3DCGをオンラインビジネスで活用する
近年、EC市場の拡大やオーダーメイド製品の需要の上昇に伴って、CGを使って商品を可視化する「デザインシミュレーター」、「CGシュミレーター」を取り入れる企業が増えています。
では、現物や写真ではなく、あえて「CGを使って商品を見せる」ということのメリットとは何でしょうか?
今回はアパレル・ファッション業界に着目して、デザインシミュレーターを使ったいくつかのサービスを例にご紹介したいと思います。
CGのメリット①:コストを削減
ひとつには、「生産と販売にかかるコストを抑えられる」ということが挙げられます。
例えばオーダーメイドのスーツを例に取って考えてみた場合、同じ生地、同じ型紙でも、ポケットやラペルなどの細部のパーツのデザインが異なるというだけで、まったく別のデザインとしてサンプルを作成しなくてはならず、デザインの数だけ生産コストが掛かってしまいます。
ところが、CGであれば必要な部分のみを差し替えて表示することが可能です。
生産コストを押さえるとともに、サンプルの保管、廃棄についてもコストをかける必要が無くなるため、大きなメリットになります。
【NIKE BY YOU】(旧 NIKE ID)
何通りものシミュレーションを気軽に試すことができ、納得できるまでイメージを作り込むことが出来る。『自分だけの特別なスニーカーをNike By Youでデザインして、誰も見たことのない一足を作ろう。』というコンセプト通りに、豊富なパーツの中から既製デザインの枠を超えたオリジナルのデザインを制作することが可能。
出典:NIKE BY YOU(https://www.nike.com/jp/)
【Makana】
一般的に注文から納品まで1カ月ほど期間が掛かる指輪のオータメイドサービスに、写真やCGを使ったシュミレーターを導入した例。
その場ですぐに完成イメージの確認ができ、角度を変えて表示させたり、自分の手の印象に近い写真を数種類の中から選んで表示させることで、擬似的に試着イメージを確認できる。
出典:Makana(https://makana.co.jp/)
CGのメリット②:ECの課題にアプローチ
普段ECサイトを利用せず、「ショッピングは実店舗でしたい」という客層にとって、ネックになることのひとつは「試着できるかどうか?」という部分でしょう。
そういった、ECサイトの大きな課題とも言える「試着問題の解決」に、CGを使ったサービスを取り入れているサイトもあります。
以前スノーボードウェアブランドの241さんのサイトにてバーチャル試着サービスをご提供させて頂きました。その際の事例をご紹介します。
【Sapeet 3D Virtual FItting】
アバターの体型をユーザーに合わせて変えることでバーチャル試着が出来るサービス。アイテムの種類や色の組み合わせを変えてコーディネートをイメージできる他、着圧を色分けして表示させることで、実際に着用した際のフィット感を可視化できる。
これによって「豊富なサイズ展開」の落とし穴でもある、「需要が少なく売れ残りがちなサイズ」に対しての購買促進につながった。
(※現在、241のサイトではバーチャル試着サービスをご利用いただくことはできません。)
出典:241(https://www.goldwin.co.jp/twoforone/)
まとめ
このように、今回ご紹介したのはほんの一部の事例ですが、実店舗ではできないこと、ECではできなかったことを実現する為の方法として、CG、バーチャルの力を活用するサービスがここ数年で続々と増えています。
今後も、技術の進歩とともに新たなサービスが生まれることに期待できそうですね!
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