小野寺美咲|ライター・インタビュアー

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最近の記事

「ファニー減、インタレスティング増の人生はどうだ」日記|小野寺

最近出会った19歳の女の子が「就職したくない。周りの子もみんなそう思っている。だってサークルとかの、心から楽しい時間がなくなってしまうんですよね?」と言っていた。29歳の私からすると、年々人生は「大丈夫」になっていくし、ありがたいことに周りもそういう人ばかりなので、楽しい時間が減るかどうかの問いには否と答えた。 そりゃ、無為に食いつぶせるだけの時間は減っていく。特になんの気も張らず楽しいだけの時間が欲しいなら、それは絶対的に減る。だって生活は切実に私たちに迫りくるし、金はか

    • 食にまつわるエッセイコンテスト原稿「母の新作」

      「今日は新作にチャレンジしてん」 と料理上手な母が得意げに言う晩は、食べたことのない料理が食卓に並ぶ。  セロリのお漬物。せいろの蒸し野菜。長芋の落とし焼き、などなど。今思うと、ひとつひとつはそこまで手の込んだ料理ではなかったけれど、どれを食べても美味しかった。そして「新作」だった料理は、そのうち「我が家の定番」へと昇格していった。  実家がお店屋さんだったから、祖母の代わりに幼い頃から台所に立っていた母。手際良く家族みんなの食事を用意する背中をずっと見てきた私は、一人暮らし

      • シンガポールで語学勉強中

        語学学校にはアラサーがまぁいないので、ティーンにささえられながら頑張っています。 中国語の授業を英語で受け、頭がはち切れそうで「はぁ…」と「来てよかった」を繰り返しながらなんとか。優しい人たちばかりです。 学生時代、私は学校というものが大嫌いで、今こうやって語学学校に通ってみても「得意ではないな」とは思うものの、29歳にもなって些末なことを気にもしていられないな、と思えるので本当に良かった。昔より格段に、人と話せますよ。今日私があまりにも英語が話せなくて異国のティーンを困ら

        • 【やったね】かがみよかがみさんに掲載されたエッセイ〜4度目〜

          WEBメディア「かがみよかがみ」さんにエッセイを掲載していただいた!4度目! 下妻物語を読んだ12歳の私が嶽本野ばら先生にハマっていなかったら、全く違う読書体験を重ねて生きていただろうなと思います(ラノベとかの方向にどっぷり行ってたんじゃないかしら)。 エミリー、ハネ、世界の終わりと言う名の雑貨店……。私の青春時代を(切なく)彩ってくれたご本ばかりでした。一生好きです、野ばら先生。 ↑のエッセイは野ばら先生への思いや読書体験に関しては特に触れておらず、私の地味な顔ではフリ

        「ファニー減、インタレスティング増の人生はどうだ」日記|小野寺

          【やったね】コワーキングスペース・スプラス青葉台のHPに掲載されました

          「会員の声」という形でHPに掲載していただきました! SPRAS青葉台は、東急田園都市線 青葉台駅徒歩3分のところにあるコワーキングスペースです。私も週に4回位は通っています。 フリーランスになって以来自宅でのひとり作業に病んでいた今年の頭に見つけて、即入会しました。 フリーランスになってみて痛感したのは、「集団行動による心理的負担が大きい」私の特性は、「一人で自分を律するのが得意」とイコールにはならない、ということでした。ややこしい言い方をしましたが、みんなと一緒に何かは

          【やったね】コワーキングスペース・スプラス青葉台のHPに掲載されました

          ボーイズラブの台頭が恐ろしい

          昨今の、性描写込みで描かれたはずのBL作品を次から次へと実写化する流れには心底うんざりしている。 まず、原作となる商業BLの大前提である要素って、よっぽどのレーベルでない限り「恋愛感情描写と性描写」なわけで(ジャンプ漫画でいうところの「友情・努力・勝利」と同じくらいの絶対的要素)。 今は性描写の薄い(ない)作品もたくさんあるし、そういうものから映像になっているのはそうかもしれないけど、何でも映像にできるものから金を稼ごうとしていて私には恐ろしく見える。 そして性描写のある作

          「『遊』『芸』『稼』『人』」日記|小野寺

          大阪などの各地で不定期に開催されている「爆笑!ドラゴンボール亭」というお笑いライブがある。 私が足を運んだのはもう何年も前で、誰が出演するのかも分からなかったが、チケットの宣伝をされていた村橋ステムさんとPOØPY藤原さんが観たくて大阪行きの夜行バスに乗った。梅雨の湿気で髪がうねって鬱陶しかった。どこかの喫茶店で仕事をして時間を潰し、会場である日本橋UPsに向かった。入口でスタッフの方から配られた香盤表は、光っていた。今でも、その年の日記帳に大切に挟んである。 私はその夜は

          「『遊』『芸』『稼』『人』」日記|小野寺

          【やったね】写真家の梶瑠美花さんに撮影していただきました!

          写真家・梶瑠美花さんの企画で撮影していただきました! 自分の顔って気恥ずかしいんで「うおー」という感じです。(でも、嬉しいです!)表情ひとつで全然別人に見える。 インタビュー+撮影ということで、色々なお話を聞いていただきました。メモもとってくださって!ありがたいです。私のライフワークと言っても過言ではないボーイズラブの話なども深掘りしてくださったり……緊張していましたが、梶さんのお陰様で楽しい時間になりました。(一緒にご飯に行けたのも、光栄でした!) ライト自傷(噛み癖

          【やったね】写真家の梶瑠美花さんに撮影していただきました!

          「お客様は神様ではない」日記|小野寺

          寄席の「席抜け問題」が騒がしい。 寄席、つまり何人もの芸人がネタを順番に披露する形式のお笑いライブは、チケットの席番号が決まっていない「自由席スタイル」の公演がほとんどである。その寄席の中で、目当ての芸人がハケたら(出待ちのために)席を立つファンが問題視されている。 これは近年発生しだしたというわけではなく、10年以上前から一部のファンの中で常習化していて、「目当ての芸人」自らSNSなどで「公演中に席を立たないで」といった旨の苦言を呈す……という状況がしばしば発生している。

          「お客様は神様ではない」日記|小野寺

          「画餅とボーイズラブと恋活パーティー」日記|小野寺

          私はボーイズラブが好きで、何故かと聞かれて説明するなら「自己投影せずに恋愛関係を観測して楽しめるコンテンツだから」だ。 もう少し自分の心に正直に、情深く宗教的な言い方をするならば「過去今よりもっとままならなかった自分を楽しませて支えてくれた存在だから」が正しいと思うのだが、端的に言えば冒頭の説明になる。 ボーイズラブには様々な作品があって、イチャイチャ&性描写以外にも山あり谷ありなストーリー展開がある。その中で、顔の綺麗な男たちが実生活では(ほぼ)ありえない、ねばっこくない

          「画餅とボーイズラブと恋活パーティー」日記|小野寺

          「『何かやる』筋をいぢめる」日記|小野寺

          5月「最寄りのクリエイトが一番食パン安くてアツい」 6月「生活が雑になっている。Xで知らないコスプレイヤーが揉めているやり取りをずっと眺めていた」 7月「XXの原稿が終わった、前年より〇〇を意識して、まともなものが出せたと思うがどうか。ジャンケットバンクおもろすぎ」 毎日日記をつけている。上記はそれぞれ7日付近の日記に書きつけてあった内容で、大したことは書いていないが月初に必ず1日毎に振り返るようにしている。 * 作家の石田衣良先生は以前ラジオで「やったことがなくても、

          「『何かやる』筋をいぢめる」日記|小野寺

          「社会に教師はいないから」日記|小野寺

          働くのが億劫な時、では何がしたいのか、とよく自分に問いかける。本が読みたい?酒が飲みたい?漫画が読みたい?……考えて、結局「仕事が終わった自分になりたい」という答えが見つかる。だから、観念してやるしかない。 * 8月のはじめ4日はかなり調子が良かった。1日から、Xとpixivを自分に禁じて、夜はすぐさまベッドに入るようにした。するとすこぶる快調!日中には来月に控えたなんちゃって留学(2週間。もはや旅行だ)のための勉強も進められて、偉〜〜〜!私は自分のなすべきことをなしてい

          「社会に教師はいないから」日記|小野寺

          「隣のたまり醤油は黒い」日記|小野寺

          人のためにできることがあっても、人のために生きることができない。これはウルフルズの「暴れだす」のCメロの歌詞で、初めて聴いたとき、頭にガツンとハンマーが落ちた。まさにそうです。私はサブカルチャーが好きで、音楽やアイドル、漫画やアニメやお笑いのことを四六時中考えて生きているくせに、アニメイトで働いても吉本興業で働いても人のために働くことができなかった。自分のことばかり考えていた。自分の好きなものを、自分の好きなように愛したいので、お客さんや会社の好きに行動の照準を合わせた時に歪

          「隣のたまり醤油は黒い」日記|小野寺

          「腹から声出して再確認」日記|小野寺

          ネットサーフィンをしていて「過剰適応」という言葉を知った。 「過剰適応」とは『在る環境に適応するために、自身の行動や考え方を変える程度が度を超えている状態』を指すらしい。その結果、うつ病やパニック障害、学校ではいい子だけど家で癇癪を起こす……といった状態を引き起こすこともある。人から良く思われたい、認められたいという「承認欲求」は社会生活を営んでいる限り誰もが抱くものだが、欲求が強くなるあまり、自己の本質よりも他者に認められるための行動を優先してしまい、心身を消耗してしまう

          「腹から声出して再確認」日記|小野寺

          「『善性』を信じるメンタル」日記|小野寺

           自分が一番輝いていた頃の思い出話ばかりする人は、少なくない。「あの頃が一番楽しかった」とはっきり口にはしなくとも「この人はこの時の自分が一番好きだったんだろうな」と思える言動を、よく目にする。 私はというと、ありがたいことに周囲に救われ身体もピンシャン動くので、いつかの時期を一番楽しかった、と思ったことがない。学生時代に長い失恋をしたときは「あの日に戻りたい」と毎日思っていた気もするが、それは若者の戯言、ノーカンでいいだろう。「情報の深さ」=豊かさといったん定義している性格

          「『善性』を信じるメンタル」日記|小野寺

          【やったね】かがみよかがみさんに掲載されたエッセイ〜3度目〜

          WEBメディア「かがみよかがみ」さんにエッセイを掲載していただいた!3度目! はじめてちゃんと父について書きました。いい人です。 前回のエッセイも読んで欲しいです。

          【やったね】かがみよかがみさんに掲載されたエッセイ〜3度目〜