見出し画像

「仕事の宣伝」と「憧れの小説家」の話


面白い仕事をやらせてもらってるのに全然宣伝できてなかったので。

IWGPシリーズなどのエンタメ作品から、『娼年』『美丘』などの珠玉の恋愛作品まで数多くの人気作を生み出す石田衣良さん。小学生の頃から大好きな小説家です。

そんな衣良さんが出演中の番組『大人の放課後ラジオ』、通称オトラジ。Youtubeやニコニコ動画で週に1回配信しているこの番組の、Kindle版の編集を担当しています。

こちらが最新号の宣伝動画。

Kindle版では毎月4回分をまとめてテキスト化。加えてパーソナリティである武井ひろなさん、早川洋平さん含めお3方の書き下ろしエッセイを掲載。7月号の目次はこんな感じです。

1、最新のエンタメ話が盛りだくさん! オトラジフリートークスペシャル
2、あなたも億が稼げるかも!? 『小説家になって億を稼ごう』特集
3、人類史上最高のIQを持つ『フォン・ノイマンの哲学』特集
4、『死について!』市井の声を拾って書ききった至高のインタビュー集

恋と仕事と社会のQ&A「Hが気持ち良くて不倫をやめることができずにいます」「『幸せの受け入れ方』が分かりません」ほか
書き下ろしエッセイ
『セミソロキャンプ』 早川洋平
『オトラジ裏話 その6』 武井ひろな
『品川ヒロシくんと対談』 石田衣良
編集後記→これ書かせてもらってるよ!!ヤッター!!!

この4つのテーマが、毎回バラエティ豊か。最初はあまり関心を持ってなかったテーマでも、聞いている(読んでいる)うちに興味を惹かれます。

Kindle版も超超良い感じに面白く作ってありますが、映像&音声で楽しめるオトラジ本編も良いです。
それぞれが持っている知識の引き出しの面白さに加えて、衣良さんのフランクな口調やひろなさんの元気をもらえるリアクション、早川さんの心遣いに満ちた話ぶりなんかが魅力だといつも思います。

今の時代、情報発信する人って本当にたくさんいる。何かの情報を受け取るたびに、無意識のうちに怒られたり非難されたり試されたりしている、そんな心持ちになることが多いです。良い人間にならなきゃ、と思わされる瞬間が多すぎて疲れる。

でもオトラジは全然押し付けがましくない。「リスナーのみんなはこうあるべきだ!」みたいな気持ちが、良い意味で全くない。
衣良さんはよく番組内で「ぼく、世界に伝えたいこととか主張したいことなんて一つもないもん(笑)」と言い切っています。
分かるー。めっちゃ分かるー。言いたいことばっかりだけど、言いたいことなんてないんだよなあ。
衣良さんのこの気楽さが、番組の大きな魅力になっているんだなあと思います。

とはいえもちろん、面白くもない「ゆる〜い番組」で完結しているわけではない。し、これまでの成功体験を並べて主観をゴリ押しされるわけでもない。衣良さんはものすごく優れたバランス感覚を持って生きていらっしゃる。こういう、フラットでいつの時代の流れにも乗れる人が「面白い人」なんだ。だからこれだけたくさんのヒット作を生み出せるんだ。……としみじみ思います。

仕事しているからゴリ押ししているわけじゃなく(笑)、ずっと憧れの小説家がこんなにすごい人で嬉しいなあと。私もこんな60歳になれるように頑張ります。


オトラジでは、こういう「書く人」向けのテーマや

人気企画「直木賞代予想回」、

(「ただ予想して盛り上がる」だけでなく、それぞれがノミネート作品を事前に読んできて、収録の中で意見交換をしながら深堀していく回。「この作品のどこに文学性を感じたか?」「審査員による好みはあるのか?」みたいなレアな話もたくさん登場するので、読み手だけでなく書き手にとっても執筆のヒントとなる話が満載でかなり参考になります)


さらにはお金に関するテーマ、


人生相談スペシャルまで。


これだけ世の中に情報が溢れていても、ながら聴きするだけで「なるほどなー」を違和感なくたくさん得られるコンテンツって個人的にはなかなかないので、ライターとしてだけじゃなく1リスナーとして、すごく好きです。


『ラブソファに、ひとり』を読んで感動してた小5の私に教えてあげたいです。お前、15年後にその作者の番組の文字起こししてるぞ! よかったね〜。生きてりゃ良いことあるもんだ。


本編はもちろん、Kindle版も気になった方はこちらから飛んでみてくれたら嬉しいです(アンリミは無料! 繰り返す! アンリミは無料!)。

今年の2月にリリースした第一号のリンクも載せときます。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?