
イエローマジックプロポーサル - YMOに学ぶ一文企画書
ビジネスフレームワークの連投をそろそろやめようかなとつぶやいたら、「もっと延々書いてください」とおだてられたので、ネタだけはまだまだあるぞということを見せるために簡潔にして切れ味のいいやつを投稿します。名付けて、イエローマジックプロポーサル。
細野晴臣が坂本龍一と高橋幸宏を誘った言葉は、最高の企画書である
というのがこのフレームワークの前提となる認識なのですが、その言葉というのはこれです。
マーティン・デニーの「ファイヤー・クラッカー」を、エレクトリック・チャンキー・ディスコとしてアレンジし、シングルを世界で400万枚売る
後の世を生きる私たちは、YMOが実際に成し遂げた数々の伝説を知ったうえでこれを読み「すごいな〜」と思うわけですが、そういうのを差し引いても、この一文は企画書として完璧にその要件を揃えていると思うわけです。その要件とは何か。
What(何を)
マーティン・デニーの「ファイヤー・クラッカー」を
How(どうやって)
エレクトリック・チャンキー・ディスコとしてアレンジし、
Measurable Goal(測定可能な目標)
シングルを世界で400万枚売る
具体的な活用例
企画を考えはじめるときは、大げさなスライドやパワーポイントを使う必要はありません。この条件を満たす、一文のイエローマジックプロポーサルから書き始めればいいんです。たとえば、「TRPGのキャラクターやアイテムを、NFTとして作成・登録・交換・レンタル・媒体ができるルイーダの酒場兼道具屋を作り、100万人の冒険者を未知のダンジョンに旅立たせる」みたいなことですね。
また、すでに大量の資料を作成してある企画を、このイエローマジックプロポーサルに落とし込んでみるのも有効です。やってみるとわかりますが、10ページも資料を費やしたのに、一文にした途端にWhatもHowもMeasurable Goalも曖昧だったことに気づく、なんてことはよくあります。
とにかく簡潔にして的を射ているのがこのフレームワークのいいところで、これならコタツでおにぎりを食べながらバンドメンバーを誘うのにもぴったりです。つまりエレベーターピッチならぬこたつピッチ。企画書にぴったりな考え方の型です。
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