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大人のイジメにあった私が、私についていた嘘。

2014年。私はイジメの真っ只中にいた。
齢30にもなって、自分より20も年上の人間からイジメにあうなんて、思ってもみなかった。
想定外もいいとこすぎる。

当時通っていたワークショップの人間関係で起きたこと。
たまたま私が、ある女性の思い通りでいることをお断りした。
あなたのワガママとご都合主義にはお付き合いできないことを、丁寧に、時間をかけて、ご説明した。
ただそれだけ。

結果起きたことは、「私が」彼女に暴言を吐いた・陰湿なイジメをした という
ありもしない話を運営者・参加者に彼女が言いふらして、私を界隈から排除しようと試みた、ということ。
ただそれだけ。

彼女の話が全て嘘だと知っているのは数人。
彼女に私が話をした時に同席した人たちと、彼女の嘘に違和感を持って私に聞いてくれた人がちょっと。
それ以外のほぼ全員が、何となくおかしいと思っていてもイネイブラー(傍観者)として
積極的に悪口と排除(でも私にはどこかでゴマをする)を続けた。
事実を知っていても、彼女に加担した人もいた。
詳細を把握して、わざと暗躍して引っ掻き回した人もいた。
運営陣も嘘を信じ、ワークショップに出禁になりかけだったらしいことは、後から聞いた。
ただそれだけ。

それだけなんだけど。
たったそれだけのことで、私の心は壊れた。

その場はそもそも、私にとって本当に楽しくて学びのある場だった。
大切な場所だった。
だから、私は長い間、だまってニコニコして我慢して、そこに留まることを選んだ。
結果、私は約2年毎日まともに眠れず、会場への電車に乗るたびに動悸と眩暈を起こし、会社で真っ青な顔で仕事をし
睡眠導入剤と精神安定剤のお世話になることになった。
ただそれだけ。

事実を分かっていて、私を励ましてくれる人はいた。
今でも大切なお友達だ。
だけど、私が励まされるだけでは状況は変わらない。
むしろ悪くなっていく。
それは私が、嘘をついているのは彼女だと、嘘を信じたどの人にも明言しなかったから。
だって、論理的に考えて私がそんなことする理由も動機もない。
普段の私の言動から、そんなことがありうると思う方が頭がおかしい。
(そこは、今でもそう思ってる。私はそんな低俗なことは、しない。)

だから、私はここを離れる理由がない。
学ぶこともやりたいこともある。
そして私が私の人となりを体現していれば、「普通」の神経の人は気付いてくれるはず。
だって私、何も「悪い」ことをしていない。

私はここにいたい。
ここに私がいないという選択は、ない。
私はここから離れられない。

↑これが、私の一番の「嘘」だった。

「私はこことさよならすることは選べないし、選ばないし、なにより私は、ここにいたい」
それは私の思い込みで私を縛ることだった。
がんじがらめになって閉じ込められている間、
私は少しずつ少しずつ、自分を嘘で塗り固めていった。

こんなところに、私はいたくない。
こんなところで、私のやりたいことなんかない。

本当は、こっちを大切にするべきだった。
今は、それがよくわかる。
なのにその時は、その気持ちを否定して、自分に嘘をついていた。

確かに、大切なもの、素敵なもの、守りたいものも、あった。
素敵な講師陣、そこから得られる学び、知識、好きで集まった優しい人たち。。
その場の全部がいやだったわけではなくて、素晴らしいものがたくさんあることを知っていた。
だから手放せずにいた。
手放さないだけなのに、ここから出ることができないと、出ることは悪だと思っていた。

私は、そこに「いる/いない」の選択肢を持っていたはず。
自分が安全で快適に学べる場所を、自分で選べたはず。

それでも私は、その権利を放棄して、かつて楽しかった・良かった時の幻想にしがみついた
しかも、不遇で意味不明な環境を変えるための努力はしていなかった
ただ我慢して、黙って、泣き笑いの顔で、周りが変わるのを待っていた。
ここで去ったら、私が悪いという嘘を認めることになると、そんなことは許せないと、思っていた。

ここにいたい。

その思い込みの中で、自分への嘘で武装した私は
安全な場で新しい学びや出会いを見つけるという戦略変更を怠ったが故に
まさかの自分が自分に攻撃しているということに気付かなかったんだと思う。

普通じゃない精神状態は視野を狭くしてしまうけど
そうなる前に、私は嘘から自分を開放してあげることができたはず。

当時は嘘に気付く前に
ここから出ないとしぬかもしれない、くらいの気持ちで、無理やり離れる環境を作った。
おかげで今は、めちゃくちゃ元気。
ちょっと自律神経の不具合はあるけど、お付き合いは上手にできてる。

鬱だった時期と同じくらいの期間をかけてちょっとずつ心身の元気を取り戻す中で、
たくさんの学びや周りのサポートがあって、自分の気持ちや考えをアップデートしてこれた。
ちょっと順番が理想と違ったけど、違ったからこそ気付けたことがたくさんあったんだと思う。

自分への嘘は、異様なほど自然に、私の心に居場所をつくっている
少しずつその嘘を発見する感度を上げて、少しずつさよならする習慣を作ってきた私も
毎日のように自分についた嘘を見つけて
「あら、また居ましたねーそうですかーここにいましたかー」っていうのをやってる。
生存確認をしてから、では、さよならするのに何ができるかなーって考えるようにしている。

自分についた嘘は、最終的に自分を疲弊させて弱らせていくから。
息苦しさを見つけたら、自分を責めるためではなく、もっと大切にしてあげるため
自分自身にちょっとだけ、聞いてみてほしいことがある。

私はここから出られないと思っている。…それ、ホントですか??

#コラム #いじめ #鬱 #回復

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