見出し画像

【高校生に届け】栄養士・管理栄養士養成校に合格した高校生に入学までの取り組んで欲しいこと

公認スポーツ栄養士の佐々木です

現在大学教員をしていますが,冬季スポーツのオリンピアン (メダリスト),高校野球選手,陸上競技選手へのサポートや小さい栄養講座の実施,執筆活動を細々としております

さて、大学入学共通テストも終わり、出願も落ち着いてきたところでしょうか

私立の栄養士、管理栄養士養成校の受験はおそらく6-7割かた終わっていて、残りは一般試験や共通試験利用が多いのではないかと思います

noteを高校生が見ているのかなぁと思うこともあるのですが、もしかすると、保護者が見ているかもしれないので、養成校に合格が決まった高校生向けに、入学までに取り組んでおいて欲しいことを養成校の教員として書いてみようかなと思います

これから書くことは、あくまでの一個人の意見ですので、養成校の教員が発信している情報を総合的に収集して準備をして欲しいなと思います

栄養学は科学

さて、前提として、栄養学は科学です

大学に入学すると、高校時代には耳を塞いでいた呪文のような言葉を覚え、管理栄養士養成校であれば国家試験に臨むための4年間を過ごすことになります

これまでに入学してきた学生に対して、「科学」「化学」「生物」を選択しておらず、「数学」が苦手という印象があります

あくまでも私が関わった学生に対する印象です

こういった学生のうち、1年次にある生化学や解剖生理学などでつまづく場合が多く、最悪、それがさまざまな分野に飛び火をしてしまって学習意欲が下がる、といったこともあります

栄養学は、栄養学を学べば良いわけでなく、化学、生物を基本として、生化学を学び、そのさきに栄養学がある、と考えておいた方が良いです

栄養学も、基礎栄養から始まり、応用栄養、臨床栄養、リハビリテーション栄養、スポーツ栄養など、様々な分野に広がっていきます

「○○栄養を学びたいです」と相談がある場合、基礎栄養や応用栄養をしっかりと学んだことがなく、栄養学の土台に乏しいことが散見されます

入口としてはいいのかもしれませんが、やはり土台として基本的な栄養学を学んでおくと言うのは重要であると思います

ここまで書いたように、栄養学を学んでいくにはある程度順序があり、大学ではカリキュラムにそって学んでいくことになります

養成校に入学するまでに取り組みたいこと

それでは、養成校に入学が決まっている高校生は、入学までの2ヶ月間、何に取り組んでけば良いのか?

それは、生物、化学および数学の復習をしておくと良いと思います

先に書いたように、生物、化学は生化学の基本ですし、栄養学を学ぶための基礎となります

高校の生物、化学の先生を訪問して、学び直しておくと良いと思います

そうでなければ、生物、化学の教科書を読み直しておく、もし、教科書がなければ、生物、化学の教科書が不要になった友達からもらってみるのも良いでしょう

それが無理であれば、ブックオフなどにいってみるのも良いかもしれません

意外と教科書が売っていることも

少し余裕があれば、問題集を買って解いてみると言うのも良いと思います

生物、化学の復習、学び直しはしておくことをお勧めします

次に、数学です

数学というよりは、算数かもしれません

栄養士になると、濃度計算、平均、移動平均など様々な計算をすることになります

患者さんに対する栄養指導や献立作成をするためには、数学が必要なのです

最近の学生の傾向なのですが、割合、分数、濃度、比などを理解できておらず、「塩分濃度1%の汁を1L作るために醤油はどれくらい必要?」みたいな問いにさらっと計算して答えることができません

これは、大学のレベルにもよるのかもしれませんが、比較的地域で偏差値が高い高校出身者であっても意外と答えられないことが多いです

したがって、生物、化学と同じように上記した数学の内容をもう一度確認し直しておくと、入学してから給食系の授業、実験実習で苦労することは減るのではないかと思います

栄養士は、大昔は家政系と捉えられ、いわゆる文系として考えている方が多かったようです

ですが、栄養学は科学ですので、ゴリゴリの理系です

入学してから、計算や生物、化学の知識で苦労をしないよう、高校で学んだ内容の確認をしておくと、スムーズな学習につながるのではないかなと思います

残りの高校生活、楽しく過ごして欲しいですが、大学生になる準備もしておくと、良いかもしれませんよ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?