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第1章 02 仕事のスタンス 立ち上げて来た組織(その1)

 ここから少し、これまで関わり立ち上げて来た組織やチームの概要を紹介していきます。

 大阪枚方、三重伊賀、兵庫丹波、大阪芦原橋、鹿児島鹿屋、大阪昭和町、大阪弁天町などなど。

 それぞれ簡単ですが、サルトがどんな仕事をどのような感じで取り組んでいるかつかんでもらえるかなと思っています。


枚方宿くらわんか五六市

 大阪府枚方市で地元有志と立ち上げた定期マーケットです。枚方宿は東海道五十六番目の宿場町。

 当初は師匠の会社で町並み保存の取り組みを支援していたのですが、地元の方からの一言で気持ちが入れ替わりました。

 それは「きれいな町並みにしたいのではなく、元気なまちにしたい」という言葉でした。

 そこから2006年(平成18年)に「枚方宿町家情報バンク」を立ち上げて運営、すぐにメディアに取り上げられ建物活用希望者が100人を超えるようになり、翌年2007年(平成19年)に定期マーケットを開始することになります。

 五六市は集客イベントではなく、町家を活用したい希望者の人となりや商売を地元の人が見ることができる、また出店希望者は自分の商売をテストマーケティング的に定期的に試すことができる仕組みです。

 集客を目的としてイベントを開催するのではなく、まちを変革する仕掛けとしてアレンジした最初の事例で、その後サルトの事業の柱のひとつになっていくきっかけとなった地域です。

 現在の五六市は来場者数4000人、出店店舗数250店舗、約10年程度で街道沿いを中心に地域に出店した店舗は40以上、情報誌に「枚方さんぽ・カフェ巡り」等と紹介され、「枚方=ベッドタウン」というイメージを大きく変えることになりました。

ダーコラボラトリLLP

 ダーコラボラトリLLPというのは、三重県伊賀市で設立した会社です。

 当時伊賀市では、上野市駅前地区市街地再開発事業を進めていました。その再開発ビルの横に、再開発エリアからあぶれてしまった昔ながらの商店街「新天地商店会」があります。

 10店舗以上が空き店舗になってしまった「新天地商店会」ですが、実はワンオーナー。その不動産オーナーと話をして、会社をつくり、空き店舗に新たな店舗をリーシングする事業に取り組みました。

 御多分に洩れず、再開発事業は成功しているとは言い難い状態。もちろん横にある新天地は空き店舗だらけ。さてどうしたら新たな店舗が元気のなくなった地域に出店してくれるのか。なかなか難しい。

 そこで始めたのが伊賀風土FOODマーケットという毎月1回の定期マーケット。まちへの期待感を定期マーケットで高めていきました。

 最終的には空き店舗が全部埋まります。その間、独自のローカルメディア「だーこ」を運営、また定期マーケットに出店する2つの老舗の新規顧客創造をサポートする事業も同時並行して実施。

 その2店舗である鮮魚店と和菓子店は、それぞれ店主の気持ちが前向きになり、今では伊賀のまちの新しい商業のあり方を提示する店舗となっていて、なんと2つとも息子がお店を継ぐことになっています。

株式会社ご近所

 株式会社ご近所は、兵庫県丹波市にある会社。丹波ハピネスマーケットという定期マーケットを運営し、主に企業や自治体をクライアントとしてデザインやPRの仕事をしています。

 なぜこの会社を立ち上げたかといえば、丹波にある企業がウェブサイトやパンフレット等を制作する場合、大阪や神戸、なんなら東京のデザイン関連の会社に発注してしまうからなんです。

 それは企業だけでなく自治体も。でも、地域経済にとって大切なことは、外に依存していたものを代替する機能を内在させることと、地域内乗数効果を作り出し、地域でお金が回ることです。

 丹波地域以外に発注してしまったら、大切なお金が丹波から流出してしまう。確かに都会に発注し良いデザイン媒体ができて、丹波の企業が一層外貨を稼げたら良いとは思いますが、なかなかそうはいかない。

 そこで、都市に依存せず丹波でデザインやPRをする会社をつくり、地域の人に働いてもらって、給料を支払い、彼らは丹波で消費をする。

 とても小さい取り組みだけど、その結果、少しでも地域の中でお金が回るようになることで、地域経済に貢献したいと思っています。

読んで頂きありがとうございます!
来週は、大阪芦原橋、鹿児島鹿屋、大阪昭和町と続きます。

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