【ハンドメイド】ペルソナもブランディングも分からなかった私が演出する「sarari」という人
「ペルソナの設定」
「ブランディングの構築」
先日開始した「ハンドメイド作家ビギナーさん向けコンサル」にて、その2つについてのご質問をいただきました。
(コンサルについては、この記事の最後に概要を記載しています。)
起業されている方の間でよく聞く話ですし、私もハンドメイドを始めるに当たって、この話にはよく触れてきました。
そして幾度となく挑戦し、挫折してきたものです。
私のペルソナ設定挫折談
ハンドメイドを始める前に着手したのが、ペルソナの設定でした。
最初に考えていたペルソナは「アラサーの女性で、会社に勤めていて、ファッションは清潔感があって、シンプルで…」と、こんな具合。
そして、それを元に作品のデザインを考えたり、SNSの発信方法を考えたりする。
…と、聞こえはいいですが、やってみたものの全くうまくいきませんでした。
そういったコンサルをされている方の所にも行って、自分のペルソナやブランディングについての相談もみっちりしたのにも関わらず、です
(コンサルタントさん、コンサルして頂いたのに、すみません!!)
ブランディングの「ボンヤリ感」
ブランディングについても同様です。
こちらは最近になってようやく掴めてきて、1年半作家活動を続けてやっと「これがブランディングか!」と分かってきました。
私は天然石を使ったアクセサリーを作っていますが、最初の頃はそれをどうやって魅せていくか、全く見当がつかなかったんです。
ブランディングについて「自分の作品をどう魅せていくか」ということだと認識してはいました。
ただ「自分をどう魅せたいか」ではなく、「どう見せたら作品を買ってもらえるのか」という他者から見た時のイメージの方が気になってしまい、ブランディングが定まらなかった。
このブランディングについても前述のコンサルタントさんに相談をして「ナチュラルな雰囲気」で演出していくことに決めたのですが、「それって本当に私らしいのかな…?」と当時の私は相変わらずボンヤリ。
最初の頃は特にハンドメイド作家としての「私らしさ」または「ブランドらしさ」について自分の中で掴みきれていなくて、コンサルをしていただたことで写真の雰囲気は掴めたものの、オンラインショップやSNSでブランドをどう演出していくかは「ボンヤリ」したままでした。
他人目線のブランディング
ここで私がブランディングについて語るのは本当におこがましいと思いますが…、私なりの考え方をこれからお伝えしていきます。
まず前述した通り、私はハンドメイドを始めた当初、「ブランディング」の意味をよく理解していませんでした。
言葉の意味は分かっていても、それを「やる」というのはどういうことなのか分かっていなかったんです。
最初は「多分、私のブランドはこういう風なイメージカラーが似合うだろう」という感覚で考えていました。
つまり「自分がどう魅せたいと考えているのか」ではなくて、「多分こう見せたら、作品が素敵に見えるはず」という想像で撮影用の小物や作品のデザインを決めていたんです。
宣伝も同様に「人気の作家さんなら、こういう風に宣伝するのかな?」と想像して行っていたのですが、うまくいかなかった。
どちらにしても「自分がどう魅せたいのか」ではなくて、「他者から見て、こんな雰囲気にしたら売れるんじゃないか…?」という漠然とした他人目線で考えていたんです。
なので、当時は自分の作品の世界観や宣伝の方法にしっくり来なくて、サイズの合わない服を着ているようなムズムズした感覚のまま作家活動をしていました。
私は「応用が利かない」タイプ
私がハンドメイドを始めた当初「作品を買ってほしい」という思いがとても強く、「ハンドメイド界にあるセオリー通りにやる事」に躍起になっていました。
ちなみに当時の私は今よりももっと「応用が利かないタイプ」だったので、本当に「セオリー通りにやる」ということで頭がいっぱい。
「作品名は、作品の情報(色や素材など)が伝わるようにつけると良い」
「作品の写真は、最初は白い背景にすると良い」
「使用感が分かるような写真を撮ると良い」
というような「良い」と聞いたことを全てやっているのに上手くいかなくて、ほとほと困り果てていました。
セオリーを知っておくことは大切だとは思います。
しかし、私にとって大切なのは「その通りにやること」ではなくて、そのセオリーの中から「自分らしく活動できる方法を選ぶ」ということでした。
例えばハンドメイド関連の本に「この方法が良い!」と書いてあったとしても、それが自分にも合うやり方とは限りません。
それに、自分に合わない方法を無理して続けていたら、結果が出ないうえに無理をしてやっていたので苦しく、辛くなり、ハンドメイドを続ける体力が落ちてしまった。
そうして何度も「ハンドメイドを辞めてしまおうかな…」と悩むことになったんです。
いま存在するセオリーはすべて「ひとつの選択肢」にすぎない
今は、作家さん一人一人にそれぞれ違った「しっくりくる方法」があると考えています。
本に書いてある事も、ネットにアップされている色々な記事も、そして私が今までお伝えしてきたことも、すべては「ひとつの選択肢」にすぎないんです。
だから、今やっている方法が出来なくたって問題ないと思います。
それが「自分には合わなかった」というだけなので、別の方法を試せば大丈夫。
その別な方法が合わなかったら、また別の方法を試せば良いんです。
そうやって繰り返しているうちに、「これが私らしい!」と感じる方法に出会えます。
私は本当に「普通の人」なので、そうやって地道にトライ&エラーを繰り返して、今の考え方や方法を見つけてきました。
今の私の「ブランディング」
さて、私なりのブランディングの話に戻ります。
今はブランディングについて「自分をどう魅せていくか、自分で決めて演出していくこと」という風に理解しています。
「他者からどう見えるか」ではなくて、「自分がどう魅せたいのか」。
それには「私らしさ」について、自分でどれくらい把握しているかが鍵になると考えています。
といっても、難しい事はしていなくて。
例えば、自分の作品にはどんな小物を合わせて写真を撮るとしっくりくるのか、どんな素材にウキウキするのか、どんな作品紹介文だと筆が乗るのか…。
そんな風に「私は何をすると楽しく前進できるのか」を見つけることを大切にしています。
私は「私らしさ」についてよく分かっていなかったので、最初からバシッとブランディングを決められませんでした。
なので、「作家活動の中で沢山行動し、トライ&エラーを繰り返しながら考える」というスタイルでやってきたんです。
そこで次の章では、私が楽しんで行っている自分のブランディングについて、お伝えします。
SNSで「自分をプロデュース」する
私はSNSの中でもTwitterでの宣伝に力を入れているのですが、「人気の作家さんはどんな発信をしているのだろう?」と気になって、自分と人気作家さんの発信内容を比べたことがありました。
そこで人気の作家さんの多くに、以下の「共通事項」があることに気付きます。
①プライベートな発信が少ない(またはプライベート用のアカウントを分けている)
②ネガティブな発信をしない
そこで「私も同じようにしてみよう」と思い立ち、Twitterで発信する時には作家活動に関係することを中心にして、ネガティブなことを発信するのをバッサリ止めました。
そうしたら、停滞していたフォロワー数がどんどん伸び、売上にも繋がるようになったんです。
その経験から「もしかしたら、自分という人間の『どこを切り取って発信していくか』が大切なのかも」と感じるようになり、少しずつ自分の魅せ方を考えるようになりました。
「自分のどこを切り取って見せていくか」
このことを意識しながら作家活動を進めるうちに、いつの間にか「sarari」という人をプロデュースする感覚で作家活動をするようになっていました。
(私のブランディングには「私だけのクレド」という考えも大きく関わっているので、そちらの記事も読んでいただけたら幸いです。)
「自己プロデュース」を続けていたらブランディングも見えてきた
ブランディングって「こういう風に魅せる」と先に決めてやるものだと思うので、私のやり方はとても「ちぐはぐ」です。
私の場合はSNSで「自分のここを切り取って見せる」という「自己プロデュース」をやっていくうちに「ブランディングが見えてきた」というパターン。
もともと、自分の魅せ方については「ブランディング」なんて言えないほどボンヤリとしたイメージしかありませんでした。
でも、SNSで発信する時に「ここは見せていい部分」「ここは見せない方がいい部分」という風に仕分けをしていくうちに、だんだん「sarari」という形が見えてきたんです。
恥ずかしながら作品についても同じで、発信する事柄の仕分けをする中で「sarari」という形が見えてきてから、作品の世界観もだんだんと構築されていきました。
だから、私のやり方はいわゆる「王道のセオリー」とは全然違います。
でも「私なりのやり方」を見つけて、それを楽しんで続けてからの方が「私らしさ」を見つけるスピードは格段に速くなりましたし、「sarariの世界観」もどんどん構築できるようになりました。
だからやっぱり「王道セオリー」だって、私がやってきた方法だって、結局は「方法の1つ」でしか無い。
今はそう思います。
ペルソナもブランディングも「進みながら考える」
思いがけず長くなってしまいました。
しかも、ほとんど「私の考えるブランディングの話」で、ペルソナについてはほとんど触れていなかった。
私、未だに「ペルソナ」って設定できていないんです。
基本的には「私がやりたいことを全力で楽しんでやる」がモットーなので、戦略が無く、アクセサリーもnoteもTwitterも、今のところは「誰に向けて」というのがありません。
すべては「私が私で居るために」やっていることなんです。
アクセサリーは「私はこんな思いで天然石について考えているよ」という自己表現ですし、noteでは「色々セオリーはあるけど、私はこんな方法をやってきたよ」とハンドメイド作家活動を楽しむ為の選択肢を提案しています。
もしかしたら作家活動を続けているうちにペルソナも出来ていくのかもしれません。
でも今はシンプルに「私はこれが好き」という気持ちをアクセサリーを介してシェアしたり、「私はこんな方法をやってきた」という経験をシェアすることに徹しています。
この記事も、「こんな方法をやっている人が居るよ」という「選択肢のひとつ」になったら、嬉しいです。
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