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とうもろこしの芯は入れずに


お出汁が好きすぎる
お出汁研究家のさぴこです。


実がつやつやした
とうもろこしが
スーパーに売っていたので、
さっそくとうもろこしごはんを炊きました。

そして冷凍して
実家帰省のお土産に。

(今、とうもろこしごはんと共に
新幹線に乗りながらこれを書いています)



とうもろこしごはんって、

よく「芯も一緒に入れて炊く」
のを見かけると思います。


でも、
私は入れずに炊くんですよ。

昆布のうま味で炊く!


きっかけは
祇園の料理屋の大将から

『芯入れてもあんま意味ないで』
って教えてもらって。


そこから私も
とうもろこしの芯から
出汁が出るのか試してみたんですが、
案の定全然出汁は出ず。

(最初っから大将の言うこと
聞いておけばいいんですが(笑)
どうしても自分で確かめたくてやってみました)

煮だしてもなんも味しない


なので、
私も芯を入れるのはやめました。


そもそも
出汁って何かというと、

うま味が溶けこんだ液体
のことをいいます。


▶昆布のうま味成分が
 溶けだした液体=昆布出汁、

▶鶏肉をコトコト煮込んで
 鶏のうま味が溶けだした液体=鶏出汁、

なんですね。


で、出汁の薄さ・濃さというのは
このうま味成分の含有量で決まります。


鶏肉をコトコト煮込んでも
そんなに濃い出汁にならないのは、
(うっすい鶏の味がする煮汁って感じですよね)

100gあたりに含まれている
鶏のうま味(イノシン酸)が
200~300mgほどだからです。


これが昆布となると
グルタミン酸が100gあたり
2000~3000mgほど含まれているので、
だから昆布出汁って濃いんですよ。
(ちゃんとうまく引けばですが)

美しき昆布出汁


で、
話を戻すと、

とうもろこしの芯にも
うま味があるかっていうと
あんまりありません。

出汁はどうやって引けるのかというと
2パターンしかなくて、


・水に浸けるか
・火にかけて煮だすか。

基本的に乾物は水に浸けたら
出汁がある程度取れますし、
(昆布・干し椎茸・煮干しとか)

鯛のあらとか鶏ガラなどは
コトコト煮込むことで出汁取れますね。


でで、

なのでとうもろこしの芯を
コトコト20~30分くらい
煮だしてみたんですよ。

お出汁オタクなのでやってみた


全然出汁が出ませんでした。

なんっも味のしないお湯。


だから、
【出汁が出るから芯も入れる】は
正直あんまり意味ないのです。

それが例えば薬膳的に!とか、
出汁以外の理由があるなら
良いと思うんですけどね!

入れちゃダメ!ということではなく、
出汁目線で言うと意味ないよって話でした。

私の作り方は、

昆布1枚と一緒に炊いて、
(水の量はいつもと一緒)

最後にバターひとかけをいれます。


料理に合わせるなら
このままでいいし、

おにぎりとか単体で食べるなら
塩もしっかり振る。
(甘み引き立つので)

夏の黄金色を楽しもう


家庭料理に絶対の正解はなく、
いろんな作り方があっていいと思いますが、

なるべくベストな作り方、
プロの料理人の考えにも基づく作り方を
私はしていきたい、

そして多くの家庭にも
継承していきたいなと思っています。


これからの夏の時期、
ぜひ旬の味をお出汁とともに
楽しんでみてくださいね。


とうもろこしごはんの炊き上がりは
とってもいい香りなので♪

自炊でしか味わえない幸福感、
感じていきましょう。

峰村咲子

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