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インスピレーションと体験|タンゴは創作の蕾となるのか?
小説や漫画などの創作をされている方ならば、いままでの経験や出来事を創作のネタにすることは必然だと思います。人生のイベントでは出産、結婚、葬式などがありますが、趣味の習い事がネタになるという場合もあります。
私もいまでは小説を公開し書くことを楽しんでいる身ですが、自分で創作することなど考えもしなかった時代もありました。そして、そんな時たまたま知合った小説家志望の方から「ダンスをネタにするからアルゼンチン・タンゴの体験レッスンにつきあって欲しい」といわれたのです。
当時は(いまよりも)好奇心が旺盛だったこともあり、ホイホイついていきました。結果としてタンゴにハマったのは自分。その方は体験レッスンだけで退場されました。インスピレーションは降りてきたようで、体験レッスンをネタに創作は開始していたようです。
一方私はというと、タンゴなど知りもせずドンドンハマってしまい波風の多い体験を経て、一年後に退会という形になりました。詳しい話はできませんが、その教室はけっこうもめごとが多く「他のミロンガに行く人は破門」などなど不思議なルールがあったのです。
俯瞰できるようになったいま思うことですが。私にとってタンゴは、映画「グレムリン」に登場する、キズモのような存在でした。可愛いキズモとのつき合い方を間違えると、おそろしいグレムリンへと変わってしまうというアレ。そのほかにはタバコやアルコールと上手につき合わないとaddictしてしまうというアレ。それくらい、タンゴって中毒性があるなと思います。
過去の体験を振り返りましたが、スティーブン・キングもいっているように、創作は「いつだって、いつだって、いつだって」インスピレーション。私の場合は、この経験を放置している手はないと思いタンゴをテーマにした創作を書いてみようと思い立ちました。
辛いことも多く封印していたのですが、いざ書いているとタイプする手がはやい!二週間くらいで1万千字くらいいきました。小説の書き方など習ったことはありませんが、スティーブン・キングの指導は私の創作意欲をかき立ててくれます。
つらつらと書きましたが、タンゴに出会ったいいところ。それは自分が知らなかった自分に出会えたこと。いい面もあるし悪い面もふくめて。
また踊るかなというと「?」ですが、タンゴを愛する気持ちは変わりません。知らない人同士がコミュニケーションできるツールとして、これほどまでに素晴らしいダンスはないと思っています。
パンデミックでダンスは厳しい立場におかれたといいますから、これからも世界最古であるこのダンスを応援していきたいと思っています。
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