「副業のきっかけは突然に~だからこそ大切にしたい今の仕事と身近なつながり~」【ippo① フツサラさん】
こんにちは。
一歩を踏み出したいけどなかなか前に進めない。
そんな、悩めるビジネスパーソンの背中を押すために、既に一歩を踏み出した先輩からのヒントをお届けする『ippo』編集長の増田です。
今回は、本業で培った「資料作成」スキルを武器に、副業にも精力的に取り組む「フツサラさん」にインタビューをさせていただきました。
フツサラさんご自身は本業と副業を掛け合わせた働き方をされていますが、同世代で副業に積極的に取り組む人は珍しく、変わった働き方だと思われることも日常茶飯事とのこと。
しかし、新型コロナウイルスの影響で今後の働き方に対する不安が高まる中、フツサラさんの周りでも”副業”に注目するサラリーマンは増えているそうです。
きっと、この記事を読んでくださっているあなたも、その一人ではないでしょうか。
そこで今回は、フツサラさんが副業を意識しだしてから現在に至るまでのストーリーをインタビュー形式でお届けしつつ、これから副業を始めようと思っているサラリーマンの方に役立つ情報をお届けします。
まずは、自己紹介!
Q. まずは簡単な自己紹介と、どんな副業をされているのかを教えてください。
はい。現在、「フツサラさん」という名前で活動をしています。
普段は、東証一部上場企業で「資料作成」を専任で行いつつ、フリーランスとしても資料作成のお仕事をさせて頂いています。
ちょうどこの前、今までに作成してきた資料数を数えたのですが、2,500件を超えていました(笑)
Q. 2,500件ですか!?想像をはるかに超えていました…
そうですね。私も、一瞬目を疑いました(笑)
継続は力なりと言いますが、まさにその通りですね。
より詳しい仕事の内容は、こちらの記事にまとめていますので、ご興味があればぜひご覧ください。
スタートは漠然とした不安から
Q. やはり、初めから副業を意識された働き方をされていたんですか?
全くそんなことはありませんでした(笑)
むしろ、30代になるまで副業について意識すらしていなかったです。
今の仕事に慣れ始めた頃、将来を考えた時に「正直このままでいいのかな?」と漠然とした不安に襲われたのがきっかけでした。
ただ、当時は「副業をやろう!」ということではなく、将来の事、仕事の事、お金の事など、様々な不安要素があって、何とかそこから解放されたいという感覚しかなかったです。
しかも、いざ動き出そうとしても目の前の不安から全く行動できずにいました。
Q. 今の様子からは全く想像できないですが…
はい。
不満なく生活できるだけの給料は頂いて貯金もそこそこあったのですが、新しい事にチャレンジして失敗したらお金は大丈夫かな?という不安でいっぱいでした。
月々の生活費や、将来必要な老後資金も漠然としていたので、給料を貰っていてもずっと不安な気持ちは変わらなかったです。
まずは、お金の整理が必要だと思い、知人のFPに相談して、現状の家計を整えることからスタートしました。
お金を整理していく中でだんだんと不安がなくなっていき、ようやく次のステップに目が向けられるようになりました。
Q. では、そこから快進撃が始まったわけですね!
「はい!」と言いたいのですが、ここでも壁にぶつかりました(笑)
せっかくだから本業とは違った事にチャレンジしようと思って色々と検討してみましたが、一向に方向性が定まらず悶々と悩む日々が続きました。
ネットビジネス、プログラミング、映像制作、カメラマン、ブロガー、インスタグラマーなど、よくある副業に挑戦しようと意気込んだはいいものの、どれもしっくりこなくて、ただ時間だけが過ぎていった感じです。
Q. 本業でやっている仕事を副業にされようとは思わなかったんですか?
本業で取り組んでいた「資料作成」は、あまりにもニッチ過ぎる市場で、需要もそれほどないので、わざわざお金を払うまでの価値はないと考えていました。
それに、自分自身のスキルも特別高いわけではなく普通だと思っていたので、ビジネスにするのは無理だと初めから諦めていました。
そんな状況がしばらく続いたので、しだいに「まぁ、今の仕事には慣れているし、生活できるレベルの収入もあるし、今の安定を続けてもいいかな」という思考になってきました。
ただ、心の片隅には「それだけではつまらない」という想いもありました。
知人から突然の誘い…
Q. そんな状況の中で、フツサラさんを副業につき動かした要因は何だったのでしょうか?
ある日、知人から「資料作成をお願い出来ませんか?」と依頼がありました。
「キレイな資料を作りたい」というお客様がいるとのことで、私に声をかけてくれました。
Q. もはや運命ですね!ようやく快進撃が…
始まりませんでした(笑)
今では笑い話ですが、当時は「資料作成では副業にならない」と決めつけていたので断ってしまいました。
Q. えぇ!断っちゃったんですか?
はい。タイムマシンがあったら、当時の自分に喝を入れに行きたいですね(笑)
結局、悶々とする日々を過ごしながらも、自分で自分にブレーキをかけていただけだったと、今になると分かります。
ただ、そんな私にも転機が訪れました。
幸か不幸か、新型コロナウイルスの影響で、将来のことをより真剣に考えるようになり、本業だけでずっと働き続けられるのかという不安が募ってきました。
そして、そんな折、再び知人から連絡がきました。
「提案書を作りたい人がいるんです。お願い出来ませんか?」
迷いながらも「やってみたい」という気持ちが勝ち、依頼を受けることにしました。
また、リモートワークやオンライン会議が当たり前となり、結果的に副業がしやすい環境が整ったことで本格的にスタートを切ることができました。
今は副業も軌道に乗ってきましたが、あの時に声をかけてくれた知人には本当に感謝しています。
まずは焦らずに目の前の仕事を大切にしてほしい
Q. これから副業を始めようと思っているサラリーマンの方に向けて、 フツサラさんご自身の経験から得られた教訓を教えてください!
あくまで私の経験談からではありますが、皆さんにもお伝えできることとしては、下記のようなことが大切だと思っています。
①今の状況がちゃんと安定していること
本業の仕事が不安定だったり、お金の悩みを抱えていては副業どころではありません。
まずは地ならしで、キチンと現状を整理することが大切です。
副業は、あくまでも副業ですので。
②悩み、もがきながら、進むこと
私は人より多く悩み、なかなか踏み出せませんでした。
ただ、決してその時間が無駄だったとは思っていません。
むしろ、自分と対話するいいチャンスですので、焦らずに気持ちの整理をつけていくことをおすすめします。
そして、少しでも行動してみると良いと思います。
知人に相談でもよし、何かスキルを勉強してみるのでもよし、人に会ってみるのでもよし。
③行動する時はリスク視点で考える
実際にやるかを決めるには、リスク視点で考えるのがおすすめです。
「もし上手くいかなかったら、どうなるのか?それは、許容範囲内か?」を考えておくと、意外とスッと行動できるようになります。
④目の前の事をおろそかにしない
本業そっちのけで副業に走るのは危険です。
本業として自分が任されていることはキチンとやったうえで、副業に取り組むという意識が大切です。
本業でも副業でも目の前のことを真面目に取り組むことで、道は開けてくると思います。
もちろん仕事に限らず、プライベートもまた然りです。
Q. ありがとうございます。出来るところから少しずつ良くしていくのがポイントということですね!
はい。私もはじめは「資料作成」が副業になるなんて夢にも思っていませんでした。
しかし、実際に一歩踏み出してみると、私が想像していた以上にニーズがあることが分かりました。
よくよく考えれば、どの企業も資料は作っているのでニーズはあります。
ただ、その企業が資料を重要視しているかどうか。もっと言えば、良い資料を作りたいというニーズが潜在的か、顕在的かの違いだけだと気づきました。
ですから、これから副業を始めてみようと思っている方には、自分の思い込みでブレーキをかけるのではなく、まずはやってみるという姿勢を大切にしてほしいと思います。
最後に
Q. 最後に何か伝えたいことはありますか?
そうですね。
私は、有難いことに仕事の依頼や助言をもらえる友人がいたことで、副業を始めることができました。
もし今、副業をするうえで迷っていることがあれば、情報を集めたり、友人に話したり、実際にやっている人の話を聞いたりしながら、前に進むことをおすすめします。
そこで、やりたいと思ったことが少しでもあれば、リスクを考え、許容できると判断したら、踏み出してみるのもいいと思います。
一歩踏み出す勇気と言いたいところですが、本当に動き出したい時は、勝手に行動してます。
だから、安心して、迷って迷って前に進んでください。
私も迷って迷って前に進みます(笑)
ありがとうございます。
では、私も迷った時にはフツサラさんに相談しようかな~(笑)
--------------------------------
《 編集長からのお願い!》
最後にちょっとだけ。。。
今回の記事を書いた理由をお話させてください!
一歩は踏み出したい!でも、怖い…そんな現状を変えたい!
最後まで記事をお読みいただき、ありがとうございます。
改めまして、今回の記事を執筆しましたippo編集長の増田です。
今、サラリーマンの”副業熱”はかつてないほど高まっています。
全国の2~30代の社会人を対象に行った副業に関する意識調査*¹によれば、「今後、副業を始めたいと思っている人」は45.9%と半数近くの人が副業に対する興味を示していることが明らかになっています。
一方、総務省統計局の「就業構造基本調査」*²によると、実際に副業をしている人の割合は、平成29年時点で全労働人口の4%程度というデータが出ています。
つまり、副業を始めたいとは思っていても、実際に行動を起こすまでの障壁があることが読み取れます。
総合人材サービス・パーソルグループのパーソルプロセス&テクノロジー株式会社が行った調査*³によれば、副業を始める上で課題に感じる事として、下記のような項目が上位に挙がっています。
・時間の調整が難しい
・税金やお金に関する知識が弱い
・自身の健康管理
・継続して仕事を獲得できるか不安
また、ネット上には副業に関する様々な情報が流れていますが、体系立ててまとめられていなかったり、各副業のノウハウ論に終始していたりと、実際にサラリーマンの方が副業を始めるまでのイメージがつきにくいコンテンツが乱立している印象を受けます。
そこで、今後ますますニーズが高まっていくであろう「サラリーマンの副業」について、悩んでいる方のお役に立ちたいと思い、記事の執筆に至りました。
今後も、ビジネスパーソンが一歩を踏み出すために役立つ情報を、定期的に発信していきたいと思っていますので、「こんな事を知りたい!」というご質問・ご要望がある方は、ぜひぜひご意見をお寄せください。(ご質問やご要望はこちら)
--------------------------------
【参照データ】
*¹
参考記事:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000002.000068004.html
■調査会社:株式会社RaiseTech
https://raise-tech.net/
■所在地:奈良県生駒市谷田町1265番地20号
調査概要:「副業」に関する調査
【調査日】2020年11月19日(木)
【調査方法】インターネット調査
【調査人数】1,119人
【調査対象】全国20代・30代の社会人
【モニター提供元】ゼネラルリサーチ
*²
総務省統計局「平成29年 就業構造基本調査 結果の概要」P.11に記載(17枚目のスライド)
http://www.stat.go.jp/info/kenkyu/roudou/h30/pdf/12giji2_3007.pdf
*³
参考記事:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000239.000014515.html
■調査会社:パーソルプロセス&テクノロジー株式会社
https://www.persol-pt.co.jp/
■所在地:東京都江東区豊洲3-2-20 豊洲フロント7F
調査概要:副業/複業の潜在ニーズに関する意識調査
【調査日】2020年12月24日(木)~12月28日(月)
【調査方法】インターネット調査
【調査人数】800人
【調査対象】男女・20~59歳・現在の職業が会社員(勤務先の従業員数が300人以上)で、役職が部長、課長・係長・主任・一般社員クラスの方(副業実施者400名、副業未実施者400名)