスとは?ブリコラージュは、簡単に言うと、「身の回りの

            宿題・課題・ジャンプ台 - マイクロマネジメントが必要なとき、そうでないとき

            思いついてから6年くらいになるフレームワークですが、新しい仕事に出会う度、新しい人と出会う度に使える考え方なので、継続して使い続けています。具体的には「マイクロマネジメントが必要なときと、そうでないとき」を見分けるのに役立ちます。マイクロマネジメントはまるで悪い事のように言われることがありますが、本当にそうなんでしょうか? また、絶対にマイクロマネジメントをしちゃいけないときがあるとしたら、それはいつなんでしょうか? それを判断するのに役立つフレームワークです。 Poorと

            業務内オペレーション率 - 戦略と戦術をつなぐ最重要業務として

            これは自分の仕事、および、関係者の仕事を振り返るときに使っているフレームワークです。使い始めてちょうど1年くらいなのですが、自分にも他者も使えるので出番が多く、今では採用も含めてあらゆるところで使うようになりました。 「業務内オペレーション率」が何かというと、自分の仕事を「戦術」「オペレーション」「戦略」の3つに分けて、自分の役割にふさわしい責任を果たしているかを振り返る、というものです。タスク単位やプロジェクト単位で振り返るのではなく、大まかに分類した3つの責任単位で振り

            ライフイベントとストレス度 - 主観に依らず休みをとるためのツールとして

            マネージャーにはできないこと、マネージャーにしかできないことのなかで、「ときには長い休みをとらせる」ことがマネージャーのやるべき重要な仕事のひとつであると書きました。でもどうやって? 今回のフレームワークは、それに役立つものです。 なぜそれが必要か有給を1日2日ほど消化するような短い休みと違って、しっかりと長い休みをとる(とってもらう)ことは意外と簡単じゃありません。それにはいくつもの理由があり、どの組織にも業務上の都合があるはずです。しかし、そうした都合がすべてクリアにな

            コミュニケーションの未完了 - そのたとえ話が、相手を黙らせる

            これは昨年末に同僚から教わったばかりの考え方なのですが、知った瞬間にぴんとくるものがありまして、ディスコミュニケーションのさまざまな原因を説明できることに気づきました。以来、ことあるごとに取り出して使っています。 コミュニケーションの未完了そう聞いて想像するのは、おそらく、相手の言葉に返事をしなかったとか、もらった連絡への対応をすっかり忘れていたとか、その手のことなんじゃないかと思います。たとえば、面接官を担当するときによく注意されることのひとつに、こちらがした質問に相手が

            商店街トラック理論 - マネージャーになるということは、人混みの中で車を運転するようなものである

            これは、私が会社のなかでマネージャー研修を担当していた頃に、特に新人マネージャーに向けてその心得を理解してもらうために使用していた考え方です。今はマネージャー研修を担当していないので、この話をするのは自分の部門のなかに新しいマネージャーが誕生したときだけになってしまいましたが、いつでも使えるようにしておこうと思って公開してみます。 商店街トラック理論とは?それはこういうイメージです。 マネージャーになるということは、人混みのなかで車を運転するようなものである。歩行者同士の

            マネージャーにはできないこと、マネージャーにしかできないこと

            この「私家版ビジネスフレームワーク読本」で紹介するのは、私が実際に何年も使い倒しているものばかりです。実際に使うだけでなく、誰かに説明する機会もしょっちゅうあります。だったらウェブに置いておいたほうが使い勝手がよいんじゃないかと思って公開しはじめたのですが、今回のものはそのなかでもスタメンから外れたことのない出番の多いフレームワークです。 マネージャーにはできないことマネージャーにはできないことは、精神的支援。安らぎや息抜きのサポートをすることです。もしそういう目的で食事や

            見えやすい窓 - あなたのユニークな貢献は、他者に見えていますか?

            8月31日がちょうど前職の最終出社日からまる4年という節目だったので、その間の仕事を振り返ってみようと思ってつらつら考えたのがこのフレームワークです。思いのほか便利だったので、パブリックな場所に置いておこうと思います。 私が振り返りをするときに重要視しているのは、自分はちゃんとユニークな貢献をしているか。つまり、他の人には代わりを務めることができないことをしているか。しかもそれを、他の人に見えやすいかたちで成果を残せているか、です。それを問うための振り返りのフレームワークと

            #器を買ってきた 2020

            食器は毎日使うものだから、買ったものを記録しておくとあとで見返したときに当時のことがよく思い出される。というわけで、今年買った、よく使った器のまとめてみます。 ベトナムのホーチミンのアンティーク街で探し回った安南手の茶碗。毎日のように使った。 魯山で購入した中国風? の絵付けの器。めちゃくちゃ気に入ってます。 左はいつも使っているドリッパー。右が、村田商會で買っためちゃくちゃ使い込まれたドリッパー。こんなになるのか! と驚いた。 友人と連れ立ってSMLに行き、そこで買

            これらの本はすべて風呂場で読んだ

            だからなんだという話ですが、WFHが続いていて電車に乗る機会が極端に少なくなった結果として、読書はすべて風呂場でするようになった。というわけで2020年の46冊目から56冊目。 MISSING 失われているもの(村上龍)村上龍と聞いてイメージするスタイルと全然違って、それが実によかった。自分も、年をとったらこういうものを書けるようになりたい。 どこか一部を抜粋することに意味を見出しづらい幻想的な小説だが、印象に残った部分を一箇所だけ。 記憶。ぞっとする言葉だ。経験や学習で

            A地点からB地点へ - そのプレゼン、誰をどこに連れていきますか?

            なんてことのないコツなので紹介するのが憚られたのですが、振り返ってみると、自分はしょっちゅうこのフレームワークを使って考えていますし、使い続けて10年が経っています。なんてことのない話かもしれませんが、使い慣れた道具なので、熱く自分の言葉で伝えることができるフレームワークでもあります。なのでとりあげることにしました。 A地点からB地点へいつだったか、チームメンバーにこんな問いかけをしたことがあります。 「いまの発表を聞いて、どれくらいの人に伝わったと思いますか?」 その