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おすすめ漫画#1【「子供を殺してください」という親たち】

読んだ理由【タイトルが刺激的すぎて…】

その名の通り、家族のトラブルに切羽詰まった大人たちが描かれています。
自分たちではどうすることも出来なくなってしまった我が子を止めるために、年老いた夫婦が精神保健事務所に駆け込みます。
切ない、悲しい、恥ずかしい、情けない、でも藁にもすがる気持ちで…。

<漫画のリンクは最下部にあります>


子育てするにも、兄弟のことを考えるにも、親の老後を想像するにも、他人事ではないように思います。
「精神」なんて、誰が、いつ、どうなるかなんて、分からないですからね。


とは言え。


感想【もし、家族がそうなったら…?】

心の病は、元をたどれば親子・兄弟の関係や生まれた環境が深く関わっているというのが、よく分かる漫画だと感じました。
家族の問題は公にならず隠されてしまいやすいことが、劣悪な環境の中に閉じ込められたままの心を作り上げます。
小さな頃から既に、ストレスは積み重なっているのだな…。

そして心を病んでしまった時、治療するには、彼ら自身が自分たちの問題として認めなければいけないこと。
オオゴトにしたくない、世間の目が気になる、本人が嫌がる、穏便に、など、上っ面の言葉では解決しない。そりゃそうですよね。
触れられたくない部分を赤裸々に、ご対面…です!
(考えただけでも嫌だ~~笑)



考察【病気の専門家は居ても、健康の専門家は居ない】

家庭内のことだからと、ひた隠しにして自分たちだけで解決しようとしていたり、病気だと気付かずに放置し発見が遅くなったりするうちに、末期症状になってしまい、どうしようもなくなってから専門家を頼るケースが多いんですね。

それならば。
心が病んでしまう要因や、心が蝕まれていくプロセスを、多くの事例を通して、あらかじめ向き合っておくことも重要だと思いました。
もちろん、人の心は千差万別・十人十色なので、病気の原因にも「必ず」は無いのですが。

「いじめ」なんて最たるもの。
人は、「心」について、もっと学ぶべきだと思います。
自分の心に向き合っていなかったと、大人になってから気付く人も多いのではないでしょうか。
(…あれ?もしかして、道徳でやった? 学び方、間違えてたのかな?笑)



最後に。
とてもリアル且つ恐ろしい内容なので、こんなふうになったらどうしようと怯えたり、こんな家庭もあるのか…という驚きもあったりしました。
様々な病状を知ることで、自分や近しい人の変化にいち早く気付いてあげられるかもしれませんね。
ぜひ、読んでみてください!


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「子供を殺してください」という親たち
過度の教育圧力に潰れたエリートの息子、酒に溺れて親に刃物を向ける男、母親を奴隷扱いし、ゴミに埋もれて生活する娘…。現代の裏側に潜む家族と社会の闇を抉り、その先に光を当てる…。様々なメディアで取り上げられた押川剛の衝撃のノンフィクションを鬼才・鈴木マサカズの力で完全漫画化![月刊コミックバンチ連載作品:2017年3月~]

月刊コミックバンチwebより


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押川剛現場ノート
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