吾輩は、今日も元気である。

吾輩はポッキーである。吾輩は今日も元気である。

とある日、吾輩はやたらと年老いた犬やら猫やらがいる場所に連れて行かれた。その日は朝から何も食べさせてもらえず、吾輩は腹ペコであった。

どうにもこうにも腹が減って仕方がなかったが、吾輩はそこでいつの間にやら眠らせられて、そして気がつけば変な物を首に巻かれていた。

しゅん

さらには家に帰ると、餌やおもちゃがふんだんに乗っていた台が、突如急成長を遂げ、身長50cmから身長1mくらいになっていた。吾輩も一週間で0.3kg増という急成長を遂げたのだが、流石にこの成長には勝てない。

吾輩は悟った。この家の人間たちが、吾輩が不在にしている間に、盗み食いができないように机を急成長させたのだ。
吾輩がいない間に環境を変えてしまうこの家の者たちは全く意地が悪い。

しゅん

ぺろり

兎角この首に巻いたやつは、煩わしい。何をするにも邪魔くさい。
吾輩はこれを巻かれた数日は、体もなんだかダル重いし、動きずらいし、どう言うわけか排便や排尿も具合が悪い。とにかく吾輩は不自由な生活を強いられたのである。

しかし、吾輩は順応性がある。
二、三日もすれば、この首に巻いたやつにも慣れ、今まで通りの生活を送ることができた。

そして、一週間後。
おとんとおかんは吾輩を再びあの場所に連れて行った。老犬、老猫が多い場所だ。
また何か企んでいるのかと勘ぐって匂いを嗅いでみたが、特に怪しげな匂いはしなかった。

それどころか、煩わしい巻いたやつをとってもらうことができた。吾輩はなんとかコイツを取ろうと試みたが、びくともせず諦めの境地に達していたので、ひどく安堵した。

すっきり

吾輩はボサボサになった。そして自由になった。

吾輩は今日も元気である。