海外旅事始〜『深夜特急』を読んでいたころ
7日間ブックカバーチャレンジで、FBに書いた文章を、こっちにも。
沢木耕太郎『深夜特急』
バックパッカーみたいなことをしていた頃、旅先のゲストハウスの本棚には、誰かが置いていった「地球の歩き方」と『深夜特急』を見かけたものです。旅人のバイブルのような本です。
本ばかり読んでいた高校時代が終わり、大学に進学してからは、本を片手に旅三昧。国内の『万葉集』に関する土地を巡り歩きました。
そんなことをしていたら同級生から「奈良へ行くのをもう少し我慢してお金貯めたら、海外行けるよ?」と言われました。
そんな頃、年下の友人がバックパッカーでタイへ、インドへ。インドから帰ってきてから話を聞きにいきました。なんか面白そうだなーと思って、インド、行きたいな、と言ったら、インドにいきなり行くのではなく、タイから行ってみたら、とのアドバイス通り、初めての海外、ひとり旅でひと月、タイを一周しました。それが大学院の2年目。
ひと月アパレルのマネキンのアルバイトをして(新入生にスーツ売ってました笑)お金を貯め、親からカンパしてもらったお金を握りしめ、バンコクへ。出発の直前に件の友人から実家に電話があり、 「話をしてたら自分もまた行きたくなったから、タイに行くことにした。4月の○日から自分のサークルの友人たちが、プーケットのパトンパレスバンガローってとこに泊まって、ダイビングのライセンスを取りに行くのだけど、そこに合流するから、タイを旅していて日本人が恋しくなったら、そこにきたらいいよ。」 そんな風に妹に伝言があり、バンコクに着いてまずしたことは、プーケット行きのバスのチケットを予約すること笑
女ひとり旅なので、夜は出歩かない、外を歩く時は長ズボン、を守っていたくらい真面目に旅をしていたので、プーケットで日本人と会えた時はホッとしました。
昼間は観光をし、夜は合流した友人とその友人たち、ダイビングのライセンスを取りに来ている他の日本人たちと、ご飯を食べに行きました。その中にB国で働いている人(A氏)がいて、なんと友人と私の実家の近所に実家があるとか。その後やりとりが続き、大学院の卒業旅行は、B国へ。
当時のB国は、「地球の歩き方」はなく、「lonly planet」だけ、日本での情報は簡単に手の届くところにはほとんどなく、事前情報はA氏の手紙だけで飛び込みました。
B国が面白すぎて魅力的すぎて、航空券を予約し直し、ビザの延長をして、結局24日間滞在しました。
旅のお供は梅棹忠夫の『文明の生態史観』だったと思うのですが、旅の前に『深夜特急』の話を聞いたのは覚えていて、もう読み始めていたのかな。『深夜特急』は自分の旅よりひとまわり以上前の時代なのですが、その違いや同じようなところを感じながら、旅の教科書のように読んだ記憶があります。
結局いまだにインドには行けず(国境線で一歩だけ足を入れたけど)にいますが、旅ごころを支え続けてくれているのが『深夜特急』なのかな。
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