【読書記録】エッセンシャル 戦略的ブランド・マネジメント1章
こんにちは、さるこじといいます。
今、D2Cに関する知識をインプット中なのですが、その中でも中心になりそうな分野である「ブランディング」についてキャッチアップを始めました。
ブランディング分野研究の第一人者、ケビン・レーン・ケラーの著作「戦略的ブランドマネジメント」の要点をまとめた「エッセンシャル 戦略的ブランドマネジメント」を読んでいます。
(エッセンシャルとはいえ450ページくらいありますが…)
ボリュームがあるので1章ずつまとめていきます。
第1章 ブランドとブランドマネジメント ブランドとは何か・何故重要なのか
第1章はブランドとは何か(What)とブランドは何故重要なのか(Why)についてです。
ブランド、もしくはブランディングという言葉は非常に抽象的で、多くの要素を含んだ言葉です。
アメリカマーケティング協会によると、ブランドは
「個別の売り手もしくは売り手集団の商品やサービスを識別させ、競合他社の商品やサービスと差別化するためのネーム、言葉、記号、シンボル、デザイン、あるいはそれらを組み合わせたもの」
定義されています。
しかし実際の現場で「ブランド」という言葉が使われるとき、ロゴやプロダクトだけでなく、それらが生み出す「品質への信頼」や「ロイヤルティ」などの無形の価値も含蓄することがほとんどです。
むしろブランドでは、ロゴやプロダクトといった「手段」によって生み出されるイメージこそが「目的」になります。
そして、この「イメージ」をブランドエクイティと呼んでいます。
【ブランドエクイティの種類】
・ブランドロイヤルティ
ブランドへの忠誠心、信頼感。ロイヤルティ自体がそのブランドを購入する動機となるため、安定的な売り上げを生む。
・ブランド認知
そのブランドを「知っている」という安心感により選択される可能性が高まる。
・知覚品質
ブランド名によって想起される品質の良さ。
・ブランド連想
ブランドは機能的なベネフィットだけでなく、特定の人々や、価値観、特質まで連想させる。そのブランドを使用することで自分がどんな人なのか他者や自分自身に伝達手段となりえる。
・他の所有権のあるブランド資産
商標や特許など、ブランドの価値を支えて利益を生む無形のもの。
(5つの分類についてはデービッド・A・アーカー「Managing Brand Equity」(邦題:「ブランド・エクイティ戦略」)より引用)
これらのブランドエクイティにより、ブランドを持つ企業には競争優位性を、ブランドを選ぶ顧客にはリスクの軽減・探索コストの軽減・所有欲を満たすなどのメリットをもたらしています。
そしてこのブランドエクイティの構築、測定、管理を行うためのマーケティングプログラム、活動を戦略的ブランド・マネジメントといい、本書のタイトルにもなっています。
本書では戦略的ブランド・マネジメントのプロセスは
①ブランド計画の明確化と確立
②ブランド・マーケティング・プログラムの立案と実行
③ブランド・パフォーマンスの測定と解釈
④ブランド・エクイティの強化と維持
の4段階として定義されています。
図にまとめると以下の通りです。
これらの各ステップについては以降の章でより詳細に説明されています。
以上、1章はブランドの定義と、重要性、構築のステップの概要についてでした。
2章はブランドエクイティについてより詳細に述べられていますので、後日またまとめていきます。
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